いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

あたらしいG7復活論。 new resurrection of G7

2024-06-14 20:24:10 | 日記
 (1)「G7」イタリアサミットが開催した。G7首脳が集まってもプーチン「ひとり」抑えられないでは、その影響力の低下は久しい。G7に代わって中露など新興国、途上国の「G20」が注目を集めて、世界の勢力図は変わったともいわれたが、そのG20も大所帯のゆえに最近では関係国の利益対立で共同声明をまとめることもできずにインドが主導するアフリカ、南米などの発展途上国の「グローバルサウス」が影響力を示している。

 (2)グローバルサウスを主導するインド・モディ首相は先の首相選で3選を果したが同時に実施された総選挙ではモディ与党は大幅に議席を減らして国内基盤は弱体化しているとみられる。
 そういうことで今は「G0(ゼロ)」時代ともいわれて、世界政治もG7、G20から二国間、複数国同士の同盟関係重視の中心軸に移ってきている。

 (3)G7国も米日などは中国を念頭に経済、貿易、軍事で警戒を強めて対決姿勢を強めているが、仏、EUは中国との経済関係の結びつきを強化する立場で一枚岩というわけにもいかずに、中国もEUに接近する姿勢で、露プーチン大統領はG7開催に合わせて対抗するように北朝鮮、ベトナムを訪問する予定だと伝えられている。

 (4)G7首脳会議では差し押さえた露資産を活用運用してウクライナ支援に利益を供与することで合意するとみられるが、露と直接面するEUとしては11月の米大統領選でトランプ前大統領が復帰することになればNATOからの撤退、露の攻撃に理解を示したこともあるトランプ前大統領には警戒感も強い。

 (5)G7国には国内に政治問題を抱えた国、首脳も多く、今はそれどころではない事情もある。世界政治はそれぞれに国内政治基盤の弱体化で保護主義が強くなり、そこに右派、極右勢力が台頭しており、自国愛ポピュリズムで世界の協調性、共同性、理解性が後退して、こういう時こそ「G7」として結束して世界平和、経済、人道のために強いメッセージを伝えることは重要だ。

 (6)G7はすでに役割を終えたともいわれた時もあるが、G20、グローバルサウスも影響力、指導力に問題が見え始めた時でもあり、G7国には国内に政治問題を抱えているとはいえ若い指導者も多く、旧態にとらわれないあたらしい時代、社会に向けた考え、指針、展望を示す機会だ。

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