日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

NEWS雑感 ~ ニュージランド大地震&民主党「分裂」の危機

2011-02-24 | ニュース雑感
●ニュージーランド大地震~緊急救援隊と「72時間」

ニュージーランドのクライストチャーチを大地震が襲い、日本人留学生など27人がいまだに行方不明になっています。国土面積は日本とほぼ同じながら、人口は30分の1というこの国ですから、レスキュー隊など救護班の就業人員も少なく、生死の境を分ける限られた時間以内での円滑な救助活動は至って困難な状況にあります。昨晩日本からも緊急救援隊が数十人規模で現地入りして24時間体制で救出活動に取り組んでいます。今回の、この救援隊派遣は即断即決により決定したもののようですが、即断あればこそこのタイミングで現地入りできた訳で、彼らの決意溢れる“出陣”は感涙に値するほど素晴らしいと思いました。現地入り後は直ちに多くの日本人が崩壊したビル瓦礫の下敷きになっていると思しきビルで、必死の救援活動に取り組んでくれています。

今はただ、行方不明者全員の無事生還を祈るのみです。そんな中で気になることがひとつ。災害が起きると最近バカのひとつ覚えのように、“生死の境い目”と言われる「72時間」「72時間」を連呼するメディアの騒ぎ過ぎです。被災後「72時間」はあくまでひとつの目安に過ぎません。「72時間」経過をもって生還可能性がゼロになる訳ではありません。被災者のご家族に「72時間」は関係のない話であり、むしろ望みある限りは生還を信じて待ち続ける訳です。報道機関も我々もあまりこの時間にとらわれすぎることなく、緊急救援隊の活躍を見守るべきであると思います。


●民主党~「分裂」状況の回避策は?

民主党のひどい状況には目を覆いたくなるようです。政権政党が政権奪取わずか1年半で分裂の危機とは何事か。あまりにお粗末な状況は政党の「恥」であるだけでなく、その政党を政権政党に選んだと言う私たち日本国民の「恥」でもあります。“政治力”の低い国民性をさらけ出したようなものであり、世界の笑い物になること必至で、管首相はこのことを十分肝に据えた上で早急な事態収拾にあたるべきであります。

「問題」は一言で言うなら慣れない政権の座についたがための「権力闘争」に過ぎず、派閥争いがそのまま分裂の危機に発展したまでの話です。収集の糸口のカギを握るのは当然小沢一郎その人以外にはありません。管氏が“小沢氏いじめ”をすればするほど、親小沢議員は「やってられないよ」となる訳で、親分の指示がなくとも子分どもの一存で皆動いていると考えられます。ならばキーマン小沢氏が、本当に日本国のこと、国民のことを考えている政治家であるのなら、子分たちに対して「お前らの気持ちはありがたいが、ここはひとつ過激な行動を控えて、皆で首相を支えながら一枚岩の挙党態勢で政権政党陥落の危機を乗り切ることが大切だ。どうか皆理解して欲しい」と一言言うのが一番の解決策であるハズです。小沢氏ほどの政治家ならば、そんなことは百も承知のはず。そろそろ“壊し屋”を返上して、国民生活最優先を態度で示す「大人の対応」はできないものでしょうか。そうすることが、小沢氏自身にも民主党にも、現時点で考えうる信頼回復に向かわせるための最良の手段であると思うのですが…。