大田区議会議員 奈須りえ  フェアな民主主義を大田区から!

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大田区の公有財産(=土地)の有効活用の課題その①/【あいまいな購入目的・計画性のない購入】

2009年10月09日 | ├行政システム・公共調達

 大田区が保有する公有財産(区有財産)は平成20年度待つ現在で、土地=約247万1千㎡・建物延べ面積=約1万2千㎡です。大田区の総面積が5946万㎡ですから、区の面積の4.2%を区が所有していることになります。

 土地としての主な用途は、①学校②公園③保育園・児童館・文化センターなど④区営住宅⑤区役所・地域庁舎⑥公共目的以外。

 少子高齢化や社会の変化に伴なう公共ニーズの変化や財政収入の減少に対応した「公有財産」の有効活用は益々重要になっています。
 
 大田区は、昨年度一年間だけで、土地を約7千㎡増やす一方で、建物延べ面積を4千㎡減らしました。

 決算特別委員会において、この公有財産の有効活用について質問しました。

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 大田区は、資産活用の重要性から、大田区職員が持っていない民間の専門性を行政経営に活用しようという制度(任期付き採用)を活用し区外から職員を迎え「資産活用担当課長」として配置しています。
 
 そこで、まず最初に大田区の「資産活用の課題と方針」「任期付き職員配置による効果」について質問しました。

■大田区の「公有財産活用」の課題と方針■

【質問1】これまでの大田区がかかえてきた資産活用の課題と方針
【答弁1】施設整備計画の策定。耐震化計画の策定。需要に的確にこたえること。
    社会経済状況にあった取得。

【質問1-1】また、任期付採用を行ったことで改善したこと
【答弁1-1】具体的な効果はむずかしい。効果は表にでにくい。そこをどうみせるか。

 
 それでは、大田区の問題意識のとおりに資産活用が行われているでしょうか。

■昨年一年間に議決を経ずに取得した土地は総額76億3千万■

 ここに、土地開発公社(地方自治体が設置している土地取得のための機関。議決を経ずに土地を購入することができる)が平成20年度一年間に購入した土地の一覧表があります。

 都市計画道路用地として購入している土地を除いても、計7件を、54億円余りで購入しています。

*2008年度購入土地一覧(除く都市計画道路)*
①中央五丁目5500㎡を公園用地として約15億9千万円で。
②仲六郷2240㎡を事務事業用施設として15億2千万円で。
③中央四丁目350㎡を施設整備用地として2億2千万円で。
④中央二丁目310㎡を保育園拡張用地として1億8千万で。
⑤中央五丁目4500㎡を公園拡張用地として12億6千万円で。
⑥蒲田五丁目430㎡をまちづくり用地として5億4千万円で。
⑦東雪谷二丁目150㎡を自転車駐車場として1億3千万円で。

 昨年の第三回定例会において、大田区は、土地開発公社のこれまで50億円だった債務保証限度額を80億円に増額しています。
 議会の議決を経ない形での土地購入枠を拡大し、積極的な土地購入を進めていることが分かります。
 
 当然、公社が購入した土地は、大田区が事業目的を持っていたから購入したわけですが、未来プランや施設整備計画に基づき購入目的が明確になっているでしょうか。

■あいまいな購入目的■
 【その①蒲田五丁目マルエツ】
 
 例えば、蒲田五丁目マルエツ隣接地で、買い手の少ないL字型の形状の土地430㎡、5億4千万円、坪414万円の土地購入の際の委員会での説明はこうです。

「今グランドデザイン等を策定しているところでございますけれども、この中でまちをつくっていく中で駐輪場とか、そういうものの施設を置き込む、今、計画を策定中でございます。 その中で、まちづくりの用地としても活用できるという視点から購入したところでございまして、現在の時点としては、ここにどういう公共施設を置き込むかということも未定でございます。」

 目的は未定。持ち込まれた物件を取得の緊急性もないにもかかわらずとりあえず買っているわけです。高値でつかみこの間いくら土地は値下がりしているでしょうか。また、「蒲田五丁目開発」や「大森北一丁目開発」のように公共需要がないとして、民間に貸し付けるのでしょうか。
 購入した土地は遊ばせながら、昨年、今年と相次いで区役所本庁舎が狭くなったと周辺事務所ビルを高額の家賃を支払い借り上げています。グランドデザイン策定も終わっていない段階で購入し、この土地が本当に再開発のための種地になるのでしょうか。

 用地購入して1年近くになりますが、未だに活用方針は決定していません
 購入金額が約5億4千万円ですから、この間の利子負担だけで安めにみても年間1000万円。目的無く購入した結果の無駄な支出です。

【その②中央五丁目】 購入目的が曖昧な例はほかにもあります。
 従前は、購入しないと区が言明していた中央五丁目の土地。
 オリックス不動産がマンション開発を断念した途端に、大田区が不動産鑑定を委託しているのが7月初旬ですから、急遽購入を決めたのはこの時期以前でしょう。
 ところが、11月に大田区が公社に対して用地取得依頼をした際の契約書には、公園用地と明記されているにも関わらず、12月の委員会報告からまた突然、公園に「など」という文言がつき取得目的を変えてしまっています。

 これなども、用地を業者から持ち込まれとりあえず買ったと言っていいでしょう。

 大田区は、公共需要が急遽変わったという反論をするかも知れませんが、それ以前の昨年5月のこども文教委員会で、すでに、保育課長は、待機児が19年の144名から242名へと大幅に増えていることを報告しているのです。

 待機児対策のためにあの場に保育園を設置することが適切であるかどうかという議論は別の場に譲るとしても、公園にするとして突然に買い。また保育園とする土地の用途を急きょ変更したのは、用途について精査していないことを表しています。このような突然の保育園建設は待機児対策としての計画に基づき行っていなかったということです。

【区の計画に基づかない購入】
 区は、「大田区公共施設整備計画」を策定し、計画的な整備方針や今後の財政負担を踏まえた具体的な整備計画方針を示すとともに、規模の適正化や施設の複合化、用途の転換など公共施設を地域資源として有効活用する視点が必要であるとうたっています。
 しかし、この、間実際に行われているのは、たとえば出張所などでも、単なる既存建物の建て替えでしかなく、新しい時代にふさわしい機能の見直しや施設の充実もありません。これで地域のコミュニティーの支援の拠点になるのでしょうか。

 高齢化や女性の就労ニーズの高まり、地域コミュニティーの醸成といった公共施設需要の変化や高度化、資産有効活用の要請に対応した施設のありかたについて具体的な検討の動きはどこにもありません。

 施設整備計画は、非常にあいまいな内容で、無計画に従前通り建物を建て直すことを許す根拠になっていないでしょうか。


なかのひと

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