フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

12月14日(月) 晴れ

2009-12-15 03:17:45 | Weblog

  9時、起床。ベーコン&エッグ、トースト、紅茶の朝食。フィールドノートの更新をしてから、NHKスペシャル『魔性の難問 リーマン予想・天才たちの戦い』(録画)を観る。大変に面白かったが、どうしてもひっかかることは、素数が出現する際の(未知の)法則性を示唆するものとされるゼータ関数上の零点の分布の数式が原子核のエネルギー間隔を表す式と類似のものであることを論拠として、もし素数の規則が明らかにされれば、宇宙を司る全ての物理法則が自ずと明らかになるかもしれないという大胆な予想(予言?)をナレーターが述べるところだ。2つの数式の類似はたんなる偶然とは考えられないのだろうか? 偶然ではないと証明されているのだろうか? その肝心の部分が番組では説明されていないように思える。数の不思議というものを宇宙の神秘と関連づける発想は昔からあり、たぶんピタゴラス学派まで遡ることができる。彼らは宇宙の根源(アルケー)は数であると考えた。たとえば、男は3で女は2、結婚は3+2=5なのである(何のこっちゃ?)。一般に天才的数学者と言われる人々は、審美的かつ神秘主義的なところがあり、したがって変人でもある。それは世間が天才的数学者を見るまなざしでもあり、おそらくは相乗効果が働いている。今回のNHKスペシャルもそうしたまなざしで制作されている。だから面白いのだけれど、大風呂敷なところがある。リーマン予想が証明されていれば、リーマンショックは回避できたかもしれない(もちろんそんなこと番組では言ってないが)、みたいな。
  昼食は、明太子、大根の味噌汁(卵入り)、ご飯。散歩には出ず、金曜日の授業(ライフストーリーの社会学)の下準備で小熊英二『1968』(新曜社)を読む。難解ではないが、とにかく厚い。ひたすら読む。深夜まで読む。妻がコンビニにコピーを取りに行くというので、ついでにコーラを買って来てもらう。このコーラを一息で飲んで、ゲップを出さずに、『1968』を最後まで読みます・・・って出来るわけがない。