ほろ苦い早春の味 フキノトウが顔を出した
フキはキク科の山野に生える多年草
地下茎を伸ばして増える
葉は20㎝を超える大型で、形は腎円形で基部は深い心形
葉柄は長さ60cm程
葉が出る前に花茎を伸ばし、散房状に頭花を付ける
花茎には平行脈の目立つ苞が多数付く
雌雄異株で 雄株は黄色っぽい頭花を多数つける、すべて両性の筒状花だが結実しない
雌花は頭花が白っぽい 細い糸状の花柱を持つ多数の雌花がある
花茎をフキノトウと呼んで食べる 油いためやみそ汁の実 茹でて酢の物も美味しい
葉柄は茹でてキャラブキや煮物 葉身は佃煮にする
またフキノトウはまだ蕾のうちにとって日陰干しにして、煎じて飲めば咳止めに効果がある
ニワトコの蕾が開きかけてきた
スイカズラ科の庭木や山野の林縁に生えるラクヨウ低木 6ⅿ程になる
下部からよく分枝して枝は放物線を描くような独特の樹形になる
葉は対生で奇数羽状複葉
花の付く枝の小葉は2~3対 花の付かない枝の小葉は3~6対
花は3~5月 新枝の先に数センチの円錐花序を出し、4mm程の小さい花を多数つける
花は普通黄白色、時には淡紫色を帯びる
果実は核果 4mm程の卵球形で6月過ぎに暗赤色に熟す
ニワトコは変異の多い木でオオニワトコ マルバニワトコ キミ(黄実)ノニワトコ ダイダイミノニワトコ等々
別名セッコツボク(接骨木)は漢名の音読み
昔の接骨医は、ニワトコの枝の黒焼きにうどん粉と食酢を加えて練ったものを患部に塗り、副木を当てて治療したのでこの名がある
花を乾燥したものを煎じて飲むと、発汗 解熱 むくみ 利尿に効く
接骨木末 黄柏末を等量混ぜて練り 打ち身打撲に塗ると効果がある
乾燥した枝葉や花300g木綿袋に入れて煮立たせ、沸騰したら袋ごと風呂に入れて入浴すると神経痛リウマチに効く
葉 枝 花 民間薬として色々薬効がある優れもの
ヤマセミ
2019-03-10 | 野鳥
独特のまだら模様 鹿の子模様から カハンチョウ(華斑鳥) カノコショウビン
大きな冠羽から カブトドリなどと呼ばれていたが、昭和になってヤマセミに統一された
留鳥又は漂鳥
山麓から山地、低山の河川 湖沼などに居る
昔と比べて出会うのが難しくなってきた鳥 久し振りに見られた
縄張りを持ち一定の採餌場で とまり場から直接水中に頭から突っ込んだり 停空飛行して魚を捕らえる
捕らえた魚は岩や枝にたたきつけてから頭から飲み込む
川岸などの垂直に近い土の崖に 20日もかけて1mもの水平な長い巣を掘る
雌雄ほぼ同色 オスは顎線と胸に黄褐色味があり メスには黄褐色の下雨覆
大きさ38cmでかなり大きく、日本のカワセミ類では最大
オシドリ
2019-03-09 | 野鳥
少し前までは都心の公園のあちこちで見られたのだが、最近は新宿御苑でしか見られなくなってしまった
オシドリ(鴛鴦)は雌雄の仲睦まじい様子や、オスの銀杏羽のある美しさから親しまれてきた淡水ガモ
「をし(愛)」(=いとをし)が語源
留鳥又は冬鳥 東北以北ではほぼ夏鳥で 冬は暖地に移動する
北海道 本州 九州 沖縄で繁殖していて 繁殖には樹洞を使う
湖沼 河川 渓流など淡水域で、樹木が水辺に覆いかぶさっているようなところが好み
カシやナラなどのドングリが好物
「鴛鴦の契り」と言うが、繁殖後抱卵やヒナの世話はメスがして、次のシーズンには別の新しい番になるのは他のカモたちと一緒
オスの体の色模様は複雑で綺麗 帆状の三列風切りは銀杏羽と呼ばれる
メスは灰色味が強く、目の後に白線がある
大きさ45cm
早春の息吹を感じさせてくれる花だ
サンシュユ(山茱萸)は中国名の山茱萸を音読みにしたもの
別名ハルコガネバナ(春黄金花)は、代わりに牧野富太郎が提唱したもの
ミズキ科の落葉小高木 3m程になる
中国朝鮮半島原産 日本へは江戸時代に薬用植物として渡来した
枝は斜め上向きに生える 若い枝は細くて4個の鈍い稜がある
葉は対生 枝先に集まって付き縁は全縁
花は3~4月 葉の展開前に咲く
短枝の先に2cm程の散形花序を出し、淡黄色の小さな花を多数つける
花の基部にあるのは総苞片で4個ある
果実は核果 1.5cm程の楕円形で10月頃に赤く熟し渋み酸味がある
秋に熟した実を取り、熱湯に暫く浸したのち半渇きにして種子を取り出して果肉だけを日干しする
これでサンシュユ酒を作り2~3か月後に布でこして飲めば疲労回復 強壮に効く