のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

『現代の工芸 三人展』

2007-01-03 | 展覧会
『現代の工芸 三人展 ー受け継がれた伝統ー』 へ行ってまいりました。
振り返ってみると大山崎、去年は1/4に訪れておりました。




お三方それぞれに美しうございましたが
のろが一番心魅かれたのは金工の河野三秋さんの作品でございます。
金属の重たい輝きが、氏の作品の上では軽やかで温かな光を帯びています。
そして、上のリンク先で作品をご覧になればお分かりいただけると思うのですが
多くの作品に、何とはなしにほのぼのとしたユーモアが漂っております。

例えば、ちょっと想像してみてくださいまし。
30×20センチほどの、縦長の金属板があります。
銀色の表面には一点の曇りもなく、あたかもまぶしい青空のようです。
その真ん中に白銀色の雲が、ぽっかりと浮かんでいます。
雲のかたわらには、チョコレートが とろっ としたたり落ちたような、ゆるーいかたちのUFOが。
こんな作品です。
そしてタイトルは 『ここだけの話』。
よろしうございましょう?

河野氏の作品は主に新館の方に展示されておりますので、
本展においでのかたは、どうぞ新館の方も忘れずに覗いてくださいまし。

新館といえば、こちらでは通常、この美術館のコレクション作品を展示しております。
季節は冬ですし、ヴラマンクの描いた雪景色が見られるかしらん と期待していたのでございますが
今回はピカソの裸婦像一点を除いてみーんなモネでございました。
ふむ。
「日本人は印象派大好き」ってのは、アレ本当なんでございましょうか。
ふむ。
だとしたらのろはニホンジンじゃないや。
国籍占いではドイツ人だったし。やっほー。
「規律正しく堅物、でもキレると怖い」のだそうです。

さておき。
こちらの美術館へ向う時は、いつも自転車で同じルートを辿って行くのですが
(帰りは必ずどこかで道に迷うので、同一のルートをとれた試しがございません)
通るたびに首を傾げたくなる小道がございます。
即ち、




アストロ通り。




ずーっとアストロ通り。

何故 アストロ なのか、何がどう アストロ なのか。
町並みも看板も、何も語ってはくれません。
しかし、この分け分からなさが、よいではございませんか。
今さら変にこじゃれた何とかストリートや、いかにも京都っぽい名前に変更されたりせぬよう
願ってやまぬ正月3日でございました。