肝細胞の約70%が壊れていても、自覚症状としてあらわれない“沈黙の臓器”肝臓。手遅れになってしまう前にどうにかしたいので、九段クリニックの阿部博幸先生に、お疲れ気味の肝機能を回復する方法を教えてもらいました。阿部先生によれば、一番のポイントは、お酒と食生活にあるということです。
「お酒を飲むときは、肝臓のアルコール処理能力を超えないように飲む。一般的には、10ミリリットルのアルコールを処理するのに1時間かかるといわれています。日本酒なら、1合を3時間程度で飲む計算です。一晩に飲んでいい目安としては、日本酒なら2合、ビールなら大ビン2本、ウイスキーならダブルで2杯ですね」
う~ん、それではちょっと物足りないですね。なんとか、もうちょっと増やせないでしょうか…。
「あまりたくさん飲むことは勧められませんが、飲み過ぎたお酒の分、肝機能の働きを助けるような食品を摂ることでカバーすることはできます。ただし、週2回の休肝日をもうけることが条件ですよ」
肝機能を修復する食品として、阿部先生が真っ先に挙げたのが「シジミ」。シジミの中にバランスよく含まれている必須アミノ酸やビタミンB12、グリコーゲン、タウリンといった成分が、アルコールの分解作業で弱った肝細胞を修復し、肝機能を回復させてくれるのだといいます。
シジミと同じように、肝臓の機能を回復させる成分を多く含むのが、カキ、柿、大根、ネギ、栗、ハチミツ。これらはL-システインという、肝臓の代謝にかかわる酵素を活性化するアミノ酸の一種を多く含んでいて、二日酔いや疲労の回復にオススメだそうです。
それから、最近サプリメントやドリンク剤などにもなっている「ウコン」は、やはり肝臓の強い味方だそうで、お酒を飲む前に飲むのが効果的だとか。
最後に阿部先生は、肝臓にやさしい食生活として「便秘にならないように食物繊維をしっかり摂る」というポイントも挙げていましたが、便秘と肝臓に関係などあるんですか?
「便秘になると、腸内にアンモニアが発生します。そのアンモニアは血中に吸収されて最終的に肝臓に届き、肝臓の負担を高めてしまいます。腸の調子を整えることは、肝臓を整えることでもあるんですよ。さらに、寝不足やタバコ、ストレスといったものも、肝臓への血流を阻害する要因となるということを覚えておきましょう」
肝臓はアルコールを分解する以外にも、赤血球の分解、毒素の解毒、栄養の分解・合成・貯蔵など多くの働きを司っていて、“生体の化学工場”という別名も持っているそうです。そのどれが損なわれても困りますが、とにかく「もう一生お酒を飲んじゃダメ!」と言われないように、お酒の飲み方と食生活は、一度見直した方がいいかもしれませんね。
(R25編集部)
http://r25.jp/b/report/a/report_details/id/110000007440/part/2
「お酒を飲むときは、肝臓のアルコール処理能力を超えないように飲む。一般的には、10ミリリットルのアルコールを処理するのに1時間かかるといわれています。日本酒なら、1合を3時間程度で飲む計算です。一晩に飲んでいい目安としては、日本酒なら2合、ビールなら大ビン2本、ウイスキーならダブルで2杯ですね」
う~ん、それではちょっと物足りないですね。なんとか、もうちょっと増やせないでしょうか…。
「あまりたくさん飲むことは勧められませんが、飲み過ぎたお酒の分、肝機能の働きを助けるような食品を摂ることでカバーすることはできます。ただし、週2回の休肝日をもうけることが条件ですよ」
肝機能を修復する食品として、阿部先生が真っ先に挙げたのが「シジミ」。シジミの中にバランスよく含まれている必須アミノ酸やビタミンB12、グリコーゲン、タウリンといった成分が、アルコールの分解作業で弱った肝細胞を修復し、肝機能を回復させてくれるのだといいます。
シジミと同じように、肝臓の機能を回復させる成分を多く含むのが、カキ、柿、大根、ネギ、栗、ハチミツ。これらはL-システインという、肝臓の代謝にかかわる酵素を活性化するアミノ酸の一種を多く含んでいて、二日酔いや疲労の回復にオススメだそうです。
それから、最近サプリメントやドリンク剤などにもなっている「ウコン」は、やはり肝臓の強い味方だそうで、お酒を飲む前に飲むのが効果的だとか。
最後に阿部先生は、肝臓にやさしい食生活として「便秘にならないように食物繊維をしっかり摂る」というポイントも挙げていましたが、便秘と肝臓に関係などあるんですか?
「便秘になると、腸内にアンモニアが発生します。そのアンモニアは血中に吸収されて最終的に肝臓に届き、肝臓の負担を高めてしまいます。腸の調子を整えることは、肝臓を整えることでもあるんですよ。さらに、寝不足やタバコ、ストレスといったものも、肝臓への血流を阻害する要因となるということを覚えておきましょう」
肝臓はアルコールを分解する以外にも、赤血球の分解、毒素の解毒、栄養の分解・合成・貯蔵など多くの働きを司っていて、“生体の化学工場”という別名も持っているそうです。そのどれが損なわれても困りますが、とにかく「もう一生お酒を飲んじゃダメ!」と言われないように、お酒の飲み方と食生活は、一度見直した方がいいかもしれませんね。
(R25編集部)
http://r25.jp/b/report/a/report_details/id/110000007440/part/2