
昨日の日曜日は一日雨で、読んでいる本もなかなか沈みこむような内容で、音楽聴きながらと棚からもってきたCDはまるで昨日の天気のようなジャケット、いや逆にジャケットから選んだのかも知れません。たまには古いアルバムを聞きMしょう。
久しぶりにデュオ、それもサックスとピアノ、ピアノはデュオ名人のケニー・バロンでサックスは最近聴いていないとおもっている(調べればちゃんと新譜でているのですね)ジョルジュ・ロベール、2002年の作品です。
1曲目ソプラノで静かに、本当に静かに森を眺めるような、心がシーンとしてくるのです。
終わったら拍手が入っていました、確かにホールの音ですが、二人の音がそれだけで構成されるのでスタジオ録音だと思い込んでいました。
2曲目は一気にロベールのアップしたアルソロ、それをすこし押さえるような落ち着いたバロンのピアノソロ、それぞれが相手を充分意識しながら、音が中を待っている感じです。
3曲目がテーマなしでの即興が始まって曲名解らないでジャケをみれば“Softly, As in a Morning Sunrise ”とあって、間違えじゃないのと思っていると、途中アルトが一瞬フレーズをのぞかせて、その後バロンの高速ソロ、アルトがもどってピアノとアルトのバースのあとついに曲名が解るという、こんなことライブでやられたら興奮します、まず掛け声かけますね。実際かなり声がかかっていました。
4曲目の“Soul Eyes”の出だしのロベールのアルト、フィル・ウッズほどあくが強くなく、素敵なバラッドプレーでちょっと渡辺貞夫に近い感じです。この哀愁が好きです。
5曲目はロベールの曲でラテンタッチでテンション揚げる4曲目に続ける変化これもライブの楽しいところでしょう。
6曲目、7曲目とモンクの有名曲、ラウンド・ミッドナイトでのジョルジュの後半のソロこれもこのライブでの聴きものです。
8曲目が再びロベールの小粋な作品でここではバロンのピアノソロがヒートアップしているのが解ります。
最後はバロンのピアノソロで静かにコンサートを閉じます。
雨煙という言葉あったっけと考えますがないみたい。雨に煙るとはいうけれど、雨に煙る森と思っていると、ああ柳ジョージとレイニーウッドがありました。
雨に煙ってよく見えないと思った森に分け入れば、そこで森を支配するミューズが素晴らしい森の真実を見せてくれたというような爽快感がおとずれて、今日の午後は光の線が雲間から地を照らしていました。
PEACE / GEORGE ROBERT & KENNY BARRON
George Robert (as ss)
Kenny Barron (pf)
1. Peace
2. I Didn't Know What Time It Was
3. Softly, As in a Morning Sunrise
4. Soul Eyes
5. Tristeza
6. Blue Monk
7. 'Round Midnight
8. Day in Paris
9. Song for Abdullah