やっと春らしいぽかぽか陽気の中、鯉の池のクリーナーの掃除。このところ、二週間に一回のペースだ。毎年のことだが、この時期はよくフィルターが詰まる。ヘドロが詰まったフィルターはずっしり重い。しかし今回は、寒くないだけありがたかった。更に、この良い天気に背中を押されノーマルタイヤの交換までやった。どちらも実に面倒くさい作業だが、やる気が高まった時にやらないといつになるか分からない。クリーナーの掃除で濡れた体は、タイヤ交換で乾き、正反合とバランスのとれた作業となった(な訳ない)。
その後、ビオトープに池の水を少し補充。定期的に補充しないと蒸発して干上がる恐れがある。自然の状態だと、雨水しかないのだ。気温が十度くらいになると、全く生き物の気配がなかったビオトープにもさまざまな動きが見られる。ミジンコが泳ぎ出し、イトミミズが底でゆらゆら。種類の分からないトビケラの幼虫が急に発生したり、わけの分からない線虫のようなものや、それまで一体何処にいたのかと思うほどいろんな生き物が姿を現す。生命の春とはよく言ったものである。
勿論、例のマルタンヤンマのヤゴ(推定)ももそもそ動くようになる。ところでこのマルタンヤンマという名だが、多くの人が変わった名と感じている(というほど多くの人が知ってる名前ではないが)。マルタン、確かにどういう意味だろうと不思議に感じる。ギンヤンマだったら銀色の部分があるとか、ウチワヤンマだったら尾の先が団扇状であるとか、外見の特徴を意味するものが一般的だ。ところがマルタンである。マルタン的とか聞いたことがないが、実はこれ人の名前だったのだ。フランス人の研究者の名前を付けたらしいのだ。ということは綴りで言えば多分martin。サン.マルタン(Saint Martin)のマルタンだ。聖人の名前でもあるマルタン、それを知ると更にこのヤンマに対する愛着が増すというものだ。これが英語読みのマーチンであったら、一転して軽くなるからこれまた不思議。マーチンヤンマ、ちょっとねえ。