国家戦略特区においても、また、TPPにおいても議論されているのは「規制緩和」です。規制は、経済活動を阻害し、既得権を守っている側面もある。だから、その規制を取り払い自由な経済活動を促すことで、国際競争力を強化し、強い日本をとりもどそう。こうした論調が見受けられます。私は、政治には、国、あるいは、地域における社会生活、集団生活に秩序を与える役割があると考えています。ところが、経済的側面から、規制が経済活動を阻害するものととらえ、政治が、政治本来の持つ制度や政策により規制して国民生活を守るという役割を手放そうとしている時代に入っていると言えます。私たちは、政治が自ら、その役割を手放そうとしているこの時代をどうとらえればいいのでしょうか。 . . . 本文を読む