上村物語は、悲願のメダル獲得で完結する
はずだったのだが、四位という結果でマス
コミは仕方無しに、よく頑張った、入賞だ
と、落胆の色見え見えなのに何とか繕って
いる。四位と三位の違いは限りなく大きい
ことは、マスコミが一番知っていることだ。
それにもまして一番悔しいのは本人である。
しかし、すでに本人もその物語を半ば意識
して演じていたので、本心はほっといても
らいたいのだろうが、そうもいかない。本
当に騒ぎたいのであれば、結果が出てから
にすればいいのだが、兎に角スポーツは、
いろんな物語を作るにはうってつけの製造
装置と化しているので、マスコミは手を変
え品を変え利用できるものは何でも利用し
ていろんな感動物語を作り続け、それをま
た受け取る方は喜んで望むという図式で、
結果同じことが繰り返されるというこになっ
ているのである。
そんな、オリンピックの時にひっそりと行
われたサッカーの東アジア選手権、どうし
てもこちらの方に関心が向かうが、これが
どうにもひどい結果で何とも言いようがな
い。崩壊前夜というふうに受け取られたが、
果たして何か動きが出るのか(監督交代な
どの)。はっきり言って交代したからと言っ
て劇的に良くなるなどという幻想は抱かな
い方が良いのだが、今のように全く幻想も
持てないよりはましだろう、とつい思って
しまうのだ。