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ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

本物ベーコン

2011年04月16日 | 食べ物

 

ファリナータ用のヒヨコマメを取り寄せたとき、ついでにベーコンも頼んだ。塩と薫煙のみという製法に惹かれてつい頼んでしまったのだが、今巷で売られているベーコンの、それこそ99.9パーセントは塩薫煙以外のものが入っていることから考えると、これだけで貴重なものである。とは言え、だから美味い、と必ずしも断言ができないところが難しいところでもある。

この手の豚肉加工品を考えると、本物の薫煙香をつけたものより、化学的な薫煙香のする薬品を使ったものの方が優しい味と言って好まれるのではないかと想像する。人間慣れ親しんだ味を好むと言う事実は否定できない。本物のほうが美味くないと思う人のほうがもはや多いのではないか、と思うのにはそんな理由もある。世の中の本物志向の食べ物が必ずしも受けてないと言う現象からも、ある程度推測できるし。

で、今回のベーコンだが、ワイルドな薫煙香が市販のものとは明らかに違うと思わせる。発色剤(亜硝酸ナトリウム)も使ってないので綺麗なピンク色ではなく薫煙による飴色。それはそれで美味そうに見える。早速カルボナーラで食す。カリカリになったベーコンの主張が強い。薫煙香が強いので、全体の味もワイルドである。元々が炭焼き職人のパスタだから、より原点に近いかと一瞬思ったが、本来はベーコンではなくパンチェッタ(塩漬け肉)だからそういうわけでもなかった。しかし、この薫煙香が際立つワイルドなカルボナーラは、素直に美味い思った。同時に、やはり万人受けの味ではないな、とも思った。

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