アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

シアバターの威力

2010-12-13 16:34:15 | アンティマキ風自然的生活
  前にも書きましたが、年齢に比べて肌はつやつやしているとよくほめられていた私ですが、このところ寒くなるに従って乾燥がひどくなったのか、それとも食生活が悪いのか、頬を触るとどうもガサガサして、決して滑らかとは言いがたい状態になりました。

  今までは少々肌が荒れても、塩で洗ってオリーブオイルをつけておけば、翌朝は元通りにすべすべしていたのに、そうは行かない日がずっと続いていました。

  そんな矢先、初めて訪れた、名古屋のクリエーターズマーケットでシアバターというものに出会いました。シアバターの存在は、せっけんを作っているYさん(Yさんのせっけんについてはコチラ→)から聞いてはいたのですが、見たのは初めて。お店の方が指先につけてくださって、匂いや感触を知りました。とにかく一度使ってみようと、買ってみました。

  Yさんの米ぬかせっけんで洗顔してから、シアバターを塗って寝ました。翌朝、触ってみるとまだ荒れてはいますが、いつもよりしっとりしています。顔を洗ってからまた塗ってみました。数時間後、だいぶすべすべが戻ってきました。肌に合っているようです。うれしい!

  私が買ったシアバターは、ラベンダー精油とティーツリー精油が加えてあるもの。単独の商品もあります。袋の中には、シアバターと販売元のアフリカ工房について書いたしおりと、工房主の前田真澄さんを取材した新聞記事が入っていました。

  しおりや記事によると、前田真澄さんは以前ガーナのズオ村というところに滞在していて、シアバターの存在を知ったとのこと。1000年以上も前からガーナ北部の地域では、シアバターの木の実を、食用だけでなく天然の保湿クリームとして使ってきたのだそうです。火傷や傷にも効き、生まれたての赤ちゃんのへその緒にも塗るのだとか。村の人々の生活に欠かせないこのクリームは、乾燥した種を砕いて火であぶり、よく練ってから煮つめたあと、一晩寝かせて固めます。

  村の女性たちが日常の仕事として作っているシアバターを、前田さんは、帰国後数年してから、直輸入することを決意しました。生産者である村人たちに適正な代金が手にわたるよう、フェアトレードのしくみを作ったうえでの出発です。

  しおりにはこんなエピソードが書かれています。

  「(前田さんがズオ村を去るとき、村の子供を全員取り上げたという産婆さんが)お前
  さん、日本にはどうやって帰るんだね。車かい? それとも自転車かい?」「車じゃ帰
  れないわ。飛行機よ。」と答える私。きょとんとした顔をする彼女。たとえ、「飛行
  機」の存在など知らなくても、立派に人生を生き抜いてきた一人のアフリカの老女
   がそこに佇んでいました。

  こんなおばあさんの住んでいる村から届いたシアバター、気に入りました。いろいろ試してみようと思います。

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