超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

LOSTAGE「ECHOES」全曲レビューその1「BROWN SUGAR」

2012-10-16 23:59:59 | LOSTAGE 全曲レビュー






今期の全曲レビュー第2弾は絶対にやりたかったLOSTAGE「ECHOES」。
これまでの作品とは違って連載的な作品ではなく、短編集的な、多彩さを売りにしてるアルバムなので
是非今回も一曲一曲、自分なりに全力で掘り下げていければな・・・と。
という訳で第1回目は「BROWN SUGAR」から始めます。
よろしくお願いします。









1.BROWN SUGAR







初めて聴いたのはライブだったんですが
まるでハードコアバンドみたいな勢いと激しさを内包してたので驚きました。
多分今までの攻めの一曲目たちと比べても極端にアグレッシブに振り切れちゃってる楽曲で
ある意味新境地であり、また多彩な楽曲たちの一部としても機能している
更にはBPM自体が非常に速め、という事もあって
メロコアやパンク系のバンドと対バンした時にプレイするのにもピッタリな
LOSTAGEからのハードコア/パンクに対するアプローチも如実に感じられる一曲
いつも以上にいきりたった声で歌う五味さんのボーカルといい
怒りを端的に表したスカッとする聴き応えといい
今までありそうでなかった、割と絶妙なポイントを突けてる新機軸的なナンバーに仕上がってるんじゃないかと
エモーショナルな楽曲は今までにも多々ありましたけど、これは瞬間的なエモさに長けてますね。

同時に、イライラしてる時だったり
腹ん中にドス黒い感情を抱えてる時とかに聴くと
一気にそれらが解消されていくような
燃やし尽くせるような、
そんなインパクトとエネルギーが宿ってる密度の濃い楽曲でもある
時間は2分程度とかなり短め・・・ではあるんですが、十分単体でも何度も聴けるタフさがある
逆に言えば時間が短い割には、展開も起伏もあってしっかりした曲だな、と。
これまた精神的に助けられて、その上に盛り上がりにも作用する
今回も抜群のオープニングになったなあと
この曲を聴いていると強く思えますね。大好きな曲です。







【雑音 食らえ】


負け犬だとか、惨めだとか、社会的な立ち位置云々だとか
そこで浸ってないで、弱さに甘えてないで、負け犬なら負け犬でじたばた足掻いて一矢報いてみせろ
ノイズの一発でも食らわせてみやがれ、と。個人的にはそんな事を聴いて勝手に感じました。
惨めだから終わりか?
【忘れられた】から終わりか?
冗談じゃねえ。惨めだからこそ、忘れられたからこそ、だろ。って
がむしゃらに転がる事を選択する歌詞の内容にロックンロールの強さを感じました
逆に言えば、本当に満たされてて、充実してる人にこういう音楽は必要ない。
起死回生を目指す、現状突破を目指す人間の為の音楽なんだ。
そんな事も聴いてて感じました。
ある意味この世界に、シーンに宣戦布告するような勇ましいアジテーション・ソングになってて
ただ盛り上がる為、騒ぐ為の楽曲にもなってない部分が非常に頼もしく感じられますね。






パッと見、語呂の良い言葉の羅列に思えて
実は頑なな意思が垣間見えるって塩梅は本当に素敵だな、と
こういう部分はやっぱりeastern youthにも通じる部分があったりして
世代的にも堪らない一曲ですね。
こういう感じで、あと9曲、真剣に書いていきます。よろしく。