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「 ユダヤ古代誌 」 その3

2016-06-23 19:03:15 | 

 モーセ以前と以後の違い。血統主義かどうか。

 モーセ以前は、ノアの息子セムからヨセフに至る直系の血統が主役だ。「 神聖さとは、自分の体内を流れる血のこと 」 だったというロバートソン・スミスの説 ( 「 セム族の宗教 」) の通りにゃ。

 これが、モーセになると、変わってくる。モーセは貴族の子孫とされているが、先祖がだれなのかはあいまいだ。次のヨシュアもそう。血統ではなく、神に選ばれた人間なのかどうかが重視される。イスラエルの初代の王サウルなどは、くじ引きで王に選ばれている。

 モーセは、政治的・軍事的指導者、祭司、預言者の三役を兼ねていたが、これらは時代が下るにつれて分離していき、祭司だけが世襲制になるのにゃ。