保健福祉の現場から

感じるままに

コロナ治療薬と後遺症

2021年03月16日 | Weblog
基本的対処方針(https://corona.go.jp/news/news_20200411_53.html)のR3.3.5方針(https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/kihon_h_20210305.pdf)p37「レムデシビルやデキサメタゾンについて、必要な患者への供給の確保を図るとともに、関係省庁・関係機関とも連携し、有効な治療薬等の開発を加速すること。特に、他の治療で使用されている薬剤のうち、効果が期待されるものについて、その効果を検証するための臨床研究・治験等を速やかに実施すること。また、重症化マーカーを含めた重症化リスクに関する臨床情報・検査や、重症患者等への治療方法について、現場での活用に向けた周知、普及等に努めること。」とあるが、R3.3.3衆議院「新型コロナウイルス感染症治療薬の承認に関する質問主意書」(https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon_pdf_s.nsf/html/shitsumon/pdfS/a204064.pdf/$File/a204064.pdf)に対して、R3.3.12答弁書(https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon_pdf_t.nsf/html/shitsumon/pdfT/b204064.pdf/$File/b204064.pdf)が出ている。R3.3.12東洋経済「イベルメクチンに超期待する人が知らない真実 コロナ治療薬?「過熱報道と臨床現場の温度差」」(https://toyokeizai.net/articles/-/416242)では「患者が急増して、イベルメクチンの臨床試験は事実上ストップになりました。治療が優先だからです。東京都医師会や都立病院が臨床試験に参加してくれることになりましたが、空白期間を巻き返せるかわかりません。」(https://toyokeizai.net/articles/-/416242?page=3)とあり、R2.12.25日刊工業新聞「新型コロナ/北里大、治療薬候補「イベルメクチン」臨床終了 来年3月に」(https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00583042)(https://newswitch.jp/p/25238)の「北里大学大村智記念研究所感染制御研究センターは、抗寄生虫薬「イベルメクチン」について、新型コロナウイルス感染症の治療薬としての臨床試験を2021年3月にも終了し、製造元の米製薬大手MSDに試験結果を提供する。MSDは効果を検証しながら、承認申請を検討する見通しで、新型コロナの治療薬として認められれば、抗ウイルス薬「レムデシビル」とステロイド薬「デキソメタゾン」に続き、3例目となる。」とあったが、厳しい感じかもしれない。日本感染症学会(https://www.kansensho.or.jp/modules/topics/index.php?content_id=31)の「COVID-19 に対する薬物治療の考え方 第7版(2021年2月1日)」(https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_drug_210201.pdf)p2「1. 中等症・重症の症例では薬物治療の開始を検討する。2. 高齢(およそ60歳以上)・糖尿病・心血管疾患・慢性肺疾患・慢性腎障害・肥満・悪性腫瘍、喫煙による慢性閉塞性肺疾患、免疫抑制状態等のある患者においては、特に重症化や死亡のリスクが高いため慎重な経過観察を行いながら開始時期につき検討する。3. 無症状者では薬物治療は推奨しない。4. PCRなどによりCOVID-19の確定診断がついていない患者は薬物治療の適応とはならない。」とあり、重症化リスクがあっても早期治療は推奨されていない。R3.2.19「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4.2版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000742297.pdf)p30「抗ウイルス薬の投与が考慮される」は中等症からである。医療負荷を軽減するために、R2.10.27Web医事新報「緊急寄稿(4)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するアビガン承認に向けて(白木公康)」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=15763)の「急性ウイルス性疾患の治療においては,抗ウイルス薬の治療開始時期は,水痘では24時間以内,インフルエンザでは48時間以内,帯状疱疹では72時間以内というように,早期に薬剤投与による治療が開始されている。この点を考慮すると,COVID-19は,発症3~5日後までに治療を開始して,肺炎や神経系・循環器系合併症を防ぎ,後遺症を残さない治療が理想」のような「重症化リスクを有する検査陽性者での軽症からの治療」はどうなのであろうか。富士フィルム「アビガン®錠」(https://brand.fujifilm.com/covid19/jp/avigan.html)について、R2.4.4Web医事新報「緊急寄稿(3)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を含むウイルス感染症と抗ウイルス薬の作用の特徴(白木公康)」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14354)では「アビガンは,ウイルスRNA合成を阻止することと,RNA依存性RNAポリメラーゼ(Rd Rp)の共通性の高い部位に作用するため,耐性ウイルスを生じない。」とあり、変異株対策の観点からも期待されないであろうか。「COVID-19 に対する薬物治療の考え方 第7版(2021年2月1日)」(https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_drug_210201.pdf)p2「 無症状者では薬物治療は推奨しない。」とあるが、R3.2.19「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4.2版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000742297.pdf)p29「中等症Ⅰ 低酸素血症があっても呼吸困難を訴えないことがある」は警戒したい。「⽇本感染症学会提⾔ 今冬のインフルエンザとCOVID-19 に備えて」(https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/2012_teigen_influenza_covid19.pdf)p9「インフルエンザは早期診断に基づく、早期治療を⾏うことを推奨」であるが、新型コロナでは、たとえ、持病を有する後期高齢者の軽症であっても、「COVID-19 に対する薬物治療の考え方 第7版(2021年2月1日)」(https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_drug_210201.pdf)p2「慎重な経過観察を行いながら開始時期につき検討」なのであろうか。富士フィルム「アビガン®錠」(https://brand.fujifilm.com/covid19/jp/avigan.html)の更新が昨年10月20日でストップしている。第4波対策として、重症者向けの「病床確保」(https://www.mhlw.go.jp/content/000744643.pdf)・「レムデシビル(ベクルリー®)」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00021.html)も悪くないのであるが...。臨床医の抗ウイルス薬治療の遅れが、R3.2.19「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4.2版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000742297.pdf)p15「症状の遷延(いわゆる後遺症)」につながることは本当にないのであろうか。基本的対処方針(https://corona.go.jp/news/news_20200411_53.html)のR3.3.5方針(https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/kihon_h_20210305.pdf)p30~P37「医療等」で、R3.2.19「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4.2版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000742297.pdf)p15「症状の遷延(いわゆる後遺症)」に全く触れられないのは少々不思議かもしれない。
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