わたしの髪は、適当に自分でアップにしている。
このヘアスタイルは、ずいぶん前から、ずっと同じだ。
長年のワンパターン。
なんの創意工夫もない、カンタン、便利、スピーディ。ただ、それだけ。
時折、「キレイに結っておられますね」、とか、
「自分で結ってるの?」、とか、
あまり話したことがない人からの、話題のネタにふられることもある。
スポーツクラブの化粧室で髪を結いなおしていると、高齢のご婦人に
「へええ・・・そういう風に、結うのですね。
いやあ、今日は、いいものを見せていただきました。
ありがとう」
と、しみじみ礼を言われたこともある。(ごく最近)
姉(あね)さんみたいだ、とも言われることがある。
任侠系らしい。
襟をぬいて、帯をやや下に結ぶと、いい感じが出るとか。
ぜんぜん、まったくわたしのキャラとは違うけれど。
見かけと中身のギャップが面白いそうだ。
教師や医師に、間違えられたこともある。
オクサマに見えるとも言われる。
ブティックを経営していると思われていた人もいた。
どこかの飲み屋のママからは、同業だと思われたこともある。
なにかの経営者とも思われたこともある。
髪を結っていない時は、保険の外交員に見られたこともある。
要するに、見た人の思い込みで、相手がそう見えるという現象だ。
見た人の、特定の職業に対する偏見(誇張された特徴)が反映されているようだ。
じつに勝手なものだ。
だいたい、3分ぐらいで、ちゃかちゃかっと結う。
天気や湿度によって、髪の毛が、ちりぢりになったり、
シャンプーしたてだと、ぴしっと決まったり、
その日の仕上がりは、その日の風任せ。
自分の意志が反映されない、いうことをきかない、手に負えなさもある。
(でも、本人は微妙に思っていても、人の目から見ると、いつも、だいたい、同じ)
時間切れになるので、制御不能のまま、振り切って出かける。
この便利なヘアスタイルは、超手軽で、どんなファッションにも合うので、
(無理やり、自分では合っていると思い込んでいる)
なので、なかなかやめられない。