福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

カペラ・イストロポリターナ公演 「ふたつの四季」

2006年04月22日 05時17分21秒 | 音楽談義
 去る3月18日(土)18:00より秋田市のアトリオン音楽ホールにて上記の演奏会があった。何か面白そうな気がして聴きに行ってみた。プログラムは
(1)ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲「コンチェルト・アラ・ルスティカ」 op.51-4
(2)ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」
(3)ピアソラ:「ブエノスアイレスの四季」
(4)ピアソラ:「リベルタンゴ」、他

  入場するまで全く聞いたことのなかった名称のこの合奏団は、配布されたパンフレットによると、1983年にスロヴァキア・フィルのメンバー15人により結成され、必要に応じてソリストを招聘するという体制をとっている。創設された頃から並外れた演奏能力を発揮し、国内外で高い評価を得て、ほぼ全世界ヘの演奏旅行を行っている、と言う。私は事前に何も調べていなかったから、てっきりラテン地域のバンドだと思っていた。赤面の至りである。
 レパートリーはドイツやイタリアのバロック作品、古典派、ロマン派、20世紀の作品まで幅広く、録音もNAXOSに70枚以上のCDを録音している、と言う。私も終了後、演奏会の記念に、と思いモーツアルトとバロック集の2枚のCDを購入した。

 今回の公演はヴァイオリン独奏者にスイスの女流イザベル・マイヤーを迎えての演奏。彼女とは今までも何度も協演しているという。使用楽器はかつてパガニーニが愛用したとされる1698年製のストラディバリウスなのだそうだ。

 ふたつの四季を各々別々にまとめて演奏するかと思ったが、実際にはヴィヴァルディとピアソラの季節毎の4曲を交互に演奏する方法をとった。この方法で北半球と南半球の四季のイメージを対比させるアイデアなのだと思う。確かに2世紀近くの時代の差、北と南半球の季節感が対比できてとても面白かった。しかし、ヴァイオリン独奏者にとっては一曲ごとに休憩が入ることになり、むしろきついのではないかと思った。

 華やかな独奏者の演奏の姿も雰囲気も良く、上質の演奏であった。聴き慣れたヴィヴァルディの「四季」であるが演奏会で聴く度に新しい発見がある。今回は特にViola,Vcに存在感があった。Violaと独奏者との絶妙な掛け合わせ、Vcの美しい音色で奏でられたロングトーン。実に素晴らしく、今でも耳に残っている。

 「ブエノスアイレスの四季」は初めて聴いたが面白い曲であった。「リベルタンゴ」と共通した曲想で貫かれている。CDを購入して何度か聴いてみたいと思ったが、当日販売されたCDの中には入っていなかった。
 私は最近滅多にレコード店等からCD等の音楽ソフトを購入しなくなった。ただ、演奏会場で販売されている演奏者達のCDがあれば記念に購入している。
 演奏に満足しただけに、今回はこの演奏者達の「ブエノスアイレスの四季」が手に入らなかったことは残念であった。
 
コメント
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