2月の始めに買ったアルバムで、ケティル・ビヨルンスタであればすぐに記事にするのが普通だけれども、なかなか書けないままこの季節まで来てしまいました。
チェロとの共演となればデヴィッド・ダーリングとのアルバムはかなり好きだったけれど、デヴィッドがアメリカにわたってしまって、その後釜なのでしょうか。
クラシックもロックを演奏しているチェリストで、ベースも弾いているスヴァンテ・ヘンリソンという人とシューベルトに捧げたアルバムだそうです。
このチェロの方、ダーリングとまた違ったかんじで、私ダーリングとのイメージが強くて、ちょっと戸惑いました。
16曲中4曲がスヴェンテ、あとがケティルの曲ですが、ほとんど差がないように流れます。どの曲もちょっと沈んだ、はっきりラインが見えないような感じです。
チェロの音を使い分けているのか、3曲目は乾いたチェロの音、かすれたような弦音が苦手ですが、この曲ではこの音がマッチしているのにはおどろきました。
すると4曲目ではしっとり安定した音、聞くほどに繊細なのかも知れません。
ケティルの曲は最近とてもシンプルなメロディがおおくてそれが良いと思ったり、単純にかんじたり聞く状況で変わります。
5曲目ちょっと日差しさしてくるような爽やかな感じで好きです。
アルバム全体は爛漫とた春ではなく、ごく最初のほんのわずかそれらしきものに気づくようなゆったりした変化がつづきます。
はっきりした表現が決まらないうちに、春は過ぎてしまい(余りにひどいことが起こったので)向こうに忘れてきてしまいました。
今再び聞いていると、このシンプルなそして楚々とした表現がシューベルトとも感じ、JAZZでないクラシックへのECMらしいアプローチだとおもいます。
Night Song / Keril Bjornstad Svante Henryson
Keril Bjornstad piano
Svante Henryson cello
1. Night Song (Evening version)
2. Visitor
3. Fall
4. Edge
5. Reticence
6. Schubert Said
7. Adoro
8. Share
9. Melting Ice
10. Seren
11. The Other
12. Own
13. Sheen
14. Chain
15. Tar
16. Night Song (Morning Version)