超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

PARADOX PARADE

2010-02-17 21:44:01 | 音楽

去年書くタイミング逃して、ってもっと単純に言えば当時書く時間作れなくて書いてませんでしたが
a flood of circleの「PARADOX PARADE」ってアルバムが中々良かったのです。
なんかもう1stと比べると変化しすぎ!って感じの。


何が変化しているのか?
それは音楽ジャンルそのものです。
本質の部分は全然変わってないと思うんですけど、伝え方が変わったというか、
すごい分かりやすくなったというか。
もっと端的に云うと、J-POPな作品になってるんですよ。このアルバム。
それもa flood of circleっていう媒体の中できちんと。

もうどの曲もいちいちポップで、それは前作やインディーズ時代の比ではなく
ブルース・ロックを基調としていたフラッドが、
ブルース・ロックのカテゴリーから一歩も二歩も抜け出して堂々と王道ロックをぶちかましているような、
ある意味振り切れてしまった印象。ここまで明確に変わってると逆に面白いなー、っていうか。
本格的なブルースナンバーは「Forest Walker」くらいかなあ?
他は大なり小なり完全にJロックJポップの影響を曝け出してます。

そういう音を聴いて思うのは、「ああこれってある種の自然体だな」っていうか
あんまり無理してないように感じたんですよね。ポップに走ったというよりも、元々がこうだったんじゃないか?
みたいな。
こういう意見は自分が熱烈なファンじゃないからこそ云える意見なのかもしれないんですが
一応インディーズの頃からチェックしている身としては、素直にそう思うのです。


特に序盤の「Ghost」「アンドロメダ」、後半の「Flashlight&Flashback」「プリズム」なんかは顕著ですね。
もう相当の聴きやすさ。
あまりに聴きやすくて且つコンパクトなんで結構通勤の時とかに聴いてたり(笑)。
歌詞と曲調がいかにも燃えてる男子!って感じで、ひたすらに走っていく~とかガムシャラに進んでいく~とか
そういった「必死」な感情を奮起させる音と詞なんで聴いてると不思議とやる気が起こってきたり。
ある意味、聴き手のやる気を促すエネルギーもある作品なのかな?とも思ったり。
聴きやすいってこと以上に。


多分、それまでの本格的ブルース・ロックバンドみたいなものを期待している人にとっては、
若干物足りないというか変化に対して不満を抱く事も有り得るんじゃないかと思いますが
逆に言えばその路線に対して固さや取っ付き難さを感じてた人にとってはうってつけというか、
大きくイメージを覆される一枚になってるんじゃないかと思います。
FoZZtone、椿屋、バックホーンと個人的にお気に入りのバンドのギタリストも出張してるしね(笑)。



歌詞的には「アンドロメダ」の切実な歌詞と(つーかこの曲の声イケメン過ぎる。声がイケメン)、
「Flashlight&Flashback」の歌詞が痛いところ突かれた!って感じで好きですかね。
サウンド自体はやっぱり「博士の異常な愛情」。この曲だけ唯一アングラ臭がする。

普通にJ-POPとか聴いてる人にも薦められる一枚だと思う。
それくらい聴き手に対してメロディの順応性が高いです。
正に火事場の馬鹿力的。






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