常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

ツバメ

2013年04月15日 | 日記


昨日から少し汗ばむような陽気である。ツバメが低く飛んでいるのを、今年始めて見た。ツバメは、桜前線を追うように到来する。ツバメが飛ぶのを見たのと、桜の開花宣言が偶然に一致した。今朝撮影した光禅寺の枝垂桜は、二分咲きのようである。

もうずいぶんと昔だが、七日町の老舗の茶舗の軒下にツバメの巣があった。そこのご主人は「この巣には、去年きたのツバメが戻ってくるんだよ」とツバメの飛来を心待ちにしていた。お茶を商う店であるのに、けして家人が巣を払うこと許さなかった。

ツバメの越冬地は東南アジアで、桜の季節に日本に飛来して子育てをする。天気予報の諺に「ツバメが低く飛ぶと雨、高く飛ぶと晴れ」というがあるが、天気予報士は、低気圧のときはツバメが捕食する羽虫が風に影響されて地面すれすれにいるためにツバメは低く飛ぶ。反対に高気圧に覆われると羽虫も高く飛ぶので、ツバメも高く飛ぶのだと解説していた。

もうこんな話題も古いものになったが、女ざかりに年下の彼氏を持つのを「若いツバメ」を持つと言った。女性の地位向上を目指した先駆者である、平塚らいてう女史と若い青年画家との愛の物語がマスコミを賑わした。周囲の口やかましさに嫌気がさした青年画家が「若いツバメは池の平和のために飛び去っていく」と書き残して、田舎に帰ってしまった。らいてう女史は「ツバメなら春が来れば飛んでくるでしょう」といって青年を呼びもどした。これが若いツバメのはじまりである。

初燕沼は今年の色刷けり 米沢吾亦紅

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