旅限無(りょげむ)

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祭りの後の心構え 其の弐

2006-02-11 00:09:42 | マスメディア
■親亀がコケた後の子亀は情けないもので、「偉大なるイエス・マン」は、いよいよその偉大さを明瞭にしているようですぞ。

自民党の武部幹事長は10日の記者会見で、来年夏の参院選の候補者選定について、昨年の通常国会で郵政民営化関連法案に反対した「造反組」も公認する考えを明らかにした。昨年の衆院選では、「造反組」は公認されなかった。衆参で対応が異なることに関しては、「反対者も(特別国会では)賛成に転じた。郵政民営化の問題は解決した」と説明した。党執行部は9日付で、都道府県連に、選挙区の公認候補者を4月28日までに党本部に申請するよう通知した。参院の「造反組」については、公認時期を他の改選議員より遅くする案もあったが、結局、同じ5月前半に公認することにした。
読売新聞 - 2月10日

■味方を裏切って見棄ててまでも「鳴くまで待とう」を決め込んだ、青木さんがニンマリしている顔が浮かびますなあ。じゃあ、あの騒ぎは何だったんだ?と、あのお祭り騒ぎに共鳴した人達はしっかりと説明を求めないと、同じアホ踊りをさせられますぞ!先の総選挙は「郵政民営化選挙」などではなく、象徴的な意味で「ホリエモン選挙」だったのではないでしょうか?自民党が現在の執行部のままで参院選に突入したら、「武部さんは、今度の選挙で誰を弟・息子にするのだろう?」「竹中さんは、今度は誰とスクラムを組むと言うのだろう?」「今度は、どんなオネエちゃんが出て来るのかなあ?」そんな意識しか選挙民から涌いて来ないのではないでしょうか?

■こんない訳の分からない、いくら話を聴こうと思っても、意味が取れず辻褄も合わない総理大臣を、5年間以上も人気者にしたのは、ホリエモンを人気者にした人達と同じ集団だとしか思えません。小泉総理もヒルズ族系ホリエモン種の人達も、登場してからずっと違和感の有る人物でした。ホリエモンが酔っ払って吐き散らしたような言葉が並んでいる本が、結構な売れ行きだったというのですから、日本中が祭りの熱狂、空騒ぎに沸き返っていたのでしょう。かつてのバブル時期には、大火傷したのは金持ちばかりで、貧乏人はオコボレをちょっと楽しんで終わったような気がします。しかし、ライブドア祭りでは、道端に落ちている硬貨でも株が買えるような事になって、貧乏人がホリエモンの野望=株の時価総額額世界一に追い風となったとの事です。無知な貧乏人というのは、いつも悪知恵に長けた金持ちの食い物にされるのだ、とまたまた学ぶ機会がやって来たのですが、大して深刻な騒動は起こっていないのが不思議です。

■小泉政権を支えたのも、「時価評価額」みたいな支持率だったような気がします。身近に「小泉支持!」と断言する知人を持たない者にとっては、マスコミ各社が時々発表する支持率の数値を「耐震偽装計算」ではないか?と訝(いぶか)っています。信じられる報道が、いつの間にか随分と減ってしまったような気がしますなあ。だからこそ、ブログの利用者が急増しているのでしょうか?検索した事は有りませんが、「ホリエモン大好き!」「小泉大明神!」などの熱狂的なメッセージで埋め尽くされたブログも存在しているのでしょうか?アクセス・ランキングでは、この種のサイトは見かけないようですから、少なくともテレビ・メディアよりも、総合的に判断すればブログ社会の方が健全だということかも知れませんなあ。寿命が短いと気付かれる極端で独断的なサイトは、読者を失って淘汰されるようですし、自分の意志でサイトを選択した上に、自力で読解しなければならないのですから、習慣的に「何かやってる」テレビやラジオなどのメディアとは違うようです。

■ブログ界では、そんな激しい淘汰が進んでいるのに、政治の世界ではシーラカンスみたいな政党が、税金を使った政党助成金という輸血を受け、NHKの日曜討論や国会中継で人工呼吸器のような割り当て時間を持っているだけで生き残っているようですぞ。


社民党は10日、村山富市元首相と土井たか子元衆院議長の両党首経験者を「名誉党首」に内定した。12日の党大会最終日に正式決定する。旧社会党からの党名変更から今年で10周年となるのにあたり、同党は「党に多大な貢献をした」(又市征治幹事長)両氏に名誉党首就任を求めることを決めた。毎日新聞 - 2月10日

■「国益」という事を考えないのがイデオロギー信奉者です。教養とウィットに恵まれた人が政治家になるのは大歓迎ですが、学問か趣味の延長で政治家になっている人は度し難いものです。慣れない「国益」など考えなくても良いですから、少しは「国難」については考えて貰いたいものですなあ。神戸淡路の大震災で亡くなった5,000名以上の犠牲者の内、一体、何人がトボケた総理の御蔭で焼き殺されたのか?そして、今も外務官僚の手に余って国民が自国の情けなさに自身を無くしている原因になっている、北朝鮮が拉致事件を筆頭に起こした残虐な事件を、ちょっと前までトンデも話の受け売りをして得意になっていた平壌訪問経験の有る人まで担ぎ出す。これはもう正気を失った狂気の集団なのかも知れません。

■東京直下型を始め、現代科学では探りだせない眠れる活断層が動き出そうという時に備えれねばならない日本。最終的には隣国が崩壊して大混乱を来たす事を覚悟で強攻策に出ねばならない時期です。変な意地や腐れ縁で一票を無駄にしない決意が必要なのではないでしょうか?
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