常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

秋晴れ

2020年09月23日 | 日記
やっと秋晴れになった。青空に白い雲が浮かぶと、なぜかすっきりと心も晴れる。この秋晴れも束の間、明日から台風12号の接近で、また雨があちこちで降るらしい。先週の燧ケ岳は、筋肉疲労が昨日まで続いた。野菜畑にでかけてから、筋肉痛を押してウォーキング。速歩というわけには行かなかった。足腰の強度を維持するには、やはり千歳山への回数をもっと増やさなかればと思ったりする。睡眠は、疲労のためかしっかりとれる。体重は減少していると思ったが、60㌔を回復した。桧枝岐の珍味が美味しかったせいか。

この連休は、外出規制が緩んだためか、行楽地はかなり人出が戻ったようだ。人が動けば、コロナも拡散するのではないか。一週間後の感染者の数に注目したい。20日の夜に、喜多方の道の駅に寄ったが、夜の7時過ぎで駐車場は満杯であった。目をひいたのはキャンピングカー。オートキャンプ場でもないに、同じような仕様のものが5台以上駐車していた。最近はキャンプがブームになっているらしいが、その一端が垣間見える。コロナのパンデミックは、社会の価値観を大きく変えようとしている。これからは、孤独に生きる、ということが大切になってくる。老境にあって、孤独な暮らしをどのように充実させるか。料理をしなくなった老人たちがコンビニでその日の食料を調達する。そんな姿を見かけることが多くなった。

永井荷風は晩年、浅草の蕎麦屋で昼食をとるのが日課であった。その蕎麦屋さんのおかみさんの証言がある本に載っていた。荷風は店に来ても口をきかない。食べるは「かしわ南蛮」と決まっているから、店でもだまってそれを出す。店も無休で、夏も冬の決って昼過ぎに毎日やってきた。天井には扇風機が回っていたが、クーラーもなくさぞ暑かったと思う。冬の暖房は客席の脇にある火鉢だか、せき込みがひどくぜーぜーいっていた。食べ終わると荷風は決まって手の切れるような5百円の新札を出す。お釣りを受け取ると黙って出ていく。戸を閉めることをしないから、店のものが見送りに出た。たぶんあれこれ考えたりすることが面倒だったんでしょう。変わった人でした。昭和30年ごろの話である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする