梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

季節が変る頃、武蔵野国から甲斐の国へ

2012-04-11 13:57:07 | 旅行
やっと暖かくなって来た、お陰で神経痛もやや沈静して来た様だ、私は春先のこの時期と秋から冬に変る頃が好きだ、季節の変り目といった方がいいのかもしれない,
冬の間葉をすっかり落して枯れ枝の間を木枯らしが吹きぬける山がもう少し立つと全体にふわっとした感じになってくる、植林された杉の部分は暗緑色の布団を置いたような按配になっていた雑木林全体がうっすらと白味ががって来る、この時期までは山の地肌は直接枯葉の折敷いた地面だったのが梢の先に小さな葉の芽が全体に吹き出して来るので其れが霞を掛けたような、ふんわりと紗を置いた様な按配になる、
所々に少し緑が濃くなってきたと思うとその部分が膨らむように白い花を噴出す、山桜である。
山桜が終える頃里では薄桃色の染井吉野が咲き始める、染井吉野は山桜と違い先ず花が咲く、
そして盛大に吹雪くように散ると咲く前裸だった枝は新緑の葉に埋め尽くされる、
この頃になると里山の雑木林も白っぽい靄の様な色から明るい黄緑色に変ってくる、
1ヶ月程度で夏の濃い緑の山に変るまでの萌黄色と言う様な山の色が一番好きな季節となる、
東京から山梨に入るのは甲州街道と青梅街道、秩父から雁坂峠を越える秩父往還がある、
此処も駆り坂トンネルが出来てから走り易い道路となったが余り交通量は無い、
八王子ジャンクションから中央高速道路を西に向うとそう高くは無いが切り立つような山々が迫る、
小仏のトンネルまでの付近がこの時期に通ると実に気持ちの良い風景に合う、
左右、正面に立ち上がった山肌は冬の高さから少しだけ背が伸びる、小仏峠を抜けると相模湖だが自分はトンネルに入る手前の数キロが大好きな景色だ、
青梅街道を抜けて柳沢峠から塩山に下りる道路もこの時期に行くと素晴らしい新緑に合うことが出来る、特に丹波山村を過ぎてから柳澤峠までの小さな沢沿いの道路は背の低い潅木が殆どで枝の先がいっせいに小さな芽を吹き出している様は匂うような暖かさをかもし出してくれる、
大菩薩峠の稜線鞍部の柳沢峠を過ぎると道路は急激な下り九十九折である、こちら側はかなり樹盛は濃く車の直ぐ上に迫る、所々に針葉樹林も有るので暫くは薄暗い道路である、
道が開けると正面に甲府盆地が見える、この辺りまで来るとそろそろ葡萄畑も見え始める、
昔は養蚕が盛んだったそうで古い家は大きな屋根に空気抜きの戸屋根が乗った趣の有る家々だが昭和時代には茅葺屋根だった物は今はトタンで覆われて銀色に光っている、私は静岡の育ちなので銀色に光るトタン屋根は見た事が無い、海近くだと直ぐ錆びてしまうのでペンキが塗られている、私の子供の自分はペンキではなく「コールタール」が殆どで固まるのに時間が掛かるので隅にツララの様にタールが垂れ下がり、下の土にもたまりが出来ていたものである。
近くに裂石温泉があるが最近は日帰り温泉が出来ていた、かなり昔裂石温泉に泊まった事が有るが直ぐ脇を小川が流れていて急流の音がしていて下戸の友人が「煩くて寝られなかった」と言っタ事を思い出した
彼以外はしこたま飲んでいたので川の音なぞまるっきり気にならなかったのだが確かにせせらぎとは言えない「瀑布」の音では有ったな


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