超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

さくらさくら咲く~あの日君を待つ 空と同じで~

2010-02-11 22:12:35 | 音楽


marbleの新曲が発売になりました。「さくらさくら咲く~あの日君を待つ 空と同じで~」。


いやあ非常に攻めてますね(笑)。
何というか、ここ一連のロックモードの復活の集大成というか、
ここまで突き抜けた楽曲をシングルで出すという行為自体がかなりの冒険のように思えます。
コアなmarbleファンにとっては、さほど驚きはないんじゃないかと思いますが(それでもインパクト大ですが)
シングルのイメージだけで捉えてる人にとってはある意味サプライズ・ソングでしょうね。
 そんな人は今すぐ「手のひら」を聴くんだっ!!(笑 特に前半)
もしくは「空想ジェット!」の「LIVE!!LIFE!!」でも可。

TVで聴くよりも歌声がクリアに聴こえるのがよく判ります。ミックスの具合が良好ですね。
気がつけばmarbleの曲ってミックスも良いのが多い、ってか殆どがそうな気がする。
ギターの音とかもアグレッシヴなのにはっきり聴こえるしね。
miccoさんも頑張ってるけど、菊池さんのギターもすげえや。
んで→http://blog.goo.ne.jp/nijigen-complex/e/cd285d24c70313f3f7384029a3f84696
これのコメント欄にも記述してた通り、本当にギターソロがありました!
多分ノリノリで弾いたんじゃないかな(笑)。もうすぐ生で聴けると思うので、この部分は特に期待してしまいますね。
ってか早くワンマン来い~!
この曲クライマックスだったらちょっと尋常じゃなく盛り上がる気がする。

それとストリングスのアレンジも、今回かなりはっちゃけたものになっていて。
こういうストリングスの使い方してるアーティストは中々いないですよね。激しさを高めるためのストリングスというか。
自転車漕いでる最中に聴いてたら思わずスピード上げたくなってしまうかも。

ただ、そういう振り切れた楽曲なのにも関わらず、marbleらしさもきちんと残っているのは
ひとえにmiccoさんのボーカルの存在感が大きいのでしょう。
だって相変わらず中性的な良い~感じの声ですから。
優しさが伝わってくるような。 中でもCメロの美しさは聴いてて相当グッときてしまいますね。
 後この曲、体裁的にはラブソングだと思うんですけど、あんまりそれを感じさせないのも好きですね。
要は全然コテコテじゃないというか。

最後に、歌詞についても触れておきたいんですが
一見シンプルな言葉の羅列に見えてよくよく聴き込むとかなりリズム感が良いというか、
メロディに言葉をきちんとハメ込むのを重視してるな、と。
「二度目の春が過ぎ~縮まらなかった距離」の部分とか、流石ですね。何故か韻を踏んでるような感覚にも。
実質的には違うと思うんですけど、フィーリング的に。

それとファン的には「心にある輝いた季節を」の部分の、「心」を「ここ」って読ませてるのにニヤリ。
「青空loop」を直で思い出してしまいます。
ってか同じ表現方法か。



まったり系~とか言われていた「ドゥラリ」は心地の良いポップ・ソングですね。
丁度表題曲が青春ギターポップって感じの音像なので、それの対になるように作ってきたというか。
表題曲がある意味新境地レベルの楽曲なので
カップリングに今までどおりのエッセンスの楽曲を入れるのは正しい気がします。バランス考慮というか。

ただ、まったりといいつつもサビのメロディは結構marbleの中では王道に近いメロディーラインで、
そんなにまったりし過ぎず普通に元気に口ずさみながら聴けるテンポ感みたいなものもあると思います。
丁度レビューにも書いたんですけど、「空に舞う」と「凛」をミックスさせた感じかな?
サビのリズムに関しては「rain drops」っぽいかも。アレンジは別物だけど。


しかし改めて二人とも曲が書ける。ってのは強みだなあと思ったり。




どんどんと楽曲の世界観を恐れずに広げていく彼ららしい、探究心に溢れたシングルだったと思います。
上半期最高のキラーチューンになりそうですね!
「初恋limited」のパキッとした乾いたギターサウンドが大好きなんですが、
「さくらさくら咲く~」の勢いのあるバキバキしたギターサウンドも
これはこれで感情が高まるような気持ちよさがありますね。

ちなみにこの曲はいつものシングルよりも売れているそうです。
恐らくタイアップ先の効果が大きいと思うんですが
是非そのままアルバムやライブ等にも興味を持ってもらって、着実にファンが増えるといいと思います。
彼らにはまだまだ知られざる名曲が一杯ありますから。



んで、2月3月と連続してmarbleの生演奏を聴きにいく予定です。どっちもそんなに長くは無いと思うけど
ワンマンかツアーが決まるまでのつなぎ的な感じで。
と、いいつつ時間が短くてもガッツリ心に来るライブをしてくれるのがmarbleなんですが(晴れ豆が顕著)。
早く決まるといいな。





LITE@渋谷CLUB QUATTRO 10.2.10

2010-02-11 02:20:28 | ライブレポ

今日は疲れ切ったコンディションの中、フラフラになりながらLITEのライブへ。
着いた時には結構眠いなあ、って目をこすっている状態だったんですけれど
実際ライブが始まると逆に目を見開いてしっかりとステージを見ていた、見ることが出来ていたのには自分でも笑った。


ずっと観たかったLITEのステージ、しかもワンマン。自分の想像の範疇を超えた濃厚な音世界がそこにありました。
端的に言うと音源をそのままパワーアップさせて響かせていたような、
そういう方向性のライブアクトでした。
手放しで凄いと思えるようなライブだった。ソールドアウトしてなかったのが勿体ない。結構隙間あったし。




開演時間から10分を過ぎたところでライブはスタート、荘厳な雰囲気の中じっくりと楽器を弾くメンバー、
彼らの音楽は映画音楽的な側面が強いと思ってますが、正に映画のOPのようなOP。
そこからの「humangift」「Tomorrow」の流れはオイシすぎ。本人も「飛ばしすぎました」って言ってたくらいだし。
兎に角ガツンと来るリフと、表情をちょくちょく変えるアンサンブルのせめぎ合いが非常にお見事。
ロックとしか言いようのない雰囲気は観ていて気持ち良かったです。単純に。
 でもそこからの3曲が個人的にそれ以上に凄くて、
一曲の中に映画的な背景を感じさせる曲からギターポップの要素のある曲
又は和の雰囲気を醸し出している曲などインスト・バンドとはいえ楽曲の幅がとても多彩で、
その引き出しの多さに感心しつつ聴き入っていました。セトリの組み方が冴えてた。
んで、当然かもだがどのメンバーもいちいち演奏が上手い!


中盤から去年出たEPの楽曲中心の構成、エレクトロと生楽器の組み合わせという音像にシフトして言った訳ですが
これが違和感なく気持ち良い・・・!
なんかエレクトロなのに、エレクトロには留まっていない感じがあって。
なんでしょう、電子音が目立たずに他の楽器と同一線上で鳴ってる感じ。
その感覚が非常に強い独自性を感じさせてくれてめちゃめちゃ格好良かった。
 特にリード曲の「The Sun Sank」は気持ち良すぎて逆にどうしよう、みたいな意味判らん感情抱かせるくらいのカタルシスが。
ってこの表現は伝わり難いか(笑)。
とにかく新しいものを観てるなあ・・・って類の興奮でした。この曲は是非定番になって欲しいな。


後半では昔の曲も織り交ぜつつ、再びロックモードで攻め切った訳ですが要所要所でアコギを使う場面もあり
やはり全体的な構成・バランスにはかなり気を使っているのを感じさせました。
ライブもアルバム的な世界観で見せたいのかもしれない。
 ただ、そんな流れの中でも「Ghost Dance」は別格というか、
観てる最中にハッとして前に乗り出してしまう位の衝撃がありました。
曲の途中の転調の部分で、一瞬ステージの照明が消えた時。
からのバキッとした切り替えの凄まじさ。
音の厚さも音源とは段違いの迫力で、この楽曲の本当の魅力を知ったような、そんな気がしました。
元から大好きな曲だったので、更に、という感じで。
間違いなくこの夜のハイライトだったと思う。


アンコールとして渋めの楽曲2曲披露したところで、ライブは終了。なのにも関わらず鳴り止まないアンコール。
再びメンバーが登場し、「君たちは最高です!ただ本当にこれで終わりなんです。また5月に逢いましょう」と応え
2時間に渡るライブは終了、全16曲だったと思います。当然、それ以上の曲数を聴いたかのような感覚でした。






全体的な総評としては、ロックバンドのライブを観ているというよりも
ある種の職人芸を見ているような、それでいてポップさやノリやすさも兼ね備えているような
オリジナリティに溢れるライブでした。
併せるとポップな職人芸、かな。
 LITEはようやくタイミングが合ってライブ初体験だった訳ですが、こういうライブは自分自身あまり経験ないような。
もう一つのフレーズや動作を見る度に「この人らすげえや・・・」って心の中で思ってしまうような、
単純に凄まじいライブだった。
ちょっと今まで参加できてなかった事が悔しい。
と、同時に初めての公演がこれで良かった、という思いも。 流石海外で評価されているだけの事はある。
ってかそっち向けの音でもあるわ。これ。


今回はいつもとは趣向を変えてブロックごとに総括!みたいな流れにしてみました。
いつも同じ形式だとアレかなと思って。
今年も定期的にライブに足を運ぶ予定なんで、その辺もバランスよく考えて書いていこうかなと。

しかし冒頭でも書きましたが、
こんな濃密なライブが売り切れどころか多少空き気味というのが何とも言えないですねえ。
もっとも観る側としては観やすいし、過ごしやすいんですがね。
それにLITEのお客さんって棒立ちでじっくり聴いてる人が多いんで、それも手伝って今まででも屈指の観心地の良さでした。
 ・・・良いし悪いし(苦笑)。


あとベースの井澤惇がSサイズのTシャツを着れるようになったらしく、それを皆で祝う場面も。
演奏とのギャップすげえ。