仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

人が些末(さまつ)化していく

2010年07月02日 | 現代の病理
「驚き」を「あたりまえ」の続きです。20年前、成田に住んでおられる無着成恭師のお寺に、各宗の有志が10人ほど集まって、一泊二日の合宿をしたことがある。話の内容は忘れたが、竹でマイ箸をつくり、樹木から炭を作り、その炭でお湯を沸かして素うどんを食べた。

うどんを食べるというそれだけのことだが、仲間の交流や労力の楽しさなど、現代では失われつつあるものがあった。物を大切にする中に、物を大切にするという心が育まれていく。物を尊ぶ中に、物を尊ぶという心が育まれていく。便利になって物を粗末にする。その中に、心が些末化(さまつ)していくように思われる。
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