管理規約

あるマンションの購入依頼がありましたが、私と売主様と相談のうえ、そのお客様からの申し入れをお断りしました。価格の値下交渉もなく条件的には理想的だったのですが、売却しませんでした。理由は、そのお客様のこのマンションの用途（使用法）が、管理規約に反するからでした。分譲マンションの場合、専有部分の用途は、居住用に限定されており、その他の用途は制限されています。たとえば、ピアノ教室・英会話教室・事務所・店舗などです。去年も、別のマンションでピアノ教室を目的として購入希望される方がおられましたが、やはり売主様がお断りしました。この問題は、入居後の区分所有者の方々の問題が懸念されるので売買を行わかったのですが、法的・手続的には、当事者の意思と書類が整い、法務局に書類を持込めば所有権移転ができてしまいます。法務局は、管理規約違反や、区分所有者が後にトラブルになると言う事は、全然関係ありません。私達の仕事がここにあります。何を優先して商談をすすめるか、法務局や神戸市がＯＫでも、私達の経験上、予測できる問題を回避させて、取引を安全に円満に完結させないといけません。今日は、売主様にも理解頂きました。売ったらおしまいではありません。ところが、そうではない人々も多いのです。断るにも勇気とパワーがいりますが、それが私達の仕事です。