フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月24日(月) 晴れ

2018-09-25 02:44:19 | Weblog

9時15分、起床。ぴったり7時間睡眠だ。

トースト、ベーコン&エッグ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

今日の『半分、青い』。東日本大震災から数日後、仙台の海辺の病院で働いているユーコと連絡がとれずやきもきする鈴愛。他方、花野は地震のとき怖くて教室でおもらしをしてしまい、それをいじめっ子の男の子に見られて囃し立てられたが、友だちの女の子がそいつにグーパンチを浴びせて救ってくれた、そのことを花野は鈴愛に黙っていた(学校の先生から聞いてわかった)。なぜ花野は私に黙っていたのだろう、と鈴愛は困惑する。もしこれが学生の卒論(卒業制作のシナリオ)であったら、私は「もう最終章でしょ。いや、最終節というべきかな。ここに来てあれこれ話を詰め込み過ぎです」とアドバイスするだろう。「あれも盛り込みたい、これも盛り込みたい、その気持ちはわかります。でもね、この段階では禁欲が大切です。消化不良にならないように、何を書くかよりも、何を書かないか、という視点から考えることです。ストイックに行きましょう」と。でも、相手は素人ではない。北川悦吏子である。黙って、お手並み拝見といきましょう。

机に向かう。今日のCDはグレン・グールドの弾くバッハの『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』17番から24番。一昨日、卒業生を連れて「phono kafe」に行ったとき、常連客のカナリアさんがいらしていて、久しぶりに話をしたが、その時話題になったのが私がこのところのブログで連日取り上げているグールドとバッハのことだったが、その日のカナリアさんのブログはこの話題で書かれていた。それによると、グールドの弾くバッハで一番好きなのは「イギリス組曲」、二番は「トッカータ」、三番は「インベンションとシンフォニア」だそうである(「ゴルトベルク変奏曲は」は別格扱いとのこと)。

昼食はどうしようかと迷っているうちに午後4時になってしまった。「phono kafe」で軽くおにぎりでも食べよう出かける。

このところ注文していなかったが、私はここのおにぎりが好きだ。具は二種類で、梅と佃煮椎茸。どちらも美味しいが、一個注文するときは佃煮椎茸。今日はそれと小豆茶。 

最後のおにぎりになる可能性が高い。おにぎり君、さよなら。さよなら、おにぎり君。また会う日まで(でも、そういう日は来ないように思われ・・・)。

見かけない方がいらした。大原さんと話をしている。私の知らない常連さんなのかなと思っていると、大原さんが「この方が新しくここでお店をされる方です」と紹介してくれた。ノザワさんとおっしゃる。はじめまして。私の妻の旧姓がノザワですというと、信州のご出身ですかと聞かれた。いえ、彼女は大田区の生まれで、たぶんご両親も信州ではなかったと思いますと答えると、ノザワという名字は案外少なくて、これまで(親戚以外では)直接会った人の中にはいません(いや、二人だけですだったかな)とおっしゃる。そ、そうなんですか。知らなかったな。普通にある苗字かと思ってました。妻のほかにも、高校時代の国語の先生がノザワ先生でしたし。それから確か学生にも(ゼミ生ではないが)ノザワという姓の子がいたと記憶している。

 

新しいお店の名前は「ノザワBAKE」と決めているそうだ。すでに各地のイベントでその名前で出店もされているそうである。コーヒーが主体で、ランチとしてはピタパンにイスラエル風の豆料理を詰めて、サラダとスープを付けたものを考えているそうである。新しいお店は11月初旬オープンの予定。

「phono kafe」の大原さんから「ノザワBAKE」のノザワさんにバトンタッチ!(演出にご協力ありがとうございます)。

夕方から妻と或るお茶会に出かける。楽しく、美味しいお茶会だったが、1時間ほどで引き上げる。

今日は十五夜(仲秋の名月)だ。3階のベランダから見ると、東の空の低いところに月が浮かんでいた。

薄く雲がかかっていて、まるで龍の目玉のような満月である。

お茶会でたくさんスイーツを食べて、妻はそれでもう夕食はいらないと言っているが、私はそういうわけにはいかない。お菓子で夕食はない。帰りがけに蒲田駅で買ってきた崎陽軒の赤飯弁当で夕食。

 深夜、お茶会でたべたたくさんのスイーツのカロリーを消費すべく、ウォーキング&ジョギング。

3時、就寝。


9月23日(日) 晴れ

2018-09-24 13:38:03 | Weblog

8時半、起床。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

今日はお彼岸の中日。墓参りだ。蒲田駅改札横の花屋で仏花を買って行く。

暑さ寒さも彼岸までというが、今日はまだ蒸し暑さが残っている。鶯谷の陸橋を渡りながら見る空は雲が多いが、これから晴れていくようだ。

お寺に着いたのは11時を過ぎた頃。

妹夫婦の到着を待って、墓参り。

 

だんだん気温が上がってきた。

墓参りをすませ、昼食を食べに上野広小路へ。

鈴屋の6階にある「人形町今半」へ。数週間前から予約をしてある。(お彼岸の期間は予約なしでは入れない)

私と妹夫婦はすき焼き弁当、妻は松花堂弁当を注文。 

厳選すき焼き弁当。「厳選」の付かない並のすき焼き弁当もあるのだが、それは平日メニュー(予約なし)のようである。見かけは同じだが、肉のランクが違ってくる。以前は並のすき焼き弁当で肉増量で値段は「厳選」と同じというチョイスがあったのだが、今日のメニューからは消えていた。

ご飯はお替りできるので、すき焼きで一膳、肉汁をたっぷり吸ったたれと生卵でもう一膳。贅沢な卵かけご飯である。

お彼岸の中日にはおはぎのおまけが付く。

蒲田に戻ってきて、「有隣堂」でいまテレビで盛んに宣伝しているハズキルーペを購入。

眼鏡をかけると細かい字もはっきり見えるのだが、細かい字そのものが大きくなるわけではない。大きな字で読みたいときに便利。 問題は目の疲れだが、それはこれから検証してみる。

『NHK俳句』10月号。

「巻頭名句」(片山由美子選)は写真と俳句の組み合わせがよくていつも楽しみにしている。

 山暮れて紅葉の朱(あけ)を奪ひけり 蕪村

 この樹登らば鬼女となるべし夕紅葉 三橋鷹女

『小説新潮』10月号。文芸雑誌はていてい活字が三段組で読むのが少々しんどいのだが、ハズキルーペを試すつもりで買ってみた。いろいろあるなかで『小説新潮』を選んだのは「秋の時代小説大特集」に澤田瞳子さんの「当世実盛」が載っていたからである。

レジのところに並んでいたPR誌3冊も袋に入れてもらう。一応定価があるようだが、無料で配られている。この定価には一体どういう意味があるのだろうか。送料(個人が送ってほしいと出版社にリクエストした場合)の意味だろうか。

「phono kafe」に顔を出すも満席に入れず。しばらく散歩してからまた来よう。

東急プラザの屋上(かまた園)に行ってみる。まだビアガーデンをやっていて、けっこう賑わっている。

私のお目当ては生ビールではなく幸せの観覧車と夕日のコラボである。 

 秋夕焼(あきゆやけ)町に小さな観覧車 たかじ

 観覧車乗らば少年秋夕焼 たかじ 

ちなみに屋上ビアガーデンは9月30日(日)までである。

「phoon kafe」で電話をしたら一つ席が空いたとのこと。いまから伺います。

ヨ―フルトパフェを注文。

いつもは星形のクッキーがトッピンされているが、今日は十五夜にちなんでうさぎさんだ。

「phono kafe」閉店まで残り5営業日(月・木・金・土・日)。

夕食は焼き魚(メロの西京漬)、モツ煮込み、サラダ、玉子とキャベツの味噌汁、ご飯。

妹夫婦からいただいた川越のお菓子。まだ私は川越には行ったことがない。

深夜、ウォーキング&ジョギング)。久しぶりなので回数を少な目にしておこうかと思ったが、スタートしてみると大丈夫そうなので、いつも通り10周(4キロほど)回る。

2時15分、就寝。 

 


9月22日(土) 曇りのち晴れ

2018-09-23 16:31:01 | Weblog

7時半、起床。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

今日の『半分、青い』。2011年3月11日の出来事。『あまちゃん』のときは東日本大震災は大きなテーマであったが、『半分、青い』では残り時間のことを考えればエピソード的な扱いにならざるをえないと思うが、もしかして鈴愛と律二人の関係に大きな影響を与えるのだろうか?(震災後の節電の風潮とそよかぜの扇風機の開発・発売とは衝突しないと思うが)。

机に向かう。今日のCDはグレン・グールドの弾く「平均律クラヴィーア曲集 第二巻』9番から16番(バッハ)。ピアノの教本として考えると、第一巻より第二巻の方が難しい曲が多いように思う。

卒業生のモエさん(論系ゼミ6期生)と12時に鹿島田駅で待ち合わせ、「パン日和あをや」へ行く。彼女はここは初めて。

2階の畳席へ。

9月のドリンクのグレープフルーツのセパレートティーを注文。昨日よりは気温も湿度もが高く、冷たいドリンクが美味しい。「これは何ですか?」と彼女が聞いたのは写真右下のドングリみたいなもの。「キュッキュッ」と音を立てて回すと下からお店の方が上がって来てくれるのです。マグマ大使を呼ぶ笛みたいなものです。

サーモン、アボカド、クリームチーズのサンドウィッチ。

本日のスープは人参のポタージュ。

この店に来たときはこれを注文しようと彼女が決めていたフランスコッペ。

私はまだお腹に余裕があるのでホットドックを注文。

紅茶(彼女はカフェオレ)を注文。

それにしてもモエさん、髪が伸びましたね。ボリュームもあるから、後ろに束ねた方がすっきりすると思いますよ。

 

ほらね、すっきりした。そよ風みたいに爽やかな印象です。

では、次のカフェに行きましょうか。

 店を出る前にご主人にツーショットを撮っていただく。あれ、髪ほどいちゃったの?

カウンターには美味しそうなパンが並んでいる。私は朝食用の食パンをテイクアウト。

彼女はパウンドケーキとスコーンを買ってみたいです。

2軒目のカフェは矢向駅の近くの「ノチハレ珈琲店」に行きましょう。朝方は曇り空だったが、だんだん青空が見えてきた。まだに曇りのち晴れ。「ノチハレ珈琲店」日和です。

線路脇の道にはあれこれの花が咲いている。

矢向駅前の果物屋&八百屋の前で。

線路を渡って向こう側の商店街へ。

「ノチハレ珈琲店」に到着。地元の人に人気のお店で、満席に入れないこともしばしばあるが、今日は空席があった。よかった。

私はトーストと白桃ジャムとバター、それとノチハレブレンド珈琲。

彼女はガトーショコラとアイスカフェオレ。

再び髪を後ろに束ねたモエさん。

彼女は10月の初旬に新潟の実家に帰省する途中で、松本に寄り道して、半日ほど松本散歩を楽しむ予定だそうだ。私のブログでお馴染みのブックカフェ「栞日」とカフェ「chiiann」に行ってみたいという。それはいいですね。もし時間があるようならギャラリーカフェ「ガルガ」にも行ってみられるといいでしょう。それぞれのお店のご主人、奥様によろしくお伝えください。私は11月の初旬にまた松本に(今年4度目!)行く予定にしています。

この店での支払いは彼女がしてくれた。ごちそうさまです。

さて、もう一軒、本日最後のカフェは閉店間近の「phono kafe」に行きましょう。

空はすっかり晴れましたね。

矢向から川崎までは2駅、川崎から蒲田までは1駅です。ほとんど隣町みたいなものです。

矢向駅のホームで電車を待ちながら。

でも隣町という表現が妥当ではないのは、川崎と蒲田の間で多摩川を渡るから。神奈川県から東京都へ。

蒲田駅に到着。

蒲田駅(西口)から「phono kafe」までは徒歩7分ほど。

「phono kafe」に到着。

もうスイーツは十分なので、惣菜を摘まむことにした。

注文したものが出て来るのを待っている間に物品販売コーナーを探索する彼女。

妻が出品しているハーバリウムの棚も見ている。私は最近、慶事の報告のあった卒業生にはこのハーバリウムをプレゼントしているが、彼女は慶事というほどのレベルではないが、この夏、よいことがあったらしい。

でも、考えてみると、去年のいまごろ彼女は心臓の病気で入院生活を送っていて、10月には大きな手術を経験した。それがいまこうして一緒にカフェの梯子ができるようになったことは、慶事と呼んでいいのかもしれないと後から思った。(今度お会いしたとき、ハーバリウムさしあげますね)

注文した惣菜がテーブルに並んだ。

テンペ入り生春巻き。

ルッコラと長ひじきの胡桃ソース。

つるむらさきと蕎麦の実のワサビ醤油。

明日の日曜日は上野で大好きなグループ「ミツメ」の野外ライブがあって、それを見にいくそうである。それから大宮の馴染みのレコードショップ(いまではCDになったが)に顔を出したいそうだ。松本散歩もそうですが、休日の過ごし方、楽しみ方が積極的になりましたね。 それも誰かと過ごす楽しみ方と、一人で過ごす楽しみ方の両方のバランスがいいなと感じました。

店を出る前に大原さんに写真を撮っていただいた。 

店の外の通りでちょっとおどけたポーズを取る彼女。

私は明日は墓参りに鶯谷に行きます。あなたは上野。空間的にはすぐ近くですね。お天気もよさそうだし、それぞれの日曜日を味わいましょう。

彼女を蒲田駅まで送る。 

今日は曇りのち晴れの一日だった。

夕食は鶏肉とアスパラガスと茄子の炒めもの、

サラダ、明太子、ジャガイモとワカメの味噌汁、ご飯。

食後に今日モエさんからいただいたお土産のスイーツを食べる。

スイーツだけでなくしょっぱいものもいただいた。気が利いてますね。亀田製菓の「サラダホープ」。亀田製菓は彼女の地元新潟に本社のある会社である。地元愛にあふれたお土産なのだ。

 3時、就寝。


9月21日(金) 小雨

2018-09-22 02:03:04 | Weblog

8時、起床。

朝からしとしと雨が降っている。傘を差して朝食用のパンを買いにコンビニへ(自宅から60秒)。秋雨じゃ、濡れたら風邪をひく。

戻ってくるとナツが玄関の前のマットの上にいる。でも、「エサをちょうだい」とは絡んでこない。妻がすでにエサを与えていたからだ。

トースト、ベーコン&エッグ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

新しいコンフィチュールの瓶を開けた。ルハーブとカシス。

今日の『半分、青い』・・・という書き方ができるのもあとわずかだ。津曲(つまがり)が人の道を外れようした(そよかぜの扇風機を盗んで大手の家電メーカーに打売り込みに行く)ところを息子との電話のやりとりがあって、思いとどまる。彼の息子が登場したときは、どんな役回りをするのかと思ったが、これだったのね。

『半分、青い』の後の『あさイチ』のプレミアムトークは律役の佐藤健だった(スタジオ生出演)。北川悦吏子への華丸のインタビュー(録画)もあって、充実した内容だった。

机に向かう。今日のCDはグレン・グールドとコロンビア交響楽団(ゴルシュマン指揮)のバッハのピアノ協奏曲2番と4番。どちらも長調の曲(2番はホ長調、4番はイ長調)。私だけではないと思うが、短調の曲の方が好みである。もっともどちらも3楽章から成り、長調ー短調ー長調の構成だから、第2楽章はしっとりと聴かせる。今日のように急に肌寒くなった日はとくに沁みます。

昼から大学へ。今日は大学院の修士課程の入試(筆記試験)である。

大学の方に小林多寿子:浅野智彦編『自己語りの社会学』(新曜社)が編者の方から送られてきていた。ありがとうございます。すでに購入していますが、自宅と研究室の両方に置いて活用させていただきます。

昼食は「たかはし」に食べに行く。おっ、今日の刺身定食は新さんま一点盛だ。(写真は店を出るときに撮影)

これがメニューに出たときは必ず注文する。(ご飯は少なめでお願いした)

一点盛りでかつ姿盛り。いいですねえ。

業務は夕方には終わり、その後、研究室で雑用を片付け、5時過ぎに大学を出る。

ちょっと「カフェゴト―」に寄って行く。ココア(ホット)を注文。ホッと一息。夕飯の前だからタルトは食べられない。でも甘味がほしい。そんなときにココアは最適。

12月16日(日)の句会の予約をする。兼題は「年の暮」(業務連絡)。

7時、帰宅。

夕食は回鍋肉、

サラダ、卯の花、味噌汁、ご飯。

デザートは梨。

テレビ雑誌で秋のドラマをチェック。

何本か観てみたいドラマがある。

 日曜9時 「下町ロケット」(原作:池井戸潤、主演:阿部寛) 「下町ロケット」は前回も観ている。

 火曜9時 「僕らは奇跡でできている」(脚本:橋部敦子、主演:高橋一生) 「僕の生きる道」の橋部敦子と高橋一生の組み合わせに期待。

 水曜10時 「獣になれない私たち」 (脚本;野木亜希子、主演:新垣結衣・松田隆平) 「逃げ恥」の野木亜希子とガッキー

 木曜9時 「リーガルV」 (脚本:橋本裕志、主演:米倉涼子) 「ドクターX」の弁護士版か?

 金曜11時 「僕とシッポと神楽坂」 (原作:たらさわみち、主演:相葉雅紀) 神楽坂もの

 金曜深夜 「忘却のサチコ」(主演:高畑充希) つらいことを忘れるためうまいものを探し求める文芸誌の記者を高畑が演じる。

 朝ドラ 「まんぷく」(脚本:福田靖、主演:安藤サクラ) 実在の人物のものはあまり好きではないが(ストーリーが限定されるので)、脚本が「HERO」「ガリレオ」の福田靖という点に期待。

風呂の湯の温度を1度上げる。パジャマを少し厚手のものにする。薄手の掛布団だったのを毛布にする。風邪をひかないようにしなくちゃ。

2時、就寝。


9月20日(木) 雨

2018-09-21 11:31:13 | Weblog

9時半、起床。昨日、鎌倉をたくさん歩いて疲れたのだろう、本来の起床時間(とういものが一応私にもあるのだ)を1時間半もオーバー。

昨日とは一転しての雨の一日になる。よかった、昨日、夏を見送りに鎌倉に行っておいて。

トースト、ハム&エッグ、サラダ、葡萄、牛乳、紅茶の朝食。基本5品に今日はフルーツが加わって6品。秋の食卓という気配がただよっている。もっとも葡萄を加えたのは、冷蔵庫を開けたとき、葡萄の房が落下し、8粒ほどが床に転がったのを洗って食卓に出したからである。緊急事故対応の6品なのである。

さて、昨日の『半分、青い』。語りたいことがたくさんある。

日本中が驚いた鈴愛と律のキスシーン。鈴愛の思いが律に伝わったことはいいんです。一昨日の回で「自分の思いを伝えるタイミングは一生ないような気がする」と言っていた矢先ですから。だいたいそういことを口にすると反対のことが起きるのがドラマというものです。社会学ではこういうのを「自殺的予言」と言う(反対に口にしたことでその通りになる予言を「自己成就的予言」と言う)。それはそれでいいんです。鈴愛の思いが律に伝わることは視聴者がみんな望んでいたことですから。びっくりしたのはキスシーンである。キスしているように見せて実際はキスはしていないというのが朝ドラの常套的演出だったのを正面から打ち破った。北川悦吏子すごい。いや、演出陣がすごいのかな。しっかりキスしている。しかも、スタンディングでのキスではなく、同衾(どうきん)でのキスですである。ほとんどベッドシーンである。「ほとんど」と言ったのは、律が寝ていたのはベッドではなくて、ソファーだからだ(仕事場で徹夜したのである)。だからベッドシーンではないのだと。ちゃんと服も着てるし(笑)。たぶんそういう判断でNHK的にはギリギリオーケーだったのだろうと推測する。

で、キスに至る流れだが、まず律の寝顔を見ていて、鈴愛が律の唇にキスをしようと顔を近づける。女性の側からというのは北川悦吏子の本領発揮である。律、気配を察して目を開ける。ちなみに今日の回で「キスしようとしてたでしょ」の台詞を律は言っていた。わかっていたんだね。律と目があって鈴愛はあわてて顔を離す。「おはよう」と律が言う。「おはよう」と鈴愛が答える。「いま何時」と律が聴く。「8時」と鈴愛は答える。私はこのとき思いました。「二人とも朝ドラ観ててないんだ」と(笑)。ちなみに2010年下半期の朝ドラは瀧本美織主演の『てっぱん』だった。私も見てなかったけど。

律が鈴愛の手を握る。いったん引きかけた鈴愛の情動が再びこみあげてくる。さらに律の一言。毛布を上げて「入る?」。私はここがちょっとひっかかる。ここは「おいで」じゃないのか。「入る?」というのは鈴愛の意思を尋ねていることになるが、鈴愛の気持ちが分かった上でそう言っているとしたら、ちょっとずるいんじゃないのか、律。鈴愛は魅入られたように毛布の中に入って行く。この時点では鈴愛は律に背中を向けている。そして「何、これ?」と急な展開に自分でツッコミを入れている。視聴者の考えていることを代弁しているのだ。北川悦吏子が「視聴者のみなさん、なんなの、この展開は、と思っているでしょう。わかってますよ、はい」とメッセージを送っているのだ。

そして鈴愛は例のマグマ大使の笛を吹く。普通こういうときに笛は吹かない(笑)。そして鈴愛は言う。「律の真ん中で、律を呼ぶ。なんちて」。「なんちて」は「なんちゃって」の意味か。自分の名台詞(?)にまたしても自分でツッコミを入れる。どこまでも、コテコテの演出をそれがコテコテであることをちゃんとわかってやっているんですというメッセージである。そういう形で北川は起こるであろう批判をあらかじめ封じているのだ。そのツッコミに律がクスリとする。ここで二人はようやく向き合う。キスの気配に鈴愛はいったんうつむく。でも、すぐに意を決したように顔を上げる。このワンクッション入れた演出は芸が細かい。「キスされちゃった」ではなく「キスするんだ」という主体性・積極性が伝わってくる。5分ほどのシーンだったが、中身の濃い5分間であった。なお、今日の回は、誰かの気配を廊下に感じて、鈴愛がびっくりして2人が離れるという場面で始まった。「2人はキスだけでした」というNHK的メッセージである。

今日のCDはグールドの弾く{平均律クラヴィーア曲集 第1巻」17番から24番。昨日、先走って第2巻を聴きはじめてしまったが、こちらを先に聴くべきだった。やっぱり動揺していたのだろう。今日のCDには第1巻の中でもとくに美しい曲が多かった。曲そのものももちろん美しいのだが、グールドのピアニシモの美しさが際立っている。聴き入ってしまう。ぞくぞくする。もしこれを教室で流したら涙を流す学生が続出するのではなかろうか。とはいえ、講義の内容と関係なく流すわけにはいかないから、何か理屈をつけなくてはならない。「騒音社会とピアニシモ」とかね。なんのこっちゃ(と、自分でツッコミを入れる)。

今日は妻が自宅で講習会の日。雨の中、昼食を食べに外に出る。木曜日は「phno kafe」がランチ営業をしている。 

3つのテーブルのうち2つが埋まっていた。1つは常連のヨーコさん、もう一つはお名前は存じ上げないが常連とおぼしきご婦人二人連れ。みなさんヨーグルトパフェを注文されているらしい。「先生のブログの影響ですよ」とヨーコさんが言った。そ、そうなんですか。

ご飯セットを注文。

「phono kafe」がなくなっちゃったらどうしましょう、とヨーコさんが言った。代わりのカフェを探すという発想は私にはない。だって「phono kafe」=大原さんなので、大原さんの代りになる人はおりません。ただ、大原さんが目の前からいなくなってしまったという事態(「phno kafe」ロス)にじっと耐えるほかはありません。それを埋められるのは、新しいカフェではなくて、過ぎてゆく時間だけです。という話を大原さんに聞こえるようにする(笑)。

トミー君が月曜日に来て、カウンターチェア3脚を引き取っていったそうで、カウンターの前の空間が広くなった。その場所で大原さんとヨーコさんのツーショットを撮らせていただく。

店を出て、駅の方へ。

腕時計が停まってしまったので、「山田時計店」に持って行く。分解掃除をお願いして、まずは費用を見積もってもらうことにする。もう35年も使っている愛着のある時計だ(婚約のときに妻から指輪のお返しにもらったもの)。この辺で2回目の分解掃除をして、人生をまっとうするまで使い続けたい。

床屋へ行く。途中の「鎌倉帽子店」で夏もののバーゲンセールをやっていた。「990円」とはずいぶん安いな。

前回が6月下旬だったから3か月ぶりだ。夏休み中ということもあったが、普段は2カ月くらいで行くところである。

いよいよ秋学期が始まる。

夕食は煮魚(子持ちカレイ)、サラダ、めかぶ、茄子の味噌汁、ご飯。

卵は美味しい。汁も美味しい(ご飯にかけて食べる)。

 3時、就寝。性懲りもなくまた夜更かしである。