本日の最低気温マイナス12度。
そろそろ真冬日とも「ロンググッドバイ」となるだろう
か。
と、いきなり何故「ロンググッドバイ」を持ち出したかと
いうと、この前「今ひとつ物覚えの悪いシーズン6に
一歩踏み出すかどうかのM(長いので以後M)」が来
て、盛んに村上春樹の話をしたからだ。
「ロンググッドバイ」と言われても、こちらとしては
ロバート.アルトマンのエリオット.グールド主演の
「ロンググッドバイ」しか思いつかない。
フィリップ.マーロウの探偵もののあれだが、推理小
説とかは殆ど読まないし、全ては映画からの知識と言っ
ても良い。
それがどうも、村上春樹の訳で「ロンググッドバイ」が
出たらしく、それでMは騒いでいたのだった。
「ところで、その<ロンググッドバイ>を詠んだわけ」(私)
「いや、それより<海辺のカフカ>ですよ」(M)
「かなり売れたらしいね」(私)
「村上春樹は良いですよ」(M)
「確かに息長いし、コンスタントに売れるよね、しかも
外国でも人気だし、凄いよね」(私)
「広く読まれる理由があると言うことですよ」(M)
「そうなんだろうね」(私)
「例えば、文中に<レンブラント><アバド>とか普通
に出てくるんですよ、まず普通の会話で出てくること無
いですからね」(M)
「そうかあ?レンブラントくらい別に珍しくも無いだろう、
レンブラントの光と影、なんてのは決まり文句みたいな
ものだよ、まあ、アバドに関しては、指揮者のアバドの
こと、とピンと来る人は多くは無いと思うが」(私)
「レンブラントって、そんなに有名なんですか?」(M)
「有名だよ、Mが知らないだけ」(私)
「まあ、それにしたってそういう固有名詞がすらすら引
用として出てくるんですから」(M)
「ちょっと待ってよ、そりゃあ周りの人間を基準にすれ
ばそういうことになるかもしれないけど、少なくとも小
説家だよ、一般人よりは広い知識を持っているのは当た
り前なんじゃないの」(私)
「そうですか」(M)
「そうだよ、それにそういう引用があることと小説の
良さは関係ないし」(私)
「そうですか」(M)
「普通の会話の中でそういうものが出たら、そういう
分野に関心があるんだとか、その人の教養的なものが
判ったりするけど、小説の場合は、仕掛けとか意図的
に使うからね」(私)
「そうですか」(M)
「村上春樹は一冊しか読んだこと無いけど、カフカと
は全然違うよ、村上春樹の場合は飽くまでも物語、良
く出来ているとは思うけど、個人的には興味は無いよ」(私)
「そうですか」(M)