光産業技術動向ブログ OITT

OITTとは、Optoelectronic Industry and Technology Trendの略称です。

超高速かつ省電力の光リザバー計算チップを開発 演算速度は現行チップの60倍以上

2021年11月12日 | 新技術開発

金沢大学理工研究域機械工学系の砂田哲教授と埼玉大学大学院理工学研究科数理電子情報部門の内田淳史教授による共同研究グループは2021年11月、リザバー計算を高速かつ低消費電力で実行できる、新たな「光回路チップ」を作製したと発表した。演算速度は現行の光リザバー回路チップの60倍以上、省エネ性は電子回路に比べ100倍以上にできる可能性があるという。 


リザバー計算は、小脳を模倣したニューラルネットワークの1種。大脳を模したニューラルネットワークに比べ、大量のデータがなくても、比較的簡単に学習できるという特長がある。特に、音声や株価のように変動する時系列データの処理に向いているという。
新たに作製した光回路は、光ニューロン場の生成に必要な要素をシリコンチップ上に集積している。スパイラル型の結合マルチモード導波構造によって、微小なチップ内にランダム結合した光ニューロン対応のネットワークを、高密度かつ大規模に実装することができる。これを情報のリザバーとして利用することにより、高速かつ低遅延、低消費電力でリザバー計算を実行できるようになった。


さらに概要を知りたい方は次の記事を見てください。
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