保健福祉の現場から

感じるままに

健康日本21

2005年11月27日 | Weblog
健康日本21(http://www.kenkounippon21.gr.jp/)の中間評価が行われている。9分野にわたる目標値(http://www1.mhlw.go.jp/topics/kenko21_11/top.html)について、「たばこ」「歯の健康」以外はどうも芳しくないようである。このままでは、よほどのことがない限り、2010年度は相当悲惨な状況になるであろう。しかし、不思議に感じるのは、健康日本21の究極目標である「壮年期死亡の減少」と「健康寿命の延伸」については中間評価が行われていないことである。「健康寿命」は指標の標準化さえ行われていない。もっともそれ以前に「健康日本21」についての国民の認知度を評価してはどうであろう。さて、健康日本21では「糖尿病」(http://www1.mhlw.go.jp/topics/kenko21_11/b7f.html)について、「強く疑われる人」がスタート時点690万人であったものを2010年度までに1000万人にする(自然増加より7%抑制)ことが目標となっている。一方、先般の厚生労働省の医療制度構造改革試案(http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/10/tp1019-1a.html)では「生活習慣病患者・予備群を25%減少(平成20~27年度)」が設定され、達成するために医療保険者に対し健診・保健指導の実施を義務付けるという。これに関してマスコミでは全く報道されないが、まさに絵に描いた餅のように感じるのは私だけであろうか。疫学者・公衆衛生学者の方々の見解をぜひ聞きたいところである。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 公衆衛生教科書 | トップ | 新型インフルエンザ »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事