2008年後の景気回復に備えた投資活動は
国有企業と地方政府を中心とした野放図な固定
資産投資が中心だった。
政府の公式統計では、2009年から2012年迄の
4年間に、景気浮揚に備えた109兆元(約1780
兆円)という巨額の資金が投入されている。
年平均で、445兆円の想像を絶する金額だ。
主たる投資の内訳は、製造業の設備投資が
1/3、不動産投資と地方政府のインフラ投資が
それぞれ1/4となっている。
製造業は深刻な過剰設備と在庫増で苦しむ。
過剰投資と競争激化で利益率は大幅に低下。
利用者の少ない高速鉄道や高速道路網、人が
住まない住宅の建設。
主要国有企業の債務比率は65%超の借金漬け。
殆んどの国有企業は1~2年で赤字転落の予想。
短期資金が中心の借入で返済期限は次々到来
するが、利払いは出来ても元金の償還は借換えに
頼らざるを得ず、後ろ向きの資金需要が急増。
デフォルト(債務不履行)を避けるため、高利の
影の銀行への駆け込みが増えるばかり。
だが、李克強首相は影の銀行の整理に備えて
関連資金の需給を絞り込む方針を示している。
中小企業ばかりではなく、国有企業や地方政府の
資金繰りに奔走する多重債務者の姿と重なる。
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