ブッシュの苦悶

2005年10月23日 04時13分30秒 | Weblog
ブッシュの対イラク・アフガン戦争に反対ですが、この記事を読んで、
彼に対する感情は少し和らぎました。
もちろん、マスコミが言っていることだし、鵜呑みにはできないし、
クロフォードに座り込みをしてたシンディ・シーアンさんとは
まだ、面談してないからね。


---Newsweek8月24日号より----

ブッシュの遺族への思いを最もよく表しているのがレーチェル・アシオンの体験だ。

アシオンは昨夏、海兵隊員の兄がアフガンで死亡したわずか数週間後に
フロリダ州のマクディル空軍基地でブッシュと面会した。

兄を失った記憶はまだ生々しく、大統領の前で感情を抑えられるかどうか自信が
なかったかと、彼女は言う。

「兄が二度と戻ってこない理由を私の目を見て説明して欲しかった。
私が絶望しているのはブッシュのせいだと知って欲しかった」

当時ブッシュは再選を賭けた選挙戦の真っ最中。
フロリダは鍵となる激戦州だった。

票獲得のために「利用される」のではないかとの疑念もあった。

ブッシュはアシオンら遺族が集まる部屋に現れると、
「あなた方のためにやって来ました。
お望みなだけ時間を取ります」と言って回り始めた。

母親の一人は「息子はなぜ死んだの?」と詰め寄った。
ブッシュの答えは聞き取れなかったが、すぐに
「母親がすすり泣き始め、ブッシュも泣き出した。
ブッシュが彼女を抱きしめ、二人はずっと一緒に泣いていた」
とアシオンは言う。

最後の方に並んでいたアシオンはブッシュを問いつめるつもりでいた。
だか、彼の思いがけないしぐさがアシオンの心を解きほぐした。

アシオンを泣いているのを見るとブッシュは前かかがみになって
彼女の頭に手を置き、引き寄せた。
身長150センチほどのアシオンに対し、亡兄は2メートルを超える身長だった。

「兄はいつも私の頭に手を置いたままにして、私を怒らせた」
と彼女は涙ぐみながら、振り返る。
ブッシュの振る舞いは「兄とそっくりだった」

面会を終えたブッシュは立ち去る前、部屋の中央に立って遺族達に語りかけた。
「あなた方の痛みや喪失感は私には計り知れません。
私が家族や愛する人を亡くしたわけではないのですから。

それでも、軽々しい気持ちで(戦争を)始めたわけでないことをわかって欲しい。
私は毎日、自分の決断について苦悶しています。


アシオンにはブッシュに悲しみに込み上げてくる様子が見て取れた。
肩はがっくりと落ち、顔は青ざめていた。
涙がこぼれ、言葉は声にならなかった。

彼は息をついて落ち着きを取り戻そうとし、部屋を見渡しながら、言った。

「I'm sorry. I'm so sorry. 申し訳ない、本当に申し訳ない 」

http://www.newsweekjapan.hankyu-com.co.jp/

実はこの記事を読んで泣きました。結構泣きました。
土曜日の昼下がりに泣きました。
まだ、自分の心に柔らかい部分があるのだと痛感しました。
今日は、この記事を読めて良かった。