もっと素適な人生が、もっと私は

日本初戦の朝、バタバタと一方的に記者会見とは、島岡美延です。
長年の親友というのは、なにもかも似ている…。
様々な出会いと出来事で、人生は編み上げられていきます。
“始まる前の期待感”“まだ何かあるはず”ということの繰り返しかもしれません。
映画『女と男の観覧車（23日公開）』をご紹介します。
ウディ・アレン監督の最新作は、理想を求める女性の人生を強烈に描き出すもの。
主人公を演じたのは、『タイタニック』『愛を読むひと』のケイト・ウィンスレット。
物語が進むにつれ、凄みを増していく圧巻の演技。
1950年代、コニーアイランドの遊園地。
観覧車の見える部屋で暮らすウェイトレスのジニーと、回転木馬の操縦係の夫ハンプティ。
自身の連れ子である息子は、精神的にやや不安定。
夫に隠れて、ライフガードのアルバイトをしているミッキー（ジャスティン・ティンバーレイク）と付き合っているジニーだったが、音信不通になっていた夫の娘キャロラインが、駆け落ちしたギャングから逃げてきて…。

人間だと思いこんでいる猫が

月曜の朝を襲った、大阪北部で震度6弱の地震、島岡美延です。
亡くなった4人は、日常の道、家の中で、倒れてきたものの下敷きに。
人間の営みに関係なく、いつでもどこでも地震は起こる、あらためて肝に銘じたいです。
ペットの存在って、恋人のよう？
猫が、自分は人間だと思い込んでいたら…。
映画『猫は抱くもの（23日公開）』をご紹介します。
沢尻エリカ、6年ぶりの映画主演。
元アイドルのアラサーを痛々しくも魅力的に演じます。
吉沢亮が、見事な身のこなし？で演じるのが、なんと、ロシアンブルーの猫・良男。
スーパーで働く沙織は、今日の出来事を妄想を交えつつ、良男に話している。
良男は沙織の心に寄り添い、自分が彼女の“人間の恋人”だと思い込み、自分が守るしかない、と考える。
そんなある日、売れない画家（峯田和伸）が現れ、良男は沙織の変化を感じて…。
犬童一心監督が仕掛ける「舞台の場面」が、ラストに向かって絶妙な効果を生んでいます。
“人間のような猫たち”の発言？も興味深いです。

巨大山火事に挑む現場とは

今日から晴れマークのない1週間、島岡美延です。
こんな時は、テレビのW杯で。
ハワイやグアテマラの火山で相次ぐ噴火を見ていると、人間って無力…。
また、2013年にアリゾナで発生した巨大山火事のニュースを記憶している人もいるでしょう。
その炎拡大の最前線で、何が起きていたのか…。
映画『オンリー・ザ・ブレイブ（22日公開）』をご紹介します。
地元の森林消防団の精鋭部隊「ホットショット」20人、愛する人々の日常を守りたいと、勇気だけ（オンリー・ザ・ブレイブ）で炎の海に飛び込んでいく。
実話がもとになっているので、一人一人の家族に、想いを馳せます。
堕落した日々を送っていたブレンダン（マイルズ・テラー）は恋人の妊娠をきっかけに、消防団に入隊。
隊長（ジョシュ・ブローリン）のもと、仲間と地獄のような訓練の日々を過ごしながら、信頼関係を築いていき、少しずつ成長していく。
火災現場で成果を上げていくチームだったが、ある日、山を丸ごと飲み込むような巨大山火事が発生する…！

歴史上に残してきた“顔”

今年のW杯の顔は誰かしら、島岡美延です。
昨夜は、PKを止められたメッシにびっくり。
C.ロナウドのハットトリックは、一気に大会を盛り上げました。
スーパースターの顔には、カリスマ性を感じます。
私たち人間には、その姿を残したい、本能のようなものがあるのかも。
先日、国立新美術館で開催中の『ルーブル美術館展 肖像芸術 ——人は人をどう表現してきたか』を観てきました（9月3日まで）。
“顔”というキーワードで美術展を企画するって、なかなか貴重な機会。
ルーブルからやってきたのは、古代エジプトの棺用マスクという数千年前の出土品から、古代ローマの皇帝やフランスのルイ14世、ナポレオンなど古今の君主像、19世紀に至るまでの肖像の傑作たち。
クロード・ラメによる、戴冠式の正装のナポレオン1世像は、巨大な大理石とは思えないほど、毛皮の質感が見事。
27年ぶりの来日、ヴェロネーゼの「美しきナーニ」など、華麗な女性や子どもの肖像も。
約110点の時空を超えた“顔”に向き合ってみては。

バレエって、こんなに多彩

涼しいというより寒い朝、島岡美延です。
昨日は雨の中、初めて、彩の国さいたま芸術劇場へ。
NBAバレエ団公演『ショート・ストーリーズ・９ ―――バレエ・インクレディブル』を観てきました（明日まで）。
バレエの先生が出演していて、3月の『海賊』、そして今回の鑑賞。
斬新な解釈と演出で魅せる芸術監督・久保紘一氏のもと、機敏な動きのダンサーたちがそれに応え、観客を楽しませます。
バレエ団のレパートリーに新作を加えた９つもの作品が、本当にバラエティに富んでいて、まさにフルコースのプログラム。
バランシンの『スターズ＆ストライプス』のパ・ド・ドゥに始まり、アイルランド民謡による『ケルツ』が前半の見せ場。
独特な振付を圧巻のスピードで踊るダンサーたちのアンサンブル、楽しいっ！
『ロミオとジュリエット』『海賊』など、ガラ公演で人気の演目は、セットもあってじっくりと。
新作『11匹わんちゃん』は、男性11人と女性1人によるユニークなダンス。
9月の『リトルマーメイド』にも期待大！

顔を見て話す、ことから

ロシア快勝でW杯開幕、島岡美延です。
出場国中FIFAランキング最下位の開催国が意地を見せた？、盛り上がるでしょうね。
2026年は48チーム出場で、アメリカ・カナダ・メキシコ3カ国共催が決定。
思えば2002年、日韓W杯が開催されるまで、韓国では日本の音楽が流されることは禁止されていました。
スポーツから国の関係が変わっていくこと、あるんですね。
さて、今月の姿勢テーマ『心を開いて、語ってみよう』を実践していますか？
ツイッターやメディアを通じて、お互いを激しく批判していた二人が、歴史的な対面、会話を果たしてから、三日。
日本と北朝鮮との対話も早期に設定されるのか、と報道されています。
直接、握手をする、顔を見て話すということでしか生まれないものがあることは確かでしょう。
その対極にあるのが、闇サイトの存在。
見知らぬ相手と組んで、生身の人間を被害者にし、自分は犯罪者になる。
ネットの文字を介してではなく、顔を見て会話する、笑顔になる…、そんな日常こそ、大事。

この容疑者を守るのか

下田公園のあじさい祭りは本当にオススメ、島岡美延です。
山に群生する“300万輪”の色彩豊かなあじさい。
その山道を抜けると、下田海中水族館。
イルカもアシカもアザラシも、感動する芸を次々と見せてくれました。
人間と海獣たちだってコミュニケーションできるのに、獣以下の人間たち、どうしてこんなことが…。
ネットで知り合った男たちが、自分の車に乗る女性を無理やり押し込め連れ去り…、あまりに酷い事件に言葉を失います。
そんな事件をもっと過激に表現した物語が韓国から届きました。
映画『V.I.P. 修羅の獣たち（16日公開）』をご紹介します。
まさに、歴史的な米朝首脳会談が行われたばかりですが、米CIAと韓国国家情報院が合同で、北から亡命させた人物をVIP待遇していた、ということが、80～90年代には実際にかなりあったのだとか。
北のエリート高官の息子が連続猟奇殺人事件の容疑者、果たして国家に守られた人物を逮捕できるのか。
壮絶なクライム・アクションの行方は？

開国の地にて、歴史的な日

歴史的なニュースを見たのは、下田の白浜海岸が見えるホテル、島岡美延です。
米朝首脳会談、まずは始めの一歩、という名の成果でしょうか。
踏み出す、歩み寄る…、そこに至るのに、人間はどれだけ葛藤するのか、それも国の未来がかかっているとしたら…。
そう思うのは、下田という街が、アメリカから開国を迫られた場所だからかも。
初めて黒船を見た港町の人々は、どれほど驚き、恐れたか…。
いきなりやってきた“知らないもの”を拒否する、遠ざけたい、のが普通。
でも、少し近づいて、手を取り合って、共に前を向こうとする、そうして物事が良いほうに進んでいけば、平和だって手が届くはず。
梅雨の晴れ間、これ以上ないほどの素晴らしい天気の中、下田駅前のロープウェイで寝姿山へ。
風が心地よく、流れる雲を眺める至福の時間。
「黒船見張所」から見る海は、本当に輝き、未知への玄関口に見えました。
そんな歴史に触れつつ、アワビや金目鯛、伊勢エビを堪能した昨夜。
さて、今日はあじさい祭りへ、まさに見頃のよう。

地雷を踏んで、動けない男

どんな表情のツーショットを見ることになるのか、島岡美延です。
今日は華やかな演出もあるでしょうが、G7をかき乱した大統領、様々な言動があった委員長…、米朝の過去をどんな未来へ変えていこうとするでしょう。
人類の負の歴史の中で、核兵器の悲惨さはいうまでもありません。
そして、膨大な数の恐怖を世界各地に埋め込んでしまった兵器、地雷のむごさって！
映画『ALONE アローン（16日公開）』をご紹介します。原題は、MINE＝地雷。
『ソーシャル・ネットワーク』『君の名前で僕を呼んで』など、今、注目のアーミー・ハマー主演最新作。
それは、地雷を踏んで一歩も動けない男の究極のシチュエーション・スリラー！
米軍兵士マイクは、一瞬の躊躇から、スナイパーとしての任務に失敗し、砂漠の中を徒歩で移動するはめに。
実はそこは地雷原だったのだ。
カチっと鳴った足元。
地雷を踏んでしまったマイク、砂漠でたった一人、52時間後の救出を待つしかない。
その時、彼が見たもの、心によぎったものとは…。

若い母は、女として・・・

世の中ソワソワしながら、雨の月曜日、島岡美延です。
明日に迫った米朝首脳会談、各局のキャスターは続々とシンガポール入り。
“会談の成否は最初の1分でわかる”とつぶやく大統領。
就活の面接も、最初の○○秒で決まる、などと言いますが、果たして。
こちらは、最初はさりげない日常の描写から始まり、じわじわと“家族ゆえの恐ろしさ”を映していく衝撃作。
映画『母という名の女（16日公開）』をご紹介します。
『或る終焉』『父の秘密』で、モラルが崩壊する人物を描き出したミシェル・フランコ監督。
今度は、母と娘の物語。
メキシコのリゾートエリア、バジャルタの海辺に建つ瀟洒な別荘に二人きりで住む姉妹のもとに、疎遠になっていた美しき母アブリル（エマ・スアレス）が戻ってくる。
17歳の妹バレリアは、同じ歳のマテオとの子どもを身ごもっていた。
バレリアが生んだ娘を孫というより我が子のように面倒を見るアブリル。
彼女も若くして出産しており、女としての欲望は、娘の恋人マテオに向かっていき…。