いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

三権分立のパワー論。 power theory of separation of the three powers

2021-05-07 20:00:33 | 日記
 (1)国会では憲法改正のための国民投票法改正について、与野党が合意して今国会中に成立させる。コロナ感染阻止が喫緊の課題と菅首相が言う中で何のための何を急いで国民投票法改正が必要なのかは、わからない。

 (2)自民党では在職中、憲法改正に意欲を示していた安倍前首相が党憲法調査会の顧問に就任して再び憲法改正に意欲をみせている。昨年病気を理由に辞任した安倍前首相だが元気を取り戻したようで、政治の表に出てくることが多くなった。

 それなら話をしてもらいたいのは、自らの未解明の森友、加計疑惑問題であり、桜を見る会問題だ。

 (3)森友問題では財務省の決裁文書が改ざんされて、国有地が森友学園側に極めて不釣り合いな価格で払い下げられた事案について文書改ざんを指示された財務局職員が自死した事件で、その妻が国と当時理財局長を相手に損害賠償訴訟を求めていた。

 政府、麻生財務相がうやむやの調査のまま幕引きをはかった事案について、自死した元職員の妻は本人が改ざん指示をされた記録をしたとされる「ファイル」があるとして地裁に開示申請して地裁はその「ファイル」の提出が必要だとして国に開示を求め、国は「ファイル」が存在したとして開示するとした。

 (4)安倍前首相があるいは昭恵夫人がどこまで森友疑惑問題に関与していたのかはわからないが、改ざん指示を記録した個人ファイルが提出、開示されるということになれば、職務上の秘密や個人情報ではなく当時関与が国会で追及された安倍前首相の関係責任問題をはっきりさせなければならずに、安倍前首相も元気になって憲法改正に意欲を示すどころではなくまずは未解明の森友疑惑問題について説明責任が必要だ。桜を見る会ホテル立て替え疑惑もある。

 (5)当時麻生財務相の責任問題もあったが、安倍前首相は麻生財務相には財務省改革をしっかりやってもらうと留任を決めたがその後財務省改革がどうなったのかどう変革したのかはさっぱり伝わってこない。

 地裁が財務省元職員の精神的苦痛の立証に不可欠な文書(報道)だとしてファイル開示の必要を認め、これを求めてようやく国も提出することになった。

 (6自死職員の妻の事件解明の訴えが地裁を動かしたもので、今後の事の成り行きにはまだ職務上の秘密、個人情報の理由による不透明な部分は残るが、近年政府寄りの判断、決定が目につく司法裁判ではあるが、地裁の訴えを受けての事件解明に対する決意がみられて、三権分立(separation of the three powers)、民主主義の本意、本質が戻ってきたことを歓迎すべきだ。

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