JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

春に忘れてきた Night Song / Keril Bjornstad Svante Henryson

2011-05-20 22:35:05 | 聞いてますCDいいと思う


2月の始めに買ったアルバムで、ケティル・ビヨルンスタであればすぐに記事にするのが普通だけれども、なかなか書けないままこの季節まで来てしまいました。
チェロとの共演となればデヴィッド・ダーリングとのアルバムはかなり好きだったけれど、デヴィッドがアメリカにわたってしまって、その後釜なのでしょうか。
クラシックもロックを演奏しているチェリストで、ベースも弾いているスヴァンテ・ヘンリソンという人とシューベルトに捧げたアルバムだそうです。
このチェロの方、ダーリングとまた違ったかんじで、私ダーリングとのイメージが強くて、ちょっと戸惑いました。

16曲中4曲がスヴェンテ、あとがケティルの曲ですが、ほとんど差がないように流れます。どの曲もちょっと沈んだ、はっきりラインが見えないような感じです。
チェロの音を使い分けているのか、3曲目は乾いたチェロの音、かすれたような弦音が苦手ですが、この曲ではこの音がマッチしているのにはおどろきました。
すると4曲目ではしっとり安定した音、聞くほどに繊細なのかも知れません。
ケティルの曲は最近とてもシンプルなメロディがおおくてそれが良いと思ったり、単純にかんじたり聞く状況で変わります。
5曲目ちょっと日差しさしてくるような爽やかな感じで好きです。
アルバム全体は爛漫とた春ではなく、ごく最初のほんのわずかそれらしきものに気づくようなゆったりした変化がつづきます。
はっきりした表現が決まらないうちに、春は過ぎてしまい(余りにひどいことが起こったので)向こうに忘れてきてしまいました。
今再び聞いていると、このシンプルなそして楚々とした表現がシューベルトとも感じ、JAZZでないクラシックへのECMらしいアプローチだとおもいます。

Night Song / Keril Bjornstad Svante Henryson

Keril Bjornstad piano
Svante Henryson cello

1. Night Song (Evening version)
2. Visitor
3. Fall
4. Edge
5. Reticence
6. Schubert Said
7. Adoro
8. Share
9. Melting Ice
10. Seren
11. The Other
12. Own
13. Sheen
14. Chain
15. Tar
16. Night Song (Morning Version)
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妙でいいのかな OPEN MINDS / Mads Vinding

2011-05-19 21:20:37 | 聞いてますCDいいと思う


ジャン・ミッシェル・ピルクをピアニストとマッズの組み合わせは、多くの人が違和感を持ったことと思う。
ハイン・ヴァン・デ・ゲインのような重たいベースが一番合う様に思っているけれど、逆にピルクの新しい魅力が発見できるかもと買ってみました。
1曲目がサム・デイ・マイ・プリンスで、ピルクはピルクだから、こう弾くのだろうという出だしです。
これらのスタンダードの選曲は、この組み合わせの調和(不調和?)をあえて強調するためのヴィンディングの意図でしょうか。
3曲目、ピルクらしいピアノフレーズから、とても美しいフレーズがとびだす後半さすがです。
4曲目はピルクのオリジナルですが、即興で始めたような演奏はヴィンヂングの安定とハートの調和にたいしピルクの個が上手い具合に絡まっています。
5曲目がヴィンヂングのタイトル曲、美しい出だしから、表情を急に変えるのは、これが演りたくてピルクを選んだ気がします。
7曲目、ベース・ソロから始まるピルクの曲はビンディングのために美しいハーモニーがつづく曲
9曲目、モンクのストレート・ノー・チェイサーはピルクのテクが発揮されるこの組み合わせならではの妙がでた演奏。この演奏でこのアルバムに拍手しました。
最後はデンマークのトラッドで、ニルス・ランドーキーもアルバム「SCENS FROM A DREAM」で演奏しているニールス・ペデルセンが何度も録音した曲、もちろんビンディングも偉大なベーシストにリスペクトしているのです。


OPEN MINDS / Mads Vinding

Jean-Michel Pilc(P)
Mads Vinding(B)
Billy Hart(Ds)
Rec. November 4, 2010, Denmark

1. Someday My Prince Will Come
2. My Funny Valentine
3. Summertime
4. Hardly Like An Evening Sunset
5. Open Minds
6. How Deep Is The Ocean
7. Sam
8. Irah
9. Straight No Chaser
10. Golden Key
11. I Skovens Dybe Stille Ro

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ミステリーを読むように Weather Forecasting Stone / CHAT NOIR

2011-05-17 22:51:16 | 聞いてますCDおすすめ


e.s.tが活動しているころから影響を受けていることは明らかですが、独自性を加味して活動をしているグループがありました。
そのグループの最たるものがFormat 3,CHAT NOUR,Tingval Trioでないでしょうか。

CHAT NOIRが定期的にアルバムをリリースしてくれることは嬉しいかぎりです。そしてやっと、日本市場でもe.s.tを引き合いに出してP.Rしてくれだしました。

このアルバム、CHAT NOIRの4作目でしょうか。
前作「Difficult to see you」と同様トータルにアルバム・イメージをつくっていて、全曲オリジナルそれがこのグループの行き方でしようか、スタンダードとかの世界ではない、独自の世界、e.s.tの先かもしれませんがそこを目指しているのでしょう。
前作もSF大作のような作品でしたが、デヴュー作の「adoration」2作目の「decoupage」とダイナミックなサウンド構成と美しいメロディー、そして物語性が発展してきた感じです。

最新アルバムはタイトルが「Weather Forecasting Stone」でその石を連作としたアルバム、これも前作同様ストーリーがあるのでしょうか、まるでファンタジーかミステリーのような曲名です。
曲を聴きながらいろいろ空想したので、演奏を聴いているというより、映画を観ている感じです。

1曲目石の回廊をたどって閉ざされた場所に入っていくプロローグ。
2曲目移ろう影と古く焼きついた陰、二つはある瞬間に合致する。
3曲目使命を封印された石が動き出す。



4曲目いなくなった石、もう一つの挿話、別の物語の存在。



5曲目出現した啓示。
6曲目残された謎と不明瞭な合意。




で実際にあるのです。天気予報石、イギリスの湖で2008年に発見されたそうです。



そしてその意味も。石が状態で天気を予報するってあるけど、石がゆれれば風が吹いていて、影が地面に落ちれば太陽がでている。濡れれば雨が降っているって、馬鹿にされていると思ってはいけません。
実はこの石には重大な使命があるのです、たぶん。

・stone is dry    石が濡れていれば    : 雨
・stone is wet    石が濡れていなければ  : 雨は降っていない
・shadow on ground 影が地面に出れば     : 晴れ
・white on top    上が白くなれば      : 雪
・can't see stone   石が見えなければ    : 霧
・swinging stone   石が揺れていれば     : 強風
・stone Jumping up & down 石が上下に跳ねていれば : 地震
・stone gone     石が無くなったら     : 竜巻

想像力は私の方が豊かみたいです。上が白く見えれば雪がふっているではどうも曲調とはちと違う、これはやはり出現した啓示の方が・・・。
まあそこまでは空想しすぎですが、私2010年に公開された、マーティン・スコセセッシ監督のディカプリオ主演の「シャッター・アイランド」を思い出してました。



岩肌たった島に事件を追う捜査官、段々と食い違う思考と現実、幾つかの謎が一つ一つの挿話となっていくあたり、そっちへの空想のほうがしっくりきます。
ちょっと大仰なところ、好みが分かれるかもしれませんが、それを納得させる演奏ですのでCHAT NOIR一度は体験してはいかがでしょうか。

Weather Forecasting Stone / CHAT NOIR

Michele Cavallari(p, live electronics, effects)
Giuliano Ferrari(dss, Mandala sounds, glockenspiel)
Luca Fogagnolo(double-b,el-b, theremin)

1 stone is dry
2 shadow on ground
3 swinging stone
4 stone gone
5 white on top
6 can't see stone
7 stone is wet



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蘇るスナイパー  スティーヴン・ハンター  公手成幸訳

2011-05-16 22:00:14 | 


ボブ・リー・スワガーが活躍するシリーズは今から11年前「極大射程」が最初でした。
そのころは、スナイパーを主人公にした小説はめずらしく、今でも面白かったことが記憶に残ります。
その後「ブラック・ライト」「狩のとき」「ダーティー・ホワイト・ボーイズ」と記憶にあって、その続きをよんだかもしれませんが、後は忘れてしまいました。
その後のシリーズの作品は評判もあまり芳しくなかったみたいで、それが反映してか私も離れていました。
扶桑社の宣伝で、解説を執筆している野崎六助氏が「長年のハンター愛読者として折り紙をつけよう。これはベスト・オブ・ベストだ。」と書かれているのを見つけたとき読んだものですから期待は膨らんで、探しにいきました。
話はFBIにいる親友の手助けをする形で、スナイパーが行なったとしか思えない連続殺人に、スナイパーの名誉のために挑むはなしで、完全に活劇の世界です。
確かにおもしかった、これまでの作品に中だるみがあったのであれば、比較して大変面白いのかもしれません。
ただ1作目の陰謀などが壮絶でそこが魅力でした。、こちらの作品、スワガーが年って丸くなっているのは良いとして、後半のマカロニ・ウエスタンみたいな感じ、私はやはり初期の3作のほうが心おどりました。

でもこの作品から、わくわくするような一節を抜粋します。

いま、優位にあるのはこちらだ。偵察と回収は終わり、交渉もおわった。ようやく、殺しに邁進するときが訪れたのだ。
 狩のときがきた。
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人生を横切った人 ACOSTIC MOMENTS / BIRELI LAGRENE

2011-05-15 21:38:53 | 聞いてますCDいいと思う


フランスのEMIが製作してブルーノートからでるアルバムは凝ったものが多くて侮れません。中古屋さんでみてミシェル・カミロがピアノ弾いているし買ってみました。ラグレーンとカミロ以外は知らない人たちです。
そして今聞いているのがこちらのアルバム。



「Live in Itary」(水につかちゃったジャケでよれよれです。)

何ではあとにして、懐かしい、ここでギターをひいているのがビレリ・ラグレーンで、ジャコが亡くなる前も年ビレリ・ラグレーンとツアーにでていくつかのアルバムを残したものの一枚です。
ちなみにビエリ・ラグレーンとの録音はこれの他「Bloadway Blues」「Stuttgart Aria」「Heavy'Jazz」の3枚。

さてラグレーンのアルバムに戻って1曲目“Made In France”はオリジナル曲とは思えない古くからある曲のような完成度、ギターが重なって聞こえるから多重なのでしょう。2曲目もオリジナルで、この曲も得意のジプシー系フレージングです。
3曲目はカミーロがピアノをひいていますが、1曲だけなのでトマティートとのアルバム「スペイン」まではもりあがりませが、さすが技の見せ合いです。
4曲目“All The Things You Are”はシンセが加わってエレベのラインが浮き出たようなソロもあるちょっと変わったオールザシングです。
5曲目はジャコの“Three Views Of A Secret”はメロディを曲通りストレートに弾きました。そういえばジャコと演奏した事あるからねなどと思いながら聞きました。
6曲目がコルトレーンの“Impressions”これのギターソロは激しいフレージングで、途中だみ声でうたうのはどうかと思いますが良い演奏です。(後で納得)
8曲目はアルバムのタイトル名のナイロン弦を使った美しいメロディのオリジナル、ギターがバラエティに富んだアルバムです。
そして9曲目“BASS BALLAD”という曲はジャコを思わせるメロディこれも美しい聞きながらジャケを良く見ると「このアルバムは今世紀最高のミュージシャンの一人ジャコ・パストリアスに捧げます」と書いてあるではありませんか。それじゃエレベだれがひいているのとジャケをみなおせばなんとラグレーンじゃないですか、それであのだみ声も理解できました。ジャコのまねだったのですね。
「Live in Italy」ではだみ声で「アイ・アム・ジャン・フランシス・アンソニー・パストリアス・サード」と声が聞こえるのを思い出します。
いくつかの曲のエレベ・ラインもジャコににた人でとおもっていたのが、ラグレーンがジャコを模していたわけです。
やっと気がついてとてもほのぼのとしています。
そして10曲目は完全なエレキのプログレ、結構かっこいいラグレーンの一面です。
ジャコと演奏したイタリアのライブのギターはこうだったなと思って、ジャコとのアルバムにつながりました。
さすがEMIフランス面白いアルバムをつくってくれました。

このアルバムジャコが亡くなって4年後ラグレーンが24歳のときのアルバムです。
ラグレーンは若い時から天才といわれていますが、ジャコとのツアーのときは20歳、ラグレーンの人生をジャコが横切ったのが解ります。



私のJAZZ人生でも確かにジャコは横切っていきました。


ACOSTIC MOMENTS / BIRELI LAGRENE

Loïc Pontieux Drums
Koono Synthesizer, Piano, Arranger, Keyboards
Michel Camilo Piano
Biréli Lagrène Bass, Guitar, Arranger, Producer

1. Made In France
2. Rhythm Thing
3. Claire Marie
4. All The Things You Are
5. Three Views Of A Secret
6. Impressions
7. Stretch
8. Acoustic Moments
9. Bass Ballad
10. Metal Earthquake

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創造する農夫たち  JAMES FARM / J Redman A Parks M Penman E Harland

2011-05-14 22:57:54 | 聞いてますCDおすすめ


このメンバーを見て何も感じないという方はそれはそれで幸せかもしれません。
好き嫌いは別にして、そして実際買う買わないは別にして、老若男女もとわず、どんなサウンドなのかは知りたいと思うでしょう。

ジョシアを除く3人は2007年のペンマンのアルバム「Catch of the Day」で2008年にはアーロンの「Invisible Cinema」で一緒に演奏して想像つくと思うでしょうが、ここにジョシアが入っって、川のこちらの岸からずっと向こうの岡のさきまでどんなところのサウンドも起こしそうな4人です。この四人が農場に集まって、楽しくバーベキューというのではなく、まじめに農作業にいそしんでいるのです。
2009年モントリオール・ジャズ・フェスティバルで共演した4人はその約1年後にこのアルバムをグループ名義で作っているわけで、かなり練られたあとという充実感です。

グループの演奏パターンをしかり決めている演奏がつづきます。
2曲目グループサウンドは計算されている中でピアノソロに移るとアドリブの練られた組み合わせが凄いと思います。
3曲目、カントリー調に吹きだして、これはこの感じ、マイケル・ブレッカーのゆたっりした部分を見せてくれているような感じです。
4曲目エキゾチックな中東風メロディで始まると、後半サックスのソロ、ピアノ・ソロに再びテナーのジョシア、このグループサウンドはしっかりした練習のあとでしかないでしょう。
5曲目は少し落ち着いたスタートで、ジョシィアのテナーがゆったりしたリズムに乗った感じです。ベースの細かい音配分、ベースの一音が曲を真摯につくっているような、それが急激にリズムをまして、ですから音楽の展開は予想を超えているのです。
7曲目、ドラムスもサックスもピアノも音に加工がくわえられて、生音と加工音がうまく組み合わさって違和感なし、うまく作っているのです。
10曲目、落ち着いたピアノプレーからの思索的なジョシアのソプラノ・プレーは今年出会った最高のソプラノでしょう。

農夫は大切な種を維持して、次の収穫にそなえるのですが、この4人研究熱心な農夫は自分の持っている大切な種をたしかめたり、発芽の時期をえらんだり、ちょっと悩んだときに考え直したり、そんな創造的な場所を作ったように思うのです。

今この演奏は、プレーヤーがしっかり考えたグループ・サウンドまで作っていて驚くべき演奏になていますが、それよりもファームとなずけて創造の維持を図ろうとするミュージシャンの真摯な気持ちがより素晴らしいことだとおもわせ、きっと後いくつかを発信するだろうと期待されるのです。

JAMES FARM / J Redman A Parks M Penman E Harland

Joshua Redman, tenor saxophone (1-9), soprano saxophone (10)
Aaron Parks, piano; tack piano, Prophet-5 (1); pump organ, humming (2); Rhodes, Prophet-5, Hammond Home Organ (4); Celeste, Prophet-5 (6); Rhodes (8); pump organ, Hammond Home Organ (9)
Matt Penman, bass
Eric Harland, drums

1 Coax
2 Polliwog
3 Bijou
4 Chronos
5 Star Crossed
6 1981
7 I-10
8 Unravel
9 If By Air
10 Low Fives
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ジェラートで頂いて TRANETY / LORENZO TUCCI

2011-05-13 22:41:41 | 聞いてますCDいいと思う


イタリアのミュージシャンのことを真摯に考えてアルバムを製作するアルボーレ・レコードの豊田さんから新しいプレゼントが届きました。(別に本当に届いたわけでなく、アルボーレのアルバムはいつもプレゼントのように感じるのです。)
これがジョン・コルトレーンへ捧げられたピアノ・トリオ・アルバムということで、とっても期待していました。
1曲目“Moment's Notice”は「ブルー・トレーン」に収められた曲、ジョン・コルトレーンのイメージからすると始まり方が随分違います。
たぶん一部の人は「ケッ・・」っと思ったかもしれません。私も最初アレッと思いましたが、何度か聴くうちに手をたたき出しました。
2曲目これは大好きな“Afro Blue”、このピアニストメロディを余り崩さずに朗々と弾いて、なんだかカンツォーネを聴いている様って、別に悪口ではありません。おおらかなところがあるのです。
3曲目、これはトゥッチの叙情的な曲
4曲目は1960年にアトランテックで録音され「夜は千の目をもつ」に入った曲で、ゆったりとしたバラッド仕立て、曲にバラエティを持たしていて面白いと思います。
5曲目はこれもトッゥチの短いけれどいい曲です。
6曲目“Wise One”は「クレッセント」に収められた曲、コルトレーンらしいハーモニーからスピリチュアルなピアノになって、コルトレーンの曲のよさと、テレーンのエッセンスが上手く混ざっています。
考えてみればコルトレーンのグループのピアニスト、マッコイになったのが1960年後半ですから、ピアノがガーランド的だったり、ケリー的でも良いわけで、コルトレーンのアルバムをかんがえれば、「至上の愛」に辿りつく前のトレーンの世界のようです。
7曲目はピアニストのロマンチックな曲調です。
8曲目も「クレッセント」からの曲で、主旋律をキッチリとピアノが弾て、ベースソロのあとのピアノはコルトレーンになっているのです。
9曲目はモダンなアレンジにしてちょっとソウルフルになったトレーンの曲。
10曲目これも有名な1963年の「インプレッション」からの曲、出だしはスピリチュアルしっかりコルトレーンで、この曲の美しさも出ていい演奏です。

ドラマーの作品なのにドラムスについては、余り語れませんが、要所要所、小技がしっかり聴こえてきます。全体的なアルバムイメージは、トリニティーとある「父(神)と子(キリスト)と聖霊は本来ひとつのものである」ということを「コルトレーンも今のイタリアJAZZもそこにあるスピリットは一体」といっているのでしょうか。

アルバムのタイトル名とはかけ離れますが私思い浮かべたのは、イタリアのジェラード、いろいろな素材をフレッシュにスウィーツにするそうです。
コルトレーンとイタリアJAZZとJAZZスピリットが今のイタリアで上手く絡まって、コルトレーンをジェラードにしてみましたって、決して悪いことでありません。
素材をいかして、変な混ぜ物なし、甘さはあるけどさっぱりと仕上げ、イタリアを感じます。

TRANETY / LORENZO TUCCI

Claudio Filippini(P)
Luca Bulgarelli(B)
Lorenzo Tucci(Ds)
Rec. November 28-29, 2010, Italy
(Albore ALBCD013)

1. Moment's Notice
2. Afro Blue
3. Hope
4. Equinox
5. Solstice
6. Wise One
7. Ivre A Paris
8. Lonnie's Lament
9. Cousin Mary
10. After The Rain




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ハクエイ・キム・ トライソニーク ライブ アット ナル Ochanomizu 2011 5 11

2011-05-12 21:19:45 | サポート中、ライブ


朝から雨が降っていて、普段であれば車で会社まで行くけれど、今日は真っ直ぐ帰らない、いやそれどころが酔うこと必至のライブです。
ハクエイ・キムのトライソニークは4月11日にビルボードにいきましたが、2部の入れ替え制で舞台も上品、観客との交歓という意味ではおとなしいライブでした。
トライソニークとしてのグループサウンドも完成度が上がって、逆にそろそろ破壊にはいるのではという予感がしだしました。
ということで一ヵ月後の今日は御茶ノ水のナル、大好きになったスポットで観客と刺激しあって素晴らしいライブにしたいものです。

4月からほとんど社内で仕事をしているので、調整をして(サボッて)時間をつくれず大変です。
終業と同時に会社を出たけれどまだ雨降りです。

御茶ノ水に着いて、前にもいったことのあるお店に入って時間を見ながら夕食、時間のめどはたったけど、ライブ前はいつも落ち着きません。味とお値段と追加のグラスワイン(量がしっかりあって大好きです)でやっと落ち着きました。



今日はこれからハクエイ・キムのトライソニークです。

お店に入って案内された席は一番前、鍵盤の見えるところまで移動するとドラムスが被ってしまうので、今日はハクエイの顔を眺めながらいくことにしましょうか。
開演前のお店の端っこにハクエイ君がいて、ちょっと会話です。

「香港の準備できた?」「だいぶかたまってきましたから」「そろそろ壊しにかからないとね」みたいなことでした。
7:55ハクエイが腕をまわしはじめたのでそろそろスタートです。

1st

1 スパイラル・ダンス
テーマの出だしを探るように単音のリズムからハーモニーが増えていきスパイラルのテーマ、ほっとする一瞬から杉本さんのベースソロ、この人いつも最初から全開です。
ピアノ、ベース、ドラムスの絡み合う展開はハクエイのピアノの没頭するような感じで、これは良くなりそうです。

2 ホワイト・フォレスト
いつもよりかジャジーなというよりディープな感じで、インプロでは1曲目の感じを引き継いで突入するようで、もはや白い森はSF世界の森になった感じです。

3 クワラルンプール
ピアノとベースの駆け引きからアルコのテーマはクワラルンプール、ピアノのインプロはフレーズが溢れていて、香港の人々はこんなピアノ聴いた事ないだろうと思うのでした。

4 ディレイド・レゾリューション
ゆったり始めて杉本さんのベースソロ、これは低い音がはじけてポップな感じが加わります。エンディング近くのハクエイのソロがドラマチックに凄くなり、カルタさんのドラムスがこれに乗っかりました。

5 テイク・ファイブ
ハクエイのピアノ・ソロはこれまでにない高速であり、フリーな雰囲気をみせながらも、ラグのハーモニーが潜んでいるようなこれも凄いソロになりました。
目の前の杉本さんのアルコとその横でカルタさんがステックでスネアを引っかく音、これほど近くにいるので細かい音まで聴けるのです。凄い、無事カルタさんのソロもあって1st終了です。

間で近くの一人でいらっしゃっている方がずっとお一人で話されないのですが、凄い真剣にご覧になってらっしゃるので、お話しました。ハクエイとの面識ないというので紹介をしましたらお父さんと間違われてしまいました。
ただただ態度が大きかったのでしょうね(冷汗)、でもハクエイのことは息子3と思っていますのでまんざらでもありません。

2nd

1 トライソニーク
テーマからのアドリブ、スパイラルのように廻るとピアノのメロディにリズムが見事に絡んで固まりになると、なおその上にカルタさんソロ、これが華やかなトライソニークなのです。

2 イスラエル
この曲ビルボードでも演奏していた、ハーモニーにリズムがじょじょに入って、カオスの表現というか、整合と離反を表現したようなプロヴィゼーションが始まっているのです。

3 ワット・イズ・ディス・シング・コールド・ラブ?
ソロプレーは緊密に連携して、拍手や掛け声が入れられないほど、イェーなんていえないのはちょっと残念です。カルタさんのリズムが細かく分化します。

4 ニアネス・オブ・ユー
カントリー調のこの曲は始めて聴くなとおもっていると、なんとニアネス・オブ・ユー、これにはビックリなのです。
皆さんにはわからないでしょうが、5日前に息子にあげるコンピに選んだ1曲、それも私はめったには選ばない曲、またハクエイとの意味ある偶然が発生したようです。(なお私がえらんだニアネスはM・ブレッカーの演奏です。)
2ndすんでハクエイにどうして選んだのと聞いたら、答えはなんとなくでした。
これは心に沁みて、「ありがあとう」曲が良く解ったよ。

5 バード・フード
出だしの杉本さんのソロは、オーネットの世界とは関係なく、JAZZベースの面白さを見せてくれる演奏で、そうすると音楽の楽しさを示すようにピアノとドラムスが入ります。これってオーネットがやっていたことかも知れません。それがこのトリオで良くわかるのです。
アンコール
2ndの4曲目でガーンときて、急激にアルコールがまわりました。
ハクエイがちょっと考えてから1人で弾き始めた曲はこれもコンピにえらんだマイ・プリンス・ウィル・カムだったような・・・、とにかく今日はしっかりたっぷりと、そしてミュージシャンとこちら側が一体となるライブでした。家にかえりついたのは日がかわってしまいましたが、とても充実のライブでした。
ぜひ香港でも観客を唸らせてくださいね
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終焉

2011-05-10 21:48:21 | その他
昨年、一時的な豪雨で駐車場に改築のためにつんでいた書籍とCDが水をかぶってしまいました。
当初は、それも運とおもいましたが、そのあと凄い水がある敷地からながれだして、それがわが駐車場に、それまであった塀をその持ち主が取り払ったことにより被害が発生したともいえません。
その持ち主は日本に名だたる大手組合ですので、どうしようかとおもいましあが、気持ちも治まらず抗議をおこないました。
その持ち主はその後その敷地の治水をおこない、なんと当方には絶対流れこまない溝をしっかり作っていました。
集中豪雨以前にそのようにしてくれていれば、絶対にわが家には水は来なかった今でも思っています。
それにたいして、保証の可能性などさぐっていたので、当時かいた記事は封印しておりました。
相手方の解答は決して当を得たものでなく、いまだに無責任に集中豪雨が責任と、塀の撤去に関しては一切責任を触れません。
とても不愉快なところではありますが、考えてみれば一部の書籍をうしない、いくつかのCDを失っただけのわが身、当時とこの数ヶ月では感覚がまるで違ってしまいました。
最後の相手からの解答が、あまりに弁護士的な理論でなかったには、あきれ果てましたがが、私の顧問もこの地をもうすぐはなれます。
一切のお詫びもありませんでしたがこれでこの件に関しては終焉にしようと決めました。
それでいままでふういんした記事は再度UPいたしました。

日々平穏に暮らしている事に感謝しつつ、これからの出会いを大切にしていきます。
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準備を進める

2011-05-08 22:03:22 | その他
連休の最中に、息子1からセレモニーの時に流すいいJAZZありますかとメールがきてこれが難題になりました。
CD聴き会に行く途中のことでそのときから考え始めましたが、会場に着くまでに思い描いたのが2曲。
最初に思いついたのが「Someday My Prince will Come」、題もまあ、あっているかなでした。
そして2曲目は題を考えてだして「What A Wonderful Wold」でした。
この2曲を使ってはと進言しようとおもいましたが、息子は音源持っていません。こちらで焼渡すことになりそうです。
しかし「マイプリンス」はLPしかもっていない、そして「ワンダフル」は好きな演奏喪失してしまっているのです。

ということで今日は得意の渋谷にCD探しに行きました。
まずは中古でないかと2店まわりましたが、アルバムはなし、それでもこの前から欲しいと思っていた、マイルスのビッチェス・ブリュー・ライブが1,260円だったので、そしてもう一枚もエヴァンスの「マイプリンス」が入っているのでこれもゲット、最初に探していた2枚はタワーで新品を拾いました。



2曲を選んだら、なんだかそれだけではもったいないので、“祝コンピ”を作ってみたくなりました。今日探した演奏以外は全部持っているアルバムからで8曲か9曲にして二人に贈ることして、このあと作業にかかります。

買い物も済んで渋谷で、しばらく行っていないお決まりの中、いつものようにお昼を頂きました。



日曜のお昼過ぎなのにゆったりと頂ける(JAZZも流れている)場所で、今日はお店の状況も写真で公開です。



ところでエバンスの「ポートレート・イン・ジャズ」の「マイ・プリンス」が入っているコンピ・アルバムは2枚組みで12曲を従来のCDと素材をかえたCDにしたものでした。
840円でどれもCDもっていないので買って見ました。



曲名はこんなでした。

01. ビル・エヴァンス「いつか王子様が」
02. アート・ペッパー「スター・アイズ」
03. モダン・ジャズ・クァルテット「バット・ノット・フォー・ミー」
04. ウェス・モンゴメリー「エアジン」
05. マイルス・デイヴィス「アイ・クッド・ライト・ア・ブック」
06. ソニー・ロリンズ「俺は老カウボーイ」
07. ロイ・ヘインズ「シュガー・レイ」
08. チェット・ベイカー「イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー」」
09. シェリー・マン「教会に間に合うように行ってくれ」
10. トミー・フラナガン「イン・ザ・ブルース・オブ・ジ・イヴニング」
11. ケニー・ドーハム「アローン・トゥゲザー」
12. ボビー・ティモンズ「モーニン」

で2枚を聞き比べますて確かに違いはわかるのです。
どちらがとか、なんだか古いほうが安心して聴いてしまいます。

そして全9曲のコンピができました。二人は、なんというか、まるで解りません。



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