いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

既得権益と私権制限とコロナ。 vested rights & private right & corona

2021-05-26 20:14:14 | 日記
 (1)地元大手ドラッグストアの会長夫妻が自治体責任者にワクチン優先接種を申し入れたり、医師資格を持つ首長が自分も医療関係者だとして他に先駆けてワクチン接種を受けたり、コロナ感染拡大でワクチン接種がキメ手とみられる中で名声、立場、地位を利用した抜け駆け的なワクチン接種が非難を受けている。

 昔からよくある人間行動、習性であり、非常時、緊急事態でみせる人間性の弱さ、浅はかさ、行動論でもある。

 (2)そこに来て自民党佐藤総務会長が憲法規定を盾に「大事な議論をしている国会議員が打てないこと自体、危機管理上おかしい。議論がストップすれば何が起きるのかを原点に返って考えるべきだ」(報道)と国会議員のワクチン優先接種の必要性を語った。

 現在のところ新型コロナ感染で当時の立憲参院幹事長が死亡して、他にも議員感染者はいるが、国会でクラスター発生はなく多数が一堂に集まって審議する機会の多い国会ではコロナ対策がはかられているとみられる。

 (3)ワクチン接種はコロナ感染拡大阻止にはキメ手とみられるが、それがすべての方策ということでもなく、マスク、手洗い、外食・密解消で多くの国民は感染せずに健康管理、安全を維持しているので、とりわけ自民党佐藤総務会長がいうように「大事な議論をしている国会議員」であればより特別な自覚、配慮、考慮した健康管理に努めるべき責任がある。

 間違っても緊急事態宣言下で要請に応えずに開いている店を探して深夜まで飲食をするなどという不始末を国家議員が示してはならない。

 (4)国、政府が緊急事態宣言を発出して、外出、移動自粛、夜8時を過ぎての営業自粛を求めていながら、国会議員、政府職員が同様の深夜までの飲食をくり返して感染者クラスターを発生している中で「国会議員が打てないこと自体、危機管理上おかしい」発言は、既得権益(vested rights)主義でおかしい。

 非常時、緊急事態時はほとんどの人はエキセントリック(eccentric)で萎縮して通常の心理状態にはならずに自己保身に走り、合理性を欠く行動をとることがある。

 (5)そういう国民、市民の安全、安心を保障する政治、政府、自治体としては、まずは国民、市民生活、安全を優先して立て直して日常性を取り戻すために尽力することが優先されて、その前に自らの立場、地位、機会を顧みることなどしないのが役割、使命だ。

 自民党が進める改憲による緊急事態条項での私権制限(restriction of private right)の課題、問題がみえてくる。

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