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福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

秋田市斎場見学会 候補者は多いのに見学者が少なかった

2011年11月29日 05時40分40秒 | コラム、エッセイ
 私の家は秋田市斎場の近くにある。実際には数100m離れているのであるが,最も知られている場所の一つだから、私はランドマークとして用いている。「どこにお住まいで?」と問われた際には「秋田市の火葬場の近く・・・」と答える。秋田に来た頃、宴会の帰路のタクシーで「斎場の近く・・」と言って寝込んでしまい,夜中に誰もいない真っ暗な斎場の玄関先まで連れて行かれたこともある。私も酔っていたためか何も考えないで降りてしまった。気がついたときはもう遅かった。寒い中、自宅まで歩いて帰った。当時は今と違って周辺に住宅もなく、田んぼと森の中にポツンと建っていたから,常識的に考えて夜中に斎場に用事などあり得ない,と思うのだが、客の言う通り降ろす方も降ろす方であ。私が悪かったのだから仕方がない。

 私の両親、家内の両親を始め,多くの親戚、知人の方々と最後の別れをしたのもこの斎場であった。その施設が老朽化したために、ほぼ同じ場所に新斎場が建設され、10月29、30日に見学会があり、私も家内を誘って出かけてみた。いずれは世話になる場所だから予めしっかり見ておこうと思ったからである。

 秋田市周辺地区は高齢化が進んでいる。雄和にある斎場は新斎場の完成をもって廃止されるので市民の大部分の方々は、それほど遠くない将来、ここで焼かれることになる。だから、自分を焼く施設に対して興味津々、間もなく利用することになる高齢者が大勢訪れているだろう,と予想しながら30日日曜日の14:00頃に行ったのであるが,予想に反して見学者は数人しかいなかった。しかも、高齢者は誰もおられなかった。

 斎場は生きた姿から骨となる場所である。秋田市の火葬件数は年々増加し、旧態勢では対応できなくなるため、平成19年度から総事業費約29億円を投じて新斎場の建築を進めていた。
 建物は近隣の宅地や自然環境を考慮し、火葬施設をイメージできないデザインとしている。駐車場も広くてゆったりしているが,ここに落ち着いた庭園でもあればよかったな,と思った。炉設備は12基で最新の機能を備え、こんがり焼き上がるのに45分とのことであった。信じ難いほ度である。今回は通常見ることの出来ない操作側にも入ることが出来て炉も直接見ることが出来た。大変な火力のバーナーが用いられているが、排気を再度炉に導き再燃焼をさせるなど、環境には十分配慮されている。
 館内,調度はベージュ色に近い木質系の落ち着いた雰囲気で統一され、遺族毎に個別利用できるよう配置されている。

 使用料は市民は無料、市民以外は13歳以上が61,000円、13歳未満が41,000円,その他となっている。値段などの仕組みを今回初めて知ったのであるが,私の両親の場合、岩手県民だったから火葬費用がかかったハズであるが記憶にはない。

 とても落ち着いた良い施設になった。実際にお別れに来られた場合には十分施設の良さを体感できないだろう。この様な公的施設が日常的に、もっと市民に親しまれても良いような気がする。


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1 コメント

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秋田市斎場見学会 (東博君)
2011-12-24 22:30:38
火葬場の改築時は、旧来のイメージのせいなのか、近隣住民の方々の反対も多いようです。
秋田市では近隣の反対は無かったと伺いました。
地元の方の理解力が高かったという事でしょう。
秋田市斎場の見学者数ですが、29日は約450人で、30日は昼頃の時点で前日より多いような事を聞きました。
両日合わせると1000人くらいという感じのようです。
一般的に斎場の公開の場合、午前中に一気に来訪して、午後は閑散としている事が多いです。
30日の午前は、早めに訪れた見学者も多く予定時間より少し早い時間に開放していました。
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