フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

12月21日(金) 曇り

2012-12-22 09:04:50 | Weblog

  8時半、起床。今日は年内最後の授業日。

  朝食はとらず(とっている時間がなかった)、10時過ぎに家を出て、大学へ。途中、新橋で所用をすませる。新橋駅前の広場でどこかのTV局の取材班からインタビュー(新橋駅前でサラリーマンに聞きましたという類)させてくれと言われたが、「急いでいるので」とお断りする。

  早稲田の穴八幡神社では冬至の今日から一陽来復の御札の販売を始める。いつものことだが、御札を買い求める人たちで馬場下の交差点は混雑している。

  3限は講義「ライフストーリーの社会学」。それを終えてからようやく今日最初の食事。「いもや」へ行く。ランチタイムは3時までなのでありがたい(ほとんどのところは2時まで)。天ぷら定食(600円)+あなご(200円)を注文。

   支払いのとき、女将さんと話をする。女将さんは「いもや」の経営者の娘さんなのだが、ご主人と早稲田に店をもたれる前は、都内にある複数の「いもや」で働いていた。私は子どもの頃、千代田区役所の職員をしていた父に連れられて神保町の「いもや」に行ったことがあるので、もしかしたら若かりし日の女将さんとそのとき出会っていた可能性がある、そんな話をした。女将さんは大いに喜んで、お土産に天かすを持たせてくれた。女将さんは75歳(ご主人はおいくつだろう?)。「いつどうなるかわからいけどね」と言いながら、店が黒字経営であることを誇らしく語っておられた。

 研究室に戻っていただきものお菓子で一服。帽子の形をしたマシュマロ。まるでクーナの帽子みたいである。研究室のクーナたちも興味ありそうに寄ってきた(証拠の写真あり)。

   薬局に買物に出たついでに今日が最終日だという年末ジャンボ宝くじを購入。連番10枚とバラで10枚、合計20枚で6千円。実は、わが人生で初めての宝くじの購入である。ビギナーズラックというものがあるから、当るかもしれない。前後賞合わせて3億円が当たったらどうしよう、何に使おう、と考える。これまで手を出したことのない宝くじを購入したのは、ちょっとした気まぐれといってしまえばそれまでだが、おそらくボーナスや研究費の削減という不景気な気分を払拭したいという無意識の動機が働いているのではなかろうかと思う。私は早稲田大学で教え始めたときから他大学での非常勤講師の仕事は引き受けない方針でやってきた。他大学で教える余力があるならば、自分のところの学生の教育にその分のエネルギーを注ぎたいと考えてきた。しかし、もし個人研究費が半減されるのであれば、それを補填するために、これまでの方針を考え直さなくてはならないだろう。

 

  5限に学生の面談を一件。卒業を一年延ばすことは決まっているのだが、その1年をどのように過ごしたらよいかという相談。お薦めの本があったら教えてくださいと言われたので、「君にピッタリの本がある」とちょうどいま読んでいる村澤和多里・山尾貴則・村澤真保呂『ポストモラトリアム時代の若者たち―社会的排除を超えて』(世界思想社)を薦める。

  6限・7限はゼミ。4年生からゼミ論を受け取ってから、いつもより大きめの教室で、4年生・3年生・(来年ゼミに入ってくる)2年生と合同懇親会。新人である2年生の自己紹介、ゼミ論を書き終えたばかりの4年生からはゼミ論についての教訓、ゼミの中核となる3年生には2年生と4年生へのメッセージがそれぞれ語られた。かくしてゼミの襷は次なるランナーたちへと手渡されていく。駅伝チームの監督のような心境。


前列中央の目立つ(顔の大きな)2人は、右が4年ゼミ長のM君、左が3年ゼミ長のN君。お疲れさま、そして、よろしくね。

  懇親会は7限の終わり頃まで続いた。帰り道、穴八幡神社に寄って、一陽来復のお守りを4つ(うちの分と親戚から頼まれている3つ)を購入。帰宅して、24時ちょうどに、一階の和室のしかるべき場所に貼る。

  卒業生のTさんから野菜が届いていた。Tさんの実家からというわけではなく、Tさんの友人が取り組んでいる「野菜おまかせ便」というものらしい。いろいろな野菜が入っている。「野菜しゃぶしゃぶ」というの最近知ったのだが、それでいただいてみようかしら。