梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

本能からの逸脱

2012-10-01 17:58:28 | 雑記
生きると言う事は本能である、痛みも恐怖も食欲も性欲も全て生を紡いで行く為に生物に備わった本能で動物と言う生物に埋め込まれたメカニズムである、
死んでしまえば記憶も肉体も消滅するのに一生懸命行き続けるのも子孫を残すと言う本能による物だろう、生きる事に執着するのもその本能の成せる事だが「楽に生きたい」と言う執着になると「他の命を無視しても」と言う我執となる、
此れが苦しみの本質だからとブッタは説いた、我執を離れる事が出来れば穏やかな生活を得られると言う、其れを得られる事を所謂「悟りを開く」と言うわけだが今の若者達はどうも「活きると言う事に執着が無い」様に見られる事が多い、此れは悟りとは全く違う物だが「執着を棄てなさい」と説いたブッタはどう思うのだろうか、
産まれて生きて子孫を残して死んでゆく、此れが苦しみだったら確かに「辛い思いをしてまで何で生きてゆかなけれりゃならないのか」と言うのも解る。しかしそれ以前に動物である人間は生き続ける責任を負っている、
どんな動物でも死を恐れ、そして生き続ける為に活動する、ライオンは獲物を襲い、草食動物は季節に合わせて移動する、何もしないでいき続けることが出来ない事は本能的に解っている、
大半の動物は子孫を残す為だけに生きている、何の疑問も持たないで唯生きてゆくのだ、
人間もつい最近まではそんな事は当たり前の事だった筈だ、人間は確かに経済社会と言う方法を編み出して働きに正比例しない生活を手に入れたがそれでも「喰う為には働かなければならない」と言う事は極々当たり前の事だったはずである、
生きるのは苦労がある事は言わなくとも解っている、愚痴を言っても生き続ける事は誰もが当たり前の事だった、
しかし、「こんな苦労する位なら生きていても詰まらない」と言う理由で命を絶つ若者が居る、
何故簡単に自殺出来るのか、何故簡単に人の命を奪えるのか、
「良い暮らしはしたいが辛い仕事をするならホームレスでも良い」と言い、「自分がホームレスになったのは世の中が悪い」と言う、
確かに仕事も少ない、貧富の差はどうやっても縮まらない、夢も見られない、しかし一方には永年続いてきた仕事に付く者が無く、廃業の危機にある職業も多くある、
此れから大変な高齢者社会が来る、擁護福祉の手は幾らあっても足らない、だから東南アジアから来て貰来て貰っている、40歳を越えた我が息子は介護福祉士の仕事をしているが確かに大変な割には安い給料である。
それでも共稼ぎでは有るが子供を育てている、仕事が無いと言っても働き手の無い仕事もあるはずである、体に障害がある、70歳になって体力もないと言うのならともかくそう言う職なら無くは無いのだ、
生きる事は大変なのだ、そうして生きている生命は本当に尊いのだと言う事と共に子供達に、そして今の親達に理解させなければならない