JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

ジェラートで頂いて TRANETY / LORENZO TUCCI

2011-05-13 22:41:41 | 聞いてますCDいいと思う


イタリアのミュージシャンのことを真摯に考えてアルバムを製作するアルボーレ・レコードの豊田さんから新しいプレゼントが届きました。(別に本当に届いたわけでなく、アルボーレのアルバムはいつもプレゼントのように感じるのです。)
これがジョン・コルトレーンへ捧げられたピアノ・トリオ・アルバムということで、とっても期待していました。
1曲目“Moment's Notice”は「ブルー・トレーン」に収められた曲、ジョン・コルトレーンのイメージからすると始まり方が随分違います。
たぶん一部の人は「ケッ・・」っと思ったかもしれません。私も最初アレッと思いましたが、何度か聴くうちに手をたたき出しました。
2曲目これは大好きな“Afro Blue”、このピアニストメロディを余り崩さずに朗々と弾いて、なんだかカンツォーネを聴いている様って、別に悪口ではありません。おおらかなところがあるのです。
3曲目、これはトゥッチの叙情的な曲
4曲目は1960年にアトランテックで録音され「夜は千の目をもつ」に入った曲で、ゆったりとしたバラッド仕立て、曲にバラエティを持たしていて面白いと思います。
5曲目はこれもトッゥチの短いけれどいい曲です。
6曲目“Wise One”は「クレッセント」に収められた曲、コルトレーンらしいハーモニーからスピリチュアルなピアノになって、コルトレーンの曲のよさと、テレーンのエッセンスが上手く混ざっています。
考えてみればコルトレーンのグループのピアニスト、マッコイになったのが1960年後半ですから、ピアノがガーランド的だったり、ケリー的でも良いわけで、コルトレーンのアルバムをかんがえれば、「至上の愛」に辿りつく前のトレーンの世界のようです。
7曲目はピアニストのロマンチックな曲調です。
8曲目も「クレッセント」からの曲で、主旋律をキッチリとピアノが弾て、ベースソロのあとのピアノはコルトレーンになっているのです。
9曲目はモダンなアレンジにしてちょっとソウルフルになったトレーンの曲。
10曲目これも有名な1963年の「インプレッション」からの曲、出だしはスピリチュアルしっかりコルトレーンで、この曲の美しさも出ていい演奏です。

ドラマーの作品なのにドラムスについては、余り語れませんが、要所要所、小技がしっかり聴こえてきます。全体的なアルバムイメージは、トリニティーとある「父(神)と子(キリスト)と聖霊は本来ひとつのものである」ということを「コルトレーンも今のイタリアJAZZもそこにあるスピリットは一体」といっているのでしょうか。

アルバムのタイトル名とはかけ離れますが私思い浮かべたのは、イタリアのジェラード、いろいろな素材をフレッシュにスウィーツにするそうです。
コルトレーンとイタリアJAZZとJAZZスピリットが今のイタリアで上手く絡まって、コルトレーンをジェラードにしてみましたって、決して悪いことでありません。
素材をいかして、変な混ぜ物なし、甘さはあるけどさっぱりと仕上げ、イタリアを感じます。

TRANETY / LORENZO TUCCI

Claudio Filippini(P)
Luca Bulgarelli(B)
Lorenzo Tucci(Ds)
Rec. November 28-29, 2010, Italy
(Albore ALBCD013)

1. Moment's Notice
2. Afro Blue
3. Hope
4. Equinox
5. Solstice
6. Wise One
7. Ivre A Paris
8. Lonnie's Lament
9. Cousin Mary
10. After The Rain




コメント (2)
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