結婚に満足だと、人生にも満足!?

2010年07月23日 21時54分58秒 | Weblog
「結婚生活への満足度」と「人生全般の満足度」の相関関係とは……
先日、「結婚っていったいなに?」という記事が出て、自分にとっての結婚の意義をちょっと考えてみた読者もいるのではないでしょうか。結婚とは何か。それを考える上で、面白い実験結果がありました。ヘラーという学者の調査(2004)によると、「結婚生活への満足度」と「人生全般の満足度」の想定相関は0.51。これはかなり高い相関関係で、以下のことを意味しています。

・結婚生活に満足している人は、人生にも満足している
・結婚生活に満足していない人は、人生全般にも不満を持っている人が多い

同様の調査で、他の項目と人生の満足度への関係も調査されています(数値が高いほど関連が強い)。
・「年収」への満足度と、人生全般への満足度の相関=0.20未満
・「健康」への満足度と、人生全般への満足度の相関=0.35
・「仕事」への満足度と、人生全般の満足度の相関=0.44

仕事や年収、健康と比較しても、結婚の項目には及ばないという結果に(引用元:「幸せを科学する」 新曜社/大石繁宏著)。個人差はあれ、多くの人にとって、「結婚生活」は「満足できる人生かどうか」を左右する、重要な、そして最大のポイントであるようです。それでは一体何がどうであれば、夫婦は「結婚生活が満足」と感じられるものなのでしょうか?

◎ 重要なのは、「趣味の一致」「共通の活動をすること」
数々の調査・研究において、「夫婦の趣味が一致していること」は、結婚の満足度と高い関連が見られています。シマックという学者は、「共通の活動に費やした時間が多い夫婦が、最も結婚生活に満足している夫婦である」と発表しています。

◎ 「自分たちは似ている」「理解してくれている」という感覚
続いて、結婚満足度の高いカップルというのは、実際には似ていないと結果に出ても、「『自分たちは似ている』と思っている」場合が多いのだそうです。また、「パートナーは、自分のことを正しく理解してくれている(長所だけでなく、欠点やマイナスな部分であっても)」と感じているカップルは、結婚生活の満足度が高いのだそうです。

◎ 「責める」より「褒める」を多く
エキニュー恋愛総研で「女性のほうが褒め上手」なんて記事も出ましたが、米国の調査では、夫婦関係の良好なカップルは「褒め言葉」が「批判的な言葉」の約5倍も交わされていたそうです。この割合よりも批判的な言行のほうが増えると、夫婦の関係に不満が強い、という結果に。これは米国人での調査のため、日本の夫婦に置き換えるなら、「褒め言葉:批判的な言葉=2:1」くらいでも十分に満足感を得られるのではないか……ということです。

◎ 子育てとのバランス
「子供の誕生」は、夫婦に新しい大きな幸せを与えてくれる出来事ですが、夫婦で趣味を楽しんだり、二人きりで過ごす時間がなくなるためか、小さな子供を持つ夫婦の満足度は、同年代の子供のいない夫婦の満足度よりも低くなってしまうのだそうです。普段は困難でも、例えば年に一度だけ、子供を預けて二人で夜デートをしてみる。時々はそんな機会を作ることも、夫婦の心の満足のためには良いのかもしれません。

いかがでしょうか。人生最期のときになって、「ああ、いい人生だった」と振り返れるかどうか。生活や子育てなど、現実的な問題も多々あり、甘く幸せなことばかりではない結婚生活ですが、「共に生きる喜び」「自分を理解してくれるという安心感」、かけがえのないそれらを得られる関係として、人は「結婚」を選んでいくのではないか――。著者はそんな風に感じました。あなたにとって「結婚生活」は、どのくらい重要ですか?

引用文献:「幸せを科学する」 新曜社 著者:大石繁宏

(ゆひら)
http://www.excite.co.jp/News/love/E1279847987450.html