☆予告編を見て、「ああ、この映画は観に行かないな」と思っていた作品なのだが、ここにTBを飛ばしてくれる皆さんのレビューが頗る良好なので、しずしずと鑑賞に向かった次第だ。
・・・面白かった。
この作品、特に、私のような40代の独身男には、ちょいと、これからの人生を元気に過ごしていける活力を与えてくれるかのような出来だった。
独身女性における『アメリ』的な作品かも・・・。
・・・いや、私、この作品のいかにもな「自己変革セミナー」風の要素が嫌で、観に行くつもりがなかったのだが、さて観に行くと、まんまと、その「自己変革セミナー」風に乗せられた^^;
そもそも、私は、誰もがそんな面があるのだろうけど、この主人公に似て、他人との関わりがわずらわしくなる時が頻繁にある。
女の子とつきあっても、メールのやり取りが、ある一定のラブラブ期間を過ぎると、急速に億劫になる。
電話などに出るのも面倒くさくなる。
でも、この映画を観たら、そんな無精はとりあえず心の奥にしまって、友人の誘いには無条件で乗ってみっか! などと思わせられる魅力があった。
◇
私にとってのジム・キャリーは、『マスク』から『トゥルーマン・ショー』への流れ辺りで止まっているので、この作品は、予告を見た限りでは、そのラインの、1アイディア(全てを「YES!」と肯定してみる)のハートウォーミング物だと思っていたのだ。
しかし、非常に、コメディ要素が尖った(バンド<ミュンヒハウゼン症候群>!!!)、細部細部にお洒落心が宿った作品だった。
その主人公カールを取り巻く仲間たちが、すべからく素晴らしかった。
この作品、実体験をモチーフに書かれたストーリーらしいが、同じく、実体験らしい(まだ未確認^^;)『マーリー』と、根底の部分で近しいものを感じた。
一方は全てを肯定、他方は問題犬を家族に迎え入れてみる。
でも、その設定におんぶに抱っこではない、凝った人物設定や物語展開、ギャグ、編集・・・、その他の要素がうまく散りばめられていた。
◇
ヒロインは「不思議ちゃん」のアリソン(ゾーイー・デシャネル)。
この女優、シャマラン監督の『ハプニング』でも、妙な雰囲気を醸していたが、もしかして素なのだろうか?
でも、この作品では「不思議ちゃん」設定なので、とても魅力的で、私も、こんな、身体も顔も性格もコンパクトな娘とつきあいたいなあと思った。
彼女がバイクに乗る時のヘルメットの「キョロ目」なんて、この作品の遊び心をよく表わしていると思う。
PS.今、彼女のフィルモグラフィーを調べたら、『テラビシアにかける橋』の女教師役をやっていた事も知った。
◇
隣室に住む初老の女性の入れ歯外しエピソードには大爆笑させられたし(まさか、あそこまで^^;)、
イケメンの親友が、「YES!」に拘りすぎて交通事故にあったカールに、「だから俺が言ったのに」と言い続ける所や、
同じ病院の場面で、ヒゲの親友が「あの看護婦は俺に惚れている。さっきからチラ見してきて困るぜ」などと言うところなど、本当に細部に渡って、人物の個性と、その研ぎ澄まされたギャグが冴えている。
ああ、会社の上司も良かったなあ。
カールが悪ノリしたときの、ドン引きの表情が良かった^^
ハリーポッターの仮想パーティーネタは、分かりやすいけど、鋭くて、面白かった。
「YES」教の教祖は、先日観た『ワルキューレ』でコテコテ硬派のゲルマン軍人を演じたテレンス・スタンプが真顔で演じていて、それだけで笑った^^
・・・こんな楽しい奴らと、「YES!」と言い続けていたら出会えるような、そんな楽しい作品であった。
PS.作中に、身勝手な理由で不機嫌に接客している韓国人女性が出てくるが、その個性造型が、いかにも韓国人気質なので、そのリサーチ力と、物語への反映のさせ方に感心した。
(2009/04/03)
・・・面白かった。
この作品、特に、私のような40代の独身男には、ちょいと、これからの人生を元気に過ごしていける活力を与えてくれるかのような出来だった。
独身女性における『アメリ』的な作品かも・・・。
・・・いや、私、この作品のいかにもな「自己変革セミナー」風の要素が嫌で、観に行くつもりがなかったのだが、さて観に行くと、まんまと、その「自己変革セミナー」風に乗せられた^^;
そもそも、私は、誰もがそんな面があるのだろうけど、この主人公に似て、他人との関わりがわずらわしくなる時が頻繁にある。
女の子とつきあっても、メールのやり取りが、ある一定のラブラブ期間を過ぎると、急速に億劫になる。
電話などに出るのも面倒くさくなる。
でも、この映画を観たら、そんな無精はとりあえず心の奥にしまって、友人の誘いには無条件で乗ってみっか! などと思わせられる魅力があった。
◇
私にとってのジム・キャリーは、『マスク』から『トゥルーマン・ショー』への流れ辺りで止まっているので、この作品は、予告を見た限りでは、そのラインの、1アイディア(全てを「YES!」と肯定してみる)のハートウォーミング物だと思っていたのだ。
しかし、非常に、コメディ要素が尖った(バンド<ミュンヒハウゼン症候群>!!!)、細部細部にお洒落心が宿った作品だった。
その主人公カールを取り巻く仲間たちが、すべからく素晴らしかった。
この作品、実体験をモチーフに書かれたストーリーらしいが、同じく、実体験らしい(まだ未確認^^;)『マーリー』と、根底の部分で近しいものを感じた。
一方は全てを肯定、他方は問題犬を家族に迎え入れてみる。
でも、その設定におんぶに抱っこではない、凝った人物設定や物語展開、ギャグ、編集・・・、その他の要素がうまく散りばめられていた。
◇
ヒロインは「不思議ちゃん」のアリソン(ゾーイー・デシャネル)。
この女優、シャマラン監督の『ハプニング』でも、妙な雰囲気を醸していたが、もしかして素なのだろうか?
でも、この作品では「不思議ちゃん」設定なので、とても魅力的で、私も、こんな、身体も顔も性格もコンパクトな娘とつきあいたいなあと思った。
彼女がバイクに乗る時のヘルメットの「キョロ目」なんて、この作品の遊び心をよく表わしていると思う。
PS.今、彼女のフィルモグラフィーを調べたら、『テラビシアにかける橋』の女教師役をやっていた事も知った。
◇
隣室に住む初老の女性の入れ歯外しエピソードには大爆笑させられたし(まさか、あそこまで^^;)、
イケメンの親友が、「YES!」に拘りすぎて交通事故にあったカールに、「だから俺が言ったのに」と言い続ける所や、
同じ病院の場面で、ヒゲの親友が「あの看護婦は俺に惚れている。さっきからチラ見してきて困るぜ」などと言うところなど、本当に細部に渡って、人物の個性と、その研ぎ澄まされたギャグが冴えている。
ああ、会社の上司も良かったなあ。
カールが悪ノリしたときの、ドン引きの表情が良かった^^
ハリーポッターの仮想パーティーネタは、分かりやすいけど、鋭くて、面白かった。
「YES」教の教祖は、先日観た『ワルキューレ』でコテコテ硬派のゲルマン軍人を演じたテレンス・スタンプが真顔で演じていて、それだけで笑った^^
・・・こんな楽しい奴らと、「YES!」と言い続けていたら出会えるような、そんな楽しい作品であった。
PS.作中に、身勝手な理由で不機嫌に接客している韓国人女性が出てくるが、その個性造型が、いかにも韓国人気質なので、そのリサーチ力と、物語への反映のさせ方に感心した。
(2009/04/03)