日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

〈70年代の100枚〉№28 ~ 「LIVE IN JAPAN 伝説」の原点

2008-06-22 | 洋楽
梅雨のもやもやを振り払う、ハードな1枚を。

№28 「メイド・イン・ジャパン/ディープ・パープル」

日本では元祖ハードロック・バンド的な印象が強く、我々が中高生の頃はバンドを結成すると、まず真っ先にコピーしたのがこのバンドの楽曲でした。中でも、このアルバム収録のA1「ハイウェイ・スター」B1「スモーク・オン・ザ・ウォーター」は、まさにアマチュア・ロックバンドのバイブルとも言える曲でした。

アルバムは、72年の初来日公演を収録。当初は「ライブ・イン・ジャパン」のタイトルで同年12月日本のみで発売されましたが、バンドサイドがその出来の良さにほれ込んで、ジャケットおよびタイトルも変更して(中身は同じ)全世界発売され大ヒット、今だにライブ盤の名盤として語り継がれる存在となったのです。

とにかく、スタジオ盤とは一味違うアドリブ合戦の数々。ギターのリッチー・ブラックモアとキーボードのジョン・ロードのかけ合いはもとより、70年代を代表するハードロック・ボーカルのイアン・ギランの凄いこと凄いこと。A2「チャイルド・イン・タイム」やC1「ストレンジ・カインド・ウーマン」での、“楽器的”ボーカルには本当に驚かされたものです。

特にこのライブで彼らの代表曲と決定づけられた先の「ハイウェイ・スター」「スモーク・オン・ザ・ウォーター」は緊張感にあふれ、名盤の誉れ高いスタジオ録音アルバム「マシン・ヘッド」収録のバージョンをはるかに凌ぐ、素晴らしい演奏を聞かせてくれます。特に「スモーク・オン・ザ・ウォーター」は、シングルカットされて全米第2位の大ヒットを記録しました。ハードロック系が弱いアメリカン・チャートにおいては、記念すべきヒット曲だったとも言えます。

私もまさに、この「スモーク・オン・ザ・ウォーター」で彼らのファンになった“ロック小僧”のひとりでした。当時の“ロック小僧”連中で、このアルバムを知らない奴は恐らくいなかったのではないでしょうか。日本録音という、子供心に大和魂をくすぐられる部分も含めて、我々世代の日本のロックファンにとっては、決して忘れることのできない1枚であると思います。その後のサンタナ、ディラン、チープ・トリックなどによって継承された「LIVE IN JAPAN 伝説」の原点がここにあることは間違いありません。

ただ、「メイド・イン・ジャパン(=車や家電製品等日本製品が海外で急速に地位を築きつつあった時代の、実にセンスあるタイトルです)」に比べて、国内盤「ライブ・イン・ジャパン」のジャケットのダサさと言ったらないですね。70年代における我が国のデザイン文化の遅れは如何ともしがたい状況だったようで、たいていの日本編集盤のジャケットは全滅状態でした。70年代当時の日本制作盤ジャケットで海外に出しても恥ずかしくなかったのは、唯一、横尾忠則氏デザインによるサンタナの「ロータスの伝説~ライブ・イン・ジャパン」ぐらいでしょうね。

※「メイド・イン・ジャパン」久しぶりに聞きましたが、やはり名盤ですね。

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