水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

新・しんぐるま解説(5)土地利用の変遷

2010-10-09 13:17:31 | 水車紙上解説
 「 このパネルは、しんぐるま周辺の土地利用変遷を、とても面白く表していますので、少々詳しく説明します。

 三枚とも同じエリアですが、地図が作られた時代が違います。

 まず、真ん中の図で、位置関係を確認しましょう。図の中央の、白く抜けている部分は調布飛行場です。その下の左から右への赤い線が甲州街道、その下のブルーは多摩川です。ここ、しんぐるまは、調布飛行場の右肩あたりです。左から右上にのびる赤い線が人見街道で、左上から右下にのびる緑の線が野川ですが、これら二本が交わるところが、ここ、ということです。 
 さて、一番下の地図は20年前ごろ、すなわち1990年ごろ、の地図で、ほぼ現在の状態と同じ、と考えられます。赤は都市的土地利用、つまり図に示された範囲のほとんどは住宅地だ、ということを示しています。
 
 真ん中の図は、70年ぐらい前の土地利用図です。図全体が黄色っぽくなっています。これは畑地です。
 
 上の図は明治末、つまり、およそ100年前の土地利用図です。緑色の部分が広いですが、これは森林です。
 この図のさらに100年ぐらい前、しんぐるま が設置されました。そのころの土地利用は、この図とほぼ同じであったことと想像されます。
 
 これら三枚の土地利用図を比較すると、このしんぐるま周辺の土地が、最近の100年間、もっとしぼると、1940年ごろからの50年間で、劇的に変わったことがわかります。

 今日、しんぐるまがこのように展示できる背景には、周辺環境が劇的に変化するなか、200年前の姿と機能を維持し続けるために、峰岸さんと彼を支えた多くの人々による、無償の、大変な努力が払われた、と想像されます。是非、その辺もご理解いただくと、ありがたいと強く思うのです。」

 つづく

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