日々

穏やかな日々を

性的少数者カップルに生殖補助医療、4施設から実施回答

2019年10月29日 09時51分03秒 | 
性的少数者カップルに生殖補助医療、4施設から実施回答
2019年10月28日 (月)配信朝日新聞

 性的少数者のカップルに対し、第三者が提供した精子を人工授精するなどの生殖補助医療が、少なくとも全国の4施設で実施されていたことが、岡山大の研究チームの調査でわかった。性的少数者のカップルの生殖補助医療は関係学会で想定されておらず、研究チームは「安全性が不十分な精子バンクの利用など、水面下で不適切な生殖医療が広がっている恐れがある」と指摘する。
 レズビアンやゲイらの性的少数者のカップルが出産によって子をもうけるには、第三者の精子で人工授精させたり、卵巣や精巣を摘出する性別適合手術の前に卵子や精子を凍結したりする生殖補助医療が必要になる。
 だが、日本産科婦人科学会(日産婦)の見解は、提供精子による人工授精の対象は「法的に婚姻している夫婦」としている。日本生殖医学会の指針も、がん治療で生殖機能に影響が出る恐れがある場合などとしているが、いずれもレズビアンのカップルなどは想定していなかった。
 そこで、研究チームは、全国的な実態を調べることにした。日産婦に登録された病院やクリニックなど全国の1131施設を調査し、492施設から文書で回答を得た。
 その結果、レズビアンカップルのどちらかの女性への人工授精が2施設、性別適合手術を受けた人の精子の凍結保存が3施設であった。双方を実施したのが1施設だった。実際に妊娠、出産したかは確認していない。
 調査した岡山大の中塚幹也教授(産婦人科)は「今回明らかになったのは、学会に登録した施設だけで、氷山の一角」と話す。もともと性的少数者のカップルを想定していない学会登録施設では生殖医療が受けにくく、安全性が懸念される精子バンクなどを利用している恐れがあると指摘。「欧米の学会は、性的少数者カップルへの生殖医療提供を制限すべきではないとの声明を出しており、日本でも議論を進めるべきだ」といっている。(小川裕介)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

命絶つ行為、美化するな 障害団体代表・藤井克徳氏 「大型識者談話」元パラ選手のベルギー人女性安楽死

2019年10月29日 09時23分12秒 | 
命絶つ行為、美化するな 障害団体代表・藤井克徳氏 「大型識者談話」元パラ選手のベルギー人女性安楽死
2019年10月28日 (月)配信共同通信社

 著名なアスリートであるマリーケ・フェルフールトさんの安楽死は、本人だけの問題にとどまらず、社会的な影響が大きい。とても悲しい出来事だ。
 これほどの人の「自殺」が許されるとなれば、世界中で差別や偏見によって生きづらさを感じている障害者は「私も生きていても仕方がない存在なのかな」と感じるのではないか。それは無言の「死の勧め」になってしまう。経済的な生産性ばかりが重視される世相も踏まえると、懸念は一層強い。
 安楽死や尊厳死は中立的な用語とは思えない。自殺も含め途中で命を絶つ行為で「断命」と言った方がいい。正当化し、美化してはいけない。
 命には何ものにも代えがたい絶対的な価値がある。だが障害者の歴史を振り返ると、軽んじられたことがあった。ナチス・ドイツは「価値のない人間の抹殺」を掲げ、多くの障害者を虐殺した。日本では旧優生保護法によって障害者に不妊手術が強制された。もう命の価値観を1ミリも後退させてはいけない。
 安楽死は「自己決定だ」とする議論がある。だが自己決定は、本人の置かれた環境や家庭状況で変わる。貧困や不自由な状態では正しい判断ができない。危うい論理だ。
 フェルフールトさんの痛みの程度は私には分からない。障害の質や種類は違うが、私も目が見えなくなり絶望したが生きる道を選んだ。「生きづらさがあるから命を消す」が安楽死を是認する論調の基本だ。そうではなく「生きづらさがあっても、どう生きるか」を追求すべきだ。
   ×   ×
 ふじい・かつのり 1949年福井市生まれ。弱視から40代半ばで全盲になった。日本障害者協議会代表や「きょうされん」専務理事を務める。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アスリートらしい自己決定 ジャーナリスト宮下洋一氏 「大型識者談話」元パラ選手のベルギー人女性安楽死

2019年10月29日 09時20分48秒 | 
アスリートらしい自己決定 ジャーナリスト宮下洋一氏 「大型識者談話」元パラ選手のベルギー人女性安楽死
2019年10月28日 (月)配信共同通信社

 「まだ生きることができた人がなぜ」と、疑問を抱く日本人は多いだろう。しかし、安楽死の現場に幾度も立ち会った私にとって、マリーケ・フェルフールトさんの人生の終焉(しゅうえん)は「個」を重視する欧米人らしく、また特にアスリートらしいと思えた。
 安楽死を選んだ患者たちは「これから先は下り坂」「不幸な人生だったら、もう少し生きてもいい」といったせりふを残し、世を去る。肉体的な痛みもあるが、精神的な苦痛を味わってまで余生を過ごしたくないのだ。
 彼らはみな家族に見守られながら、明るい笑顔で旅立つ。たとえ死期を早めても、最期まで幸福の絶頂を貫きたい。安楽死とはそういうものだ。
 私はベルギーのアントワープで、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を抱え過去に自殺未遂を13度繰り返した女性に会った。安楽死の許可を得たばかりの彼女はその時、「まだしばらく生きてみたい」と言った。精神疾患患者にとって「いつでも安楽死ができる」という安心感は、死の抑止力になると知った。今も彼女は生きている。
 昨今、日本でも安楽死容認論が高まりつつある。私は、日本人の安楽死を否定しないが、国内法制化には反対する。「自己決定」が難しい社会で、本当に患者自らが安楽死を決断しているのか。周囲がその決断を誘導してはいないか。私には疑念が生じる。
 死に方は生き方の反映だ。人それぞれの最期があり、それは尊ばれるべきだと思う。フェルフールトさんは、あくまでも本人の明確な決定の下で「人生のゴール」を達成したのだと信じたい。
   ×   ×
 みやした・よういち 1976年長野県生まれ。欧州を拠点に取材。著書に講談社ノンフィクション賞受賞の「安楽死を遂げるまで」や「安楽死を遂げた日本人」など。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

長引く避難生活、発症注意 エコノミークラス症候群

2019年10月29日 00時46分24秒 | 地域
長引く避難生活、発症注意 エコノミークラス症候群
2019年10月28日 (月)配信共同通信社

 各地で河川の氾濫や土砂災害を引き起こした台風19号の被災地では、住民の避難が長期化しそうだ。車中泊や避難所での不自由な生活でリスクが高まるのが「エコノミークラス症候群」。専門家が各地を回って注意を呼び掛けるとともに、環境改善を訴えている。
 「夜は寒いし、疲れはたまる。正直つらい」。17日夕、100人以上が避難していた福島県郡山市の芳賀地域公民館の駐車場。車の中をのぞき込み、荷物の整理をしていた左官工の近藤竣(こんどう・しゅん)さん(27)は吐露した。自宅が浸水したため家族4人で避難したが、間仕切りがなく、床に段ボールを敷いただけの避難所を見て、「1人で寝たい」と車中泊していたという。
 この日に避難所を訪れた新潟大の榛沢和彦(はんざわ・かずひこ)特任教授(心臓血管外科)は「状況を見る限り、既に血栓ができている人は少なくないだろう」と危機感を募らせた。
 エコノミークラス症候群は、脚の静脈でできた血栓が肺の血管をつまらせて起き、突然死する恐れもある。車中泊に限らず、避難所生活でも発症する。榛沢特任教授は「避難所では4日目ごろから血栓ができ始める」と指摘。予防には散歩や十分な水分補給、血行をよくする「弾性ストッキング」の着用が有効とする。
 ただ、個人の努力だけでは限界があり、段ボールベッドの導入など避難所の環境改善が必要だ。段ボールベッドは雑魚寝に比べて起き上がるなどの動作が楽で、血栓のリスクを軽減。床の冷えを体に直接伝えにくくし、足音が気にならなくなるといった効果があり、不眠防止にもつながる。
 千曲川の氾濫で被害を受けた長野県須坂市の避難所には16日から段ボールベッドが導入された。ボランティアによる手足のマッサージや温泉施設の無料開放も実施し、予防に取り組んでいる。家族5人で避難した30代女性は「必ず段ボールベッドを使ってほしい」と言われたといい、「床で寝るのは痛かったので助かる」と話した。
 榛沢特任教授は「一度、血栓ができてしまうと、時間がたってから心筋梗塞や脳梗塞になることもある」とし、「災害関連死」が出ないよう早めに対策を取る必要性を強調した。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

記録的豪雨、死者10人に 千葉と福島、1人不明 子ども1200人帰宅不能 27河川浸水、土砂災害も

2019年10月29日 00時33分58秒 | 地域
記録的豪雨、死者10人に 千葉と福島、1人不明 子ども1200人帰宅不能 27河川浸水、土砂災害も
2019年10月28日 (月)配信共同通信社

 台風21号や低気圧の影響による関東から東北にかけての記録的な大雨で、千葉市緑区の土砂災害現場や福島県相馬市で26日、新たに6人の死亡が確認され、死者は2県で計10人となった。相馬市では1人が行方不明になった。国土交通省によると、千葉や福島など5県の計27河川で堤防から越水するなどの浸水被害が確認された。25日、学校や校外学習先から児童生徒計約1200人が帰宅できず、校舎などに宿泊した。
 成田空港では同日夜、約3千人が一夜を明かしたほか、千葉県内では一時1800人以上が避難した。同県では9月の台風15号、今月の台風19号に続き、今秋3度目の災害となった。
 国交省は今回の大雨により、台風19号で堤防が決壊した河川のうち福島県の夏井川など4カ所で水があふれ、浸水被害が発生したと明らかにした。いずれも土のうを積み上げる緊急復旧の作業中だった。
 千葉県によると、26日午後6時時点で41戸の床上浸水と137戸の床下浸水を確認、さらに調査を進める。県内では最大約4700戸が断水した。
 千葉県では9人が亡くなり、うち4人は冠水した道路で車が水没したり、車ごと川に流されたりした。千葉市緑区では25日に土砂崩れが起き住宅3棟が巻き込まれて全壊、60代の男女と40代女性の計3人が死亡した。県内では他に長南町で男性2人、長柄町で男性2人、茂原市で男性1人、市原市で女性1人が亡くなった。
 福島県相馬市では、25日夜に60代の女性と30代の息子が乗った軽乗用車が流された。26日朝、市内の砂浜で女性の遺体が見つかったが、息子は行方不明。県や市などによると、女性は勤務先のホテルから自宅にいた息子を迎えに行き、ホテルに戻る途中だった。
 交通機関の乱れも続き、JR東日本は千葉県内の総武線などで運転を見合わせた。災害拠点病院の千葉県循環器病センター(市原市)など医療機関や、各地の高齢者施設も一部で浸水した。
 気象庁によると、千葉県では25日午後には市原市で12時間降水量が280ミリ、佐倉市や鴨川市で240ミリを突破、半日で10月の平年値を超えた。福島県でも26日未明までの12時間降水量が浪江町で240ミリ、相馬市で220ミリを超えた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「大人になるまで生きて」 たばこ警告の受賞作品決定

2019年10月29日 00時29分46秒 | タバコ
「大人になるまで生きて」 たばこ警告の受賞作品決定
2019年10月28日 (月)配信共同通信社

 医療系の学会でつくる禁煙推進学術ネットワークは26日までに、たばこの有害性を訴えるパッケージデザイン公募の受賞作品を決定した。最優秀賞は千葉県鎌ケ谷市のデザイナー(50)が応募した作品で、父親の健康を心配して、子どもが悲しそうな表情で「わたしが大人になるまで、生きてるよね?」と呼び掛ける内容。
 財務省は昨年、警告文の表示面積を拡大する方針を決めたが画像表示については導入を見送った経緯がある。同ネットワークは、受賞作品をたばこの健康被害の啓発に使い、画像表示の実現につなげたいとしている。
 全国から集まった238作品の中から、日本公衆衛生学会の委員が審査した。「周りの人の人生にも影響を及ぼすという、たばこの本質が表現されている」と評価、賞金10万円を贈る。
 このほか、優秀賞4作品と一般審査特別賞5作品を選んだ。受賞作品は近く、ウェブサイトに掲載される。
 タイやカナダ、オーストラリアなど海外では、喫煙と因果関係があるとされる病気の臓器など、警告画像がパッケージに表示されている国が多い。文字だけよりも印象が強く、禁煙を促す効果に持続性があるという。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

投票ボタン

blogram投票ボタン