のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

T-1000ばなし

2009-06-14 | 映画
いやあ!
昨日はT-1000が見られて幸せでございました。
のろはT-1000がとっても大好きでございます。
どのくらい好きかと申しますと、エージェント・スミスと同じくらい好きでございます。
困るなあ、どっちかひとつだけあげるって言われたら。

何です。
T-1000をご存じない?
またまたご冗談を。
これですよ、これ。


ちっちっち。

はい、昨日放送された『ターミネーター2』の悪役、液体金属殺人マシーンT-1000でございますよ。
放送時間の関係か、カットされまくりで若干腹が立ちましたけれども、まあ~T2は何度見てもよろしうございますね。ストーリーもアクションも結構でございますが、のろにとっては何を置いてもT-1000でございます。

そう。
無表情で走って車を追いかけるT-1000!
顔面にショットガンくらっても元気に無表情なT-1000!
ジョンの養母に化けて台所に立つT-1000!お料理のスキルをいったいどこで身につけたんだ!
カマキリ姿でエレベーターに襲いかかるT-1000!
撃たれまくってよろめきながらも無表情だけはしっかり保つT-1000!
全身でヘリにへばりつくT-1000!
悪役らしくばかでかいタンクローリーで主人公たちを追いつめるT-1000!
細おもてのくせにやることがT-800知事より荒っぽいぞT-1000!
ボキンボキン折れ壊れながら無表情に迫って来るT-1000!
知事に突き刺した棒を無表情で ぐ り ぐ り するT-1000!
サラ・コナーの肩をこれまた無表情にぶっ刺しながらも「痛いのはわかってる」T-1000!うひゃあ極道!
サラ・コナーに化けてジョンを呼び寄せるT-1000!何て卑劣なんだ!惚れぼれだ!
どうでもいいけどリンダ・ハミルトンてちょっとクラウス・キンスキーに似てるなあ!
けっこう追いつめられてたくせに相手が弾切れと見るや余裕で ちっちっち やってしまうT-1000!
それまでの冷静さとうって変わって盛大に苦しみながら消滅していくT-1000!
ああ素敵だなあ。

何です。
無表情が好きなのかって。
そうですよ。
『エイリアン』2と3のビショップとかね、大好きでございますよ。

閑話休題。T-1000を見ておりますと、悪役はこうでなけりゃなと思うのでございます。
善玉たる主人公たちを無慈悲に、徹底的に、手段を選ばず追いつめ、追いつめ、痛めつけ、死闘を繰り広げたそのすえに無惨かつ華々しい最期をとげる。ああ素晴らしい。
何度やっつけても平気で追いかけて来るぐらいタフな一方で狡智に長け、冷酷無比でありつつ若干お茶目というのもポイント高しでございます。一作目のターミネーターも無慈悲でタフなのはけっこうなんでございますが、力で押しまくる感じでございましたんでねえ。主人公の親近者を装ったり、善良な人間のふりまでするT-1000の狡猾さがいいんでございます。「かわいいお子さんだ」だの「いいバイクに乗ってるな」だの気の利いたことも言うくせに無敵の殺人マシーン。あっはっは。
一見強そうに見えないのに不死身というのも、不気味でよろしうございます。『マトリックス』のスミスも一見普通のおっちゃんのくせにやたらめったら強い、というのがポイントでございますね。2作目ではエージェントたちがやけにごつくなっておりましたけど、あれはいけません。強そうな人が見たまんま強いんじゃ、面白くございません。そんなこともあってのろは『ターミネーター』は2の方が好きなんでございます。

ちょうど昨日から『ターミネーター4』の上映が始まりましたけれども、何でもすでに5および6の制作が決定しているんですってね。既存の設定とネームバリューで稼げるだけ稼ごうというやりかたは本当に嫌になります。とはいえ、T5にはT-1000ことロバート・パトリックが科学者役で出るかもしれない、という話は大いに気になる所でございます。公開中のT4ではなんとCGでT-800、もといシュワ知事の姿を再現しているということでございますから、T-1000の復活も夢ではないやもしれません。のろはT3は観ませんでしたしT4も観に行くつもりはございませんが、もしもT-1000が大きなスクリーンで見られるなら、どんなに駄作の呼び声高くっても劇場に足を運んでしまいそうな気がいたします。


ところで久しぶりにTVを見て思ったんでございますが、TVの中というのは本当に「今のあなたはOKじゃない、こうでなくっちゃ、これを買わなきゃ、素敵じゃない/安全じゃない/かっこよくない」というメッセージで溢れておりますね。
CMというものそれ自体はいろいろと面白いので嫌いではないんでございますが、久しぶりにさらされて、ちょっとしんどくなりました。