アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

豊田のもりのようちえん~もりのたまごのこと

2024-04-17 11:05:33 | アンティマキ風自然的生活
  先週中ごろ、もりのたまごの入園式にお招きいただき、はじめて出席しました。
 
  もりのたまごに初めて伺ったのは3年ほど前。草木染め講習の実施が決まり、園に染め材料の物色のため訪れました。そのとき、一番最初に言葉を交わした子供が、この春卒園しました。彼はそのとき、焚火のそばに座り、一心にマッチを擦っていました。そしてマッチの擦り方について、わたしにあれこれ指南してくれたのをよく覚えています。
もりのたまごでは、朝全員に、スタッフが「今日したいこと」を聞きます。こどもたちはそれぞれ一日何をして過ごすか、自分で決めます。たぶん、一日焚火の面倒を見続ける子もいるのでしょう。木を削り続ける子、飽きるまでターザンロープで遊ぶ子も。お弁当をいつ食べるかも自由です。
 
  彼らはそうして、自主性や積極性、判断力や集中力を知らず知らずのうちに養うことができるのだと思います。ときにはケンカするたくましさも、怪我を辞さない勇気も、そして協調性も。
 
  年にほんの数回訪れるだけなのですが、見聞きする子供たちの様子はおもしろい。お母さんたちが綴るたまごのフェイスブックの投稿は、一緒に園で過ごすお母さんたちの、鋭くも優しいまなざしを垣間見ることができて、目頭が熱くなることもしばしば。
   
  こういうところで、3年間過ごした子は、基本のところでしっかり育つ気がします。土にさわって、カナヘビにさわって、反応を感じながら次に進む。いい場所だなとつくづく思います。わたしも、森のようちえんのような場所で育っていたら、こころもからだもいささかひ弱で、友達のできにくかった子供時代を過ごさずにすんだのに、とつくづく思います。
 
  幼少期にどんな育ち方をするかで、その後の人生は大きく変わります。でも今の子たちは、小さい時から習い事やテレビゲーム、スマホいじりに明け暮れ、本来の能力を培う基礎ができないまま、知識だけ詰め込まれ、大人になっている場合が多いように思います。もりのたまごに入園する子の数は、年々減っているそうです。子供が減っているからだけでなく、保護者の方が3年間、もりのたまごで子と一緒に関わり続ける余裕を持てなくなっていることも一因だと聞きます。そういう時代になっていることを、とても残念に思います。
 
  さて、もりのたまごの入園式は、想像通り、楽しく感動的でした。マイクの代わりにチューリップの花をもって話すスタッフ、卒園児のお母さんお父さん、それに園に関わっている人たち。新入園児に渡されたプレゼントには軍手も入っていたそう。
食事会は、みなさんの持ち寄りご飯とスイーツがずらりと並び、おしゃべりしながらおいしくいただきました。
 
  
  もりのたまごのお試し入園の日があるそうです。就園前のお子さんたちだけの日も週に二回設けられているので、ぜひ、お訪ねください。https://www.facebook.com/morinotamago2010/posts/427826049938466
 
 
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« どんぐり工房で、草木染めと... | トップ | 王滝渓谷を歩きました。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

アンティマキ風自然的生活」カテゴリの最新記事