
霍乱した鬼は、西洋医学の力を借り、落ち着きを取り戻しつつあった。
微弱冷房の効いた部屋で、布団に寝転がりながら、あぁ、明日の飲み会、どうしよう、、、
考えるのはそれ一点。
他にないのか、、、鬼なる故、そんなもん。
キャンセルするなら早いうちに、、、
で、昼を過ぎ、夕方を過ぎ、夜になってしまった。
もう変更は出来ない。
不安をいっぱい抱えながら当日の朝を迎えた。
ちなみに。
日中は、わたしは冷房している部屋にいるし、夫はエアコンの効いた、水戸黄門エンドレス部屋(リビングルーム)にいるのだから、誰もいないダイニングルームには冷房はしなくていいだろう、と、19時からダイニングでニュースを見た。
すると、もう一匹の鬼がリビングルームから真っ赤な怖い顔をして、
「なぜエアコンをつけない?!
30°C以上はエアコンは絶対必至と言ったやろ!!」
と怒鳴った。
おぉ怖。
ニュースも早々諦めて、微弱冷房、布団の和室に引っ込んだ。
夫はその時、ダイニングにエアコンを付けたが、誰もいないのになぜつける?
いつ切ったのかは知らないが、へんな電力無駄消費競争をしているのか?
わたしは、いつも楽しみにしている22:00からのNHKTV番組「SONGS」は諦め、でも譲れない夜ドラマ「あおぞらビール」は見ることにした。
(テレビは、ダイニングとリビングにしかない)
水戸黄門サマが延々と流れている、リビングルームの横のダイニングへと、そぉ〜っと向かった。
案の定、夫は寝ていた。
ダイニングとリビングは、上部が、すりガラスになったスライドドア一つで隣接している。
夫に気づかれないように、抜き足、差し足、忍び足で身を縮めて、「あおぞらビール」を見た。
15分ドラマ、終わるや否や、消灯して戻った。
結構涼しかったところを見ると、エアコンはつい直前まで誰もいないダイニングに、ついていたと見られる。
しかし、夫は、なんであんなにエアコンにうるさいのだろう。
エアコンがついていないと、激しく不機嫌になる。
10分や20分ぐらい、ついていなくても、すぐ涼しい隣の部屋に行くのに。
まあそれを書き始めると長くなるので、、、
体調が戻ったかどうか気にしながらも、今日は飲み会に行った。
あっという間に時間が経って、弾け過ぎていったい何を喋ったのだろうと、不安になった。
が、ビールで鬼は元に戻り、暑気あたりは吹っ飛んだようだ。
またぶり返さないことを祈るのみ。