銅版画制作の日々

ぼちぼち更新致します。宜しくお願いします!

告発のとき IN THE VALLEY OF ELAH

2008-07-08 | 映画:シネコン

 

これが戦争の代償だということ。

多くの代償のひとつということだ。   ポール・ハギス

 

7月1日、東宝シネマズ二条にて鑑賞。「クラッシュ」から3年。新しいポール・ハギスの作品「告発のとき」が公開されました。このところ、イラク戦争を題材にしたアメリカ映画がいくつか公開されています。

アメリカのイメージ、それは戦争につながる。戦争をやらかす国というのがつきまとうのだが・・・・・。でもそのイメージでアメリカだとひとくくりにするのはどうも誤解の一歩のように最近思うようになりました。すべてではないですが、公開されている作品のなかでも戦争がもたらす人々の複雑な思いや苦しみなどを伝えているものがいくつかあります。つい最近も紹介した「さよなら、いつかわかること」もそうでしたね。

さてこの「告発のとき」の映画化に至る流れは下記のとおりです。

米プレイボーイ誌に掲載された記事“Death and Dishonor”に書かれた、実際に起こった事件を、クリント・イーストウッドによる支援で、映画化を実現させたのです!凄いですよね。

実際大変だったようです。この事件が起きた2003年当時は、イラク戦争に加熱状態だったアメリカですから。というのも、事件の内容が、イラクから帰還した若い兵士が失踪し、その後焼死体で発見!父親が自ら真相を捜索し、その結果分かったのは、何と3小隊の戦闘員が殺人罪で告発という悲惨な記録だったのですから・・・・・。

ポール・ハギスはこう語っている。この作品で伝えたかったのは、何が正しくて何が間違っているのかという単純なことを言いたかったわけではない。僕が言いたかったのは、これが戦争の代償だったということ。多くの代償の中のひとつということだ。戦場に送られる若い兵士たちにいったい何が起こっているか、我々は直視しなければならない。この作品を書き始めた2003年~2004年は、まだこのテーマはポピュラーではなかったし、80パーセントの人々が政府の決定に支持していた。共和党だろうが、民主党だろうがーー彼らは必ずしも戦争を支持していたわけじゃないが、兵士をイラクに送るのには賛成だった。だからイラクで起こっていることを考えさせるような題材は非愛国的だと言われ、予算を確保するのが難しかった。でも僕と同じように問題意識を持ち始めた監督は他にもいたと思う。

ベトナム戦争のときは、戦場に多くのジャーナリストがいて、メディアで大々的にレポートしていたが、今はそれがない。僕らは自分たちに厳しい質問を問いかける必要がある。それで答えが出るわけではないが、人々の意識を高めることは出来る。この状況に目を開き、それを対処することが必要なのだ。リサーチのため、退役軍人と話をしたけれど、彼らの多くがトラウマを背負い、恥辱 抱えて帰還している。何故なら、イラク市民を助けるという名目のもとに派遣されたのに、実際は多くのイラク市民を殺しているからだ。でも彼らからはこの作品に対してポジティブな反応が得られた。厳しい現実を描いてくれたことに感謝をされた。そうその状況が本国に正確に伝わっていないと感じているんだ。

ポール・ハギスの話で、アメリカの中で、多くの人がこの戦争によって心が病んでいることを改めて、痛感しました。そしてこの作品を観れば、そのことがもっと分かります。

 

さて簡単にストーリーを・・・・・。

軍隊から脱出した息子の行方を捜す父親を通して、苛酷な真実が明らかになる

2004年11月1日、突然ハンク・ディアフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)の元に、息子マイク(ジョナサン・タッカー)が軍から姿を消したと不穏なニュースが届けられる。ハンクも元軍人警官、息子マイクもその兄も軍人という典型的な軍人一家。それだけに、無許可で離隊などありえないと思ったハンクは妻ジョーン(スーザン・サランドン)を残し、息子を捜すために、帰還したはずのフォート・ラッドへ向かう。

カーネリー軍曹役(ジェームス・フランコ)

そういえば、スパイダーマンに出演していた。主人公ピーターの親友役ハリー・オズボーンだった。

帰国している同じ仲間(ぺニング、ロング、オーティーズ、ボナー)も皆、マイクの行方を知らなかった。地元警察のエミリー・サンダース(シャーリーズ・セロン)が彼の捜索を手伝い、消息を探っていた矢先に、息子の焼死体が発見されたという知らせが届く。

 

2人は真相を究明しょうと試みるが、息子の殺害現場が軍の管轄内だったために、事件は警察の捜査から手を離れてしまう。

しかしエミリー刑事の助けでマイクの死体が放棄された場所へ検証に向かったハンクは殺害現場が軍の管轄である基地の敷地外と見抜く。一歩一歩真実を解き明かしていく。しかし、そこには父親の知らない息子の“心の闇”が隠されていた!そしてこの事件の裏に潜む真実は、ハンクがこれまで信じてきた世界の全てを揺るがすほどの衝撃的な事実となる。疑うことなく抱き続けてきた自らの信念を根底から覆されるとき、人はどう真実と向き合い、どう答えを出すことができるのか?

 

実在の兵士を利用して、リアリティを追求。

物語は小さな町の中で展開するが、ドラマの背景となるのは軍隊であり、キャラクターの多くは軍に所属している軍人の持つ独特な雰囲気をリアルに表現するため、特技兵のゴードン・ボナー、そしてぺニング伍長の2人には実際に軍に勤めた経験のある若者がキャスティングされた。

 

この若者がイラク戦争を体験したひとり。

ハンクは彼を犯人と思い、殴りかかる!

 

 

軍を交えての犯人とのやり取り。エミリー刑事とハンク。

息子マイクの死に悲しむジョーン。長男も死んで、今度はマイクまで・・・・。彼女は何故2人とも奪われなければならないの?と叫ぶ。

ジョーンの悲しみを包む夫ハンク。トミー・リー・ジョーンズの演技は抑えた受けの演技だと書かれていた。確かに、息子の無残な死にも冷静沈着である。感情むき出しではない。

エミリー刑事を演じたシャーリーズ・セロン。ハギスが彼女をキャストに選んだのは、彼女が南アフリカ出身で幼い頃より、戦争の恐怖を身近で体験していることから。戦争が、普通の生活を送る者たちにとってどれだけ恐怖を及ぼすことを分かっている。だからこそ彼女も脚本を読んですぐにOKしたそうだ。

この作品の中では、母子家庭という設定のエミリー、ハンクの息子への思いが、きっと彼女の心を動かしたのは、彼女も母親だったからだろう。

 

 

監督ポール・ハギスとスーザン・サランドン

クリックして下さい!ポール・ハギスの紹介が詳細に分かります。この作品の公式サイトにもリンクできます。 

 

※原題は「エラの谷で」。旧約聖書で幼いダビデが巨人ゴリアテと戦う「エラの谷」である。イラクを「エラ」に見立て、終わりのない戦いに挑む兵士たちの疲弊した心を浮かび上がらせるのだが、戦場の恐怖は兵士たちをずたずたに切り裂き、そこからまた新たな悲劇が生まれる。

 ハギスが見つめるのはイラクでの戦闘ではない。その後遺症とでもいうべき帰還兵の荒廃した内面である。前に進めず後にも引けない切羽詰まった閉塞(へいそく)状況。9・11以降泥沼化の一途をたどるアメリカの悲鳴が聞こえてくる。2時間1分。(映画評論家 土屋好生)YOMIURI ON LINEより抜粋

 

ということで、またまた長い紹介となってしまいました。皆さんぜひご覧下さい。

 

 

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奇跡のシンフォニー♪♪AUGUST RUSH

2008-07-05 | 映画:シネコン

 音楽♪の力が奇跡を呼び起こす

 

6月27日、MOVX京都にて鑑賞。人気子役?というより、人気俳優の一人という方がいいかも。ご存知 フレディ・ハイモア君が主演です。最近はさまざまな作品で大活躍のフレディ君。今年で16歳ということですから、高校生なんですよね。いつまでも幼く見えますが。将来はどんな感じの役者さんになるのでしょうか?

 

ということで、彼が主演の「奇跡のシンフォニー」。鋭い音楽感性を持つエヴァン・テイラーという11歳の少年。彼は親の顔も知らず、男子養護施設で育つ。風の音・ベッドのきしむ音まで、あらゆる音がメロディ♪として感じられるという凄い子どもだそんな彼はまだ見ぬ両親と自分が結ばれていると強く信じている。その様子を見て、施設の仲間は変なやつだといじめるわけだ。児童福祉局のリチャード・ジェフリーズ(テレンス・ハワード)は、施設を出て養子になることをすすめるんだけれど、エヴァンはいつかきっと家族が迎えに来ると信じているから、施設を離れたくないとを流し訴える。この場面は「この道は母へとつづく」と少し重なるような・・・・。ただアメリカ作品だからなのか、意外にも暗さはない。明るく、希望に満ちているような感じだ。

 

 

エヴァンの場面と平行して、エヴァンの両親の出会い、恋愛、別れが映し出される。そうエヴァン誕生のいきさつがここで分かるのだ。

 

 エヴァンの母 ライラ(ケリー・ラッセル)

何と!彼女はコンサートでNYにやって来た新進のチェリスト ライラ・ノヴァチェック。

「ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた」では妊娠をきっかけに自立に目覚めていく主人公を演じていました。

エヴァンの父 ルイス(ジョナサン・リース=マイヤーズ)

「マッチポイント」ではスカちゃんと共演した方です。ちょっと濃いめな風貌?

彼はサンフランシスコ出身のロック・ミュージシャン ルイス・コネリー役

ワシントン広場での運命的な出会いちょっと不自然な感じもするんだけど・・・・。、まあいいかとにかく二人は出会ったのである。そして

輝く月の光とストリート・ミュージシャンの奏でる「ムーンダンス」の曲に彩られ、ロマンティックな夜を過すことに・・・・・。

たった一度だけの○○○で、妊娠しちゃいましたまるで「ジュノ」みたい。

 

しかし二人の恋は、ライラの父トマス(ウィリアム・サドラー)によって引き裂かれることになるそしてまもなく、ライラは妊娠したことに気づく。彼女はシングルマザーになることを決意 

だが出産間近、交通事故に遭遇意識を取り戻したライラに告げられたのはお腹の子は助からなかったという知らせだった。以降、演奏活動から退き、故郷のシカゴで傷心を癒す日々を送ることに・・・・。

一方ルイスは兄たちと組んでいたバンドを脱退し、地元サンフランシスコでビジネスの世界に身を投じていた。ライラとの間に出来た子どもがいることも知らず、そしてその存在はライラもルイスも知らなかった。

 

エヴァンは自ら、両親探しをすることを決意施設を抜け出す。親切な果物屋のに拾われ、マッハッタンまでたどり着く。地下鉄、クラックション、信号、スチーム・・・・。今まで見たことや聴いたことがない物や音に大興奮ジェフリーズに連絡するつもりだったが、メモをなくしてしまい迷子に・・・・。そんな時公園でギターを弾いている少年アーサー(レオン・トマス3世)に出会う。誘われるままにストリートパフォーマーの子どもたちが生活する廃墟の劇場に足を踏み入れることに。

そこで“ヴィザード”という謎の男(ロビン・ウィリアムズ)と知り合う。その晩、エヴァンは初めてギターに触れる。

 

その演奏ぶりに興味を持ったヴィザード、エヴァンを引き入れ、他の子同様、街角で演奏させる。エヴァンもこれがきっかけで、両親との再会が出来るのでは

大御所ロビン・ウィリアムズは、今回はチョイ悪オヤジを演じていました。

「オーガスト・ラッシュ」という芸名をもらい懸命に演奏したある日、エヴァンたちが寝泊りする劇場に児童福祉局の手入れがはいる何とか逃げ延びるエヴァンはゴスペルの♪に誘われ、教会の中へ・・・・。そこでまた新しい出会いが。聖歌隊の少女ホープだ。彼女から譜面の読み方を教わる。エヴァンはたちまちマスター作曲をはじめる。彼の並みならぬ才能に気づいたジェームズ牧師はエヴァンをジュリアード音楽院に推薦。エヴァンは正式に音楽を学ぶ事となる。

一方ライラは、死の床にある父より、自分の息子が生きていること知らされるすぐさま、NYへそしてジェフリーズの助けでエヴァンという少年が自分の子どもだと知る行方不明のエヴァンと会える日を信じて、NYに留まる決心をした。そしてライラも、自分の音楽♪がエヴァンに届くことを願ってNYフィルとのコンサートのオファーを受け入れる。そしてエヴァンの父 ルイスもライラへの思いを断ち切れないでいる気持ちを再確認し、その思いをラブソング託し・・・・・音楽界への復帰を決意かってのバンドとともに、NYへやって来た。

 

エヴァンが両親への思いをこめて、ジュリアードで作曲した「オーガストの狂詩曲」♪は母ライラも出演するセントラルパークの野外コンサートで演奏されることになった。ところがウィザードの邪魔が入り、エヴァンはあのストリート・ミュージシャンの世界に引き戻される。果たしてエヴァンは、両親との再会が永遠に出来なくなってしまうのか

 

ルイスとエヴァンのギターセッション♪ ルイスはエヴァンが自分の子どもだとは気づかず。このシーンはほほえましいシーンでした。

音楽を捨てるな。何が起きても。

どんなにつらい時だって、

音楽さえあれば感情を吐き出せる。

僕の経験だ。

でも大丈夫。悪いことは起きない。

自分を信じろ。

ルイスはエヴァンにそう伝える・・・・。

 

音楽が3人を引き寄せる。音楽の力は何よりも絆を結びつけるのだ。そのことはラストで分かります。最近は音楽を聴かなくなったせいか?ちょいとうるおいませんがこの映画でちょっと楽しめたかも・・・・。音楽の才能がずば抜けて凄い人がうらやましいななんて思います。小さい頃に親がピアノを習わせてくれたけど、途中挫折した経験もあって。生まれ持った才能のある人がどれほど輝いて見えたことか。人の心をうつ音楽の偉大さに乾杯って感じですね。

 

テレンス・ハワードは重要な役のわりには出番少なかった。何とライラの父トマスにウィリアム・サドラー、「ミスト」では洗脳されちゃうおじさんでした。

 

 磁石のようにひきつけられ、二人はセントラルパークで再会となるのでした

 

 

AUGUST RUSH 公式サイト(英語版)♪

 

 

 

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JUNO/ジュノ すべてはピンクの+から・・・・!

2008-07-03 | 映画:ミニシアター

ジュノクッキー♪鑑賞したらもれなくもらえます(*^_^*)

ということで、6月16日京都シネマにて鑑賞しました。

観れば、きっと好きになる! う~ん、別にそこまで思いいれするほどではありませんでしたが。アメリカでも、16歳で妊娠というのはやはりセンセーショナルな事件のようですね。そういえば最近ネットの記事で読んだのも、アメリカで妊娠したティーンエイジャーの同じようなお話。何でもそういう子ばかりが集まり、助け合うとか?そんな内容だったかな。

ジュノ(エレン・ペイジ)、16歳の彼女は友だち以上恋人未満のポーリー(マイケル・セラ)と興味本位でした1度きりのS○Xで妊娠してしまう

突然降りかかった“妊娠”という大きな壁さてえらいこっちゃ多分こんなことって日本でも若い女の子にもありえるお話だよね。望まない妊娠なら、やはり中絶という選択になるけれど・・・・・。このジュノは何と、産む選択を取ることにわあ~~凄い。ところがこれまた驚き産んで育てるわけではない。子どもの出来ない夫婦のもとに養子に出すっていうのだから、またぶっ飛びだとまぁそんなことで、子どもを身ごもったジュノの9ヶ月間を追っていくという本当に驚きのお話なのである。

 

あっけらかんとしたキャラのジュノ、ちょいと生意気な物言いは、何か16歳の女の子とは思えない。妙に大人顔負けの感じもある。だけど、ちょいと興味本位でやった○○○で、大失敗学校では教えないのか?性教育を!と言いたくなる。何度も妊娠検査をしてみるが、やっぱりピンクの+が・・・・・親友リアに相談する。両親にどう伝えるべきか?ポーリーとの関係は?産むべきか産まざるべきか、それとも・・・。そうなこんなで考えているうちに季節は初夏ーーー。クールな観察眼?で初めての“事件”を乗り越えようとするジュノ。体形が変るにつれて、心も成長していく彼女が導き出した答えとは?シングルマザー。ではなく、養子縁組ということだった。リアとともにフリーペーパーで里子を探す夫婦を見つけ、ラッキー契約まで取り付ける。

だけど、それまではでかいお腹を抱えて学校へ・・・・。周りは興味の目で彼女を見つめる。辛い姿での通学生活、気丈に見せるも、苦痛はやはりある相手ポーリーにぶつける。「貴方は証拠が残らないからいいわよ」「私はこんな姿!」と叫ぶ。決心したものの、状況は厳しい。唯一救われたことは、親友や両親の愛情だろうね。やっぱり16歳には重すぎる選択かも?こんな思いをするなら、産まないことにすればよかったのにね。でも出産するという現実で色々直面したんだから、ある意味、この選択は間違いなかったのかな・・・・。これを教訓に、次はこんなヘマはやらないだろうね。

しぼりだして子どもを渡すとか、シーモンキーだとか、好きな言葉をバンバン言いまくるジュノ、若夫婦も唖然これは、脚本家 ディアブロ・コディの独特なせりふ回しのようだが。

 

JUNO/ジュノだんだんお腹は膨らんできます。カメラには胎児の姿が映しだされ・・・・。ほんまにモンキーみたいですわ。

父、母の愛もなかなか凄い特に母は継母なんでけど、父以上にジュノに愛を持って接する。いやぁ~偉大な母だと

全米のわずか7館だけで上映されたこの作品は、何と全米2位にまで・・・・。そして全世界にJUNO旋風を巻き起こし2億ドルを越える大ヒットに繋がったというのだから、いやぁ凄いことですね。そういえば、ジェイソン・ライトマン監督、前作「サンキュー・スモーキング」でも同じようなかたちで大ヒットに繋がりましたね。

主役のエレン・ペイジ、脚本のディアブロ・コディ、そしてジェイソン・ライトマン監督の三位一体がこの作品をたのかもしれませんね。

でもはずみでの○○○はやはり大変です。きちっと避妊することを忘れずにと私は訴えたい。そしていつかまた将来、ジュノも母となる日がくるはず。そのとき彼女がこの予想外の妊娠の経験を心に留めて、母として頑張って欲しいものだ。ここではあまり触れられていなかったが、彼女にとってこの生まれた赤ちゃんへの思いいれはあったのだろうか?命を粗末しないように産んだとしたなら、ちょっとは子どもへの愛情もあったのかどうか?それが気になる。

 

 

作品紹介・解説

16歳のジュノは、バンド仲間のポーリーと興味本位でしたたった一回のセックスで妊娠してしまう。高校生が子供を育てられるわけがなく、ジュノは親友リアに「中絶するつもり」と報告するが、中絶反対運動中の同級生に「赤ちゃんにはもう爪も生えているわよ」と言われ、産む決心をする。フリーペーパーで子供を欲しがっている理想的な若夫婦を見つけ、里子に出す契約を交わしたジュノは、大きなお腹を抱えて通学する生活を始める。

16歳で“できちゃった”女子高生と家族、友人、里親志願のカップルの騒動を描くハートウォーミング・ドラマ。早すぎる妊娠というテーマにも関わらず、日本の作品にありがちな後ろ暗さは微塵もない。ただ事実を事実として受け止め、あっけらかんとした明るさと愛にあふれた良作だ。アメリカではわずか7館での公開から2448館に拡大し、ついに興収全米第2位へと大躍進した作品だけに、オモシロさは折り紙つき。また元ストリッパー(!)の脚本家ディアブロ・コディは、デビュー作の本作でアカデミー賞脚本賞を受賞し、一躍脚光を浴びた。クールで風変わりな言動を繰り返すけれど、いつだって真摯なタイトルロールを演じたエレン・ペイジも最高!(goo映画より)

 

異色の脚本家ディアブロ・コディの独占インタビューはこちら

 

※ところで、ジュノのお腹はほんまに膨らんでいたけれど、どうして膨らましてあるのでしょうか?それが凄~く気になっています。

 

 

 

http://www.foxsearchlight.com/juno/ (英語版)

 

 

 

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チャーリー・ウィルソンズ・ウォー ウソみたいな本当の話!?

2008-07-01 | 映画:シネコン

 

 

たったひとりで、世界を変えた本当なの?

 

パ~イ♪パ~イ♪ミスター・アメリカンパイ♪、懐かしいメロディにのせて始まるよ!

 

6月17日、MOVX京都にて鑑賞。予告編を見る限り、コメディかと思った。だが主題となるのは戦争だった。主人公チャーリー役には“ダヴィンチコード”(06)に主演した、あのトム・ハンクスだ。何でもダヴィンチコード”の続編も今年公開らしい。久々にトムにお目にかかれた

お話

チャーリー・ウィルソン(トム・ハンクス)はテキサス州選出の下院議員。6期にわたる任期だ。最大の成果は“5期の再選”だけ・・・・。とくにこれといった仕事ぶりもないようでドラッグにお酒に女関係が盛んな私生活。司法省の捜査対象になることも

そんなチャーリーに、弾けるようなことが起こる???!!!うそっ~~それは忘れもしない1980年4月6日、チャーリーはこの日も、ホテルのジャクジーでストリッパーのお姉さんたちと楽しいひとときを過していた。そんなとき、テレビからアフガニスタンがソ連に攻められ、苦境に陥るというニュースの映像を目にしたお気楽チャーリー。何とかアフガニスタンを助けたいと思う。ところが、そのために国が予算として歳出にあてている額はたった500万ドルだったことにチャーリーは国防歳出小委員会のメンバーである立場を利用して、費用を倍にするよう指示。

そんな彼の動きにいち早く目をつけたのが、チャーリーとは旧知の仲で、テキサスで6番目の大富豪ジョアン(ジュリア・ロバーツ)。何でもジョアンはジョージ・ワシントンの妹の直系?らしい、そいでもって熱心な反共産主義らしい。

チャーリーを自宅のパーティに招くジョアン、そしてソ連を打ち負かし、アフガニスタンの人々を救うように訴える

 ジョアン(ジュリア・ロバーツ)

彼女の願いを聞かずにはいれなくなったチャーリー。パキスタンと親交が深いジョアンの願いを受けてチャーリーは、イスラマバードでジア・ウル・ハク大統領(オーム・フリー)と対面を果たす何の外交手腕も持ち合わせていない彼は支援金を倍にしたことを自慢げに話すが、そんな金額は大統領を驚かすほどの十分なものではなかった。むしろあまりにも小額

大統領はソ連に攻撃され、パキスタンに流れ込んでいるアフガン難民の悲惨な現状に憂いを持っているから、無関心を装うアメリカ政府に非難的だった対談後、チャーリーは現地を訪れることに。国境近い難民キャンプではソ連の残虐な行為に苦しむ人々の姿があったチャーリーの目にも、アメリカの支援が必要だと実感する。

 ガスト(フィリップ・シーモア・ホフマン)

帰国したチャーリーは、アフガンでの極秘作戦に携わるCIAのエージェントをオフィスに呼び寄せる。そこへ現れたのが、切れ者だがキレもの、ギリシャ系ゆえに昇進できず才能を持て余していたガスト(フィリップ・シーモア・ホフマン)だった。チャーリーの本気に心打たれたガストはCIAの戦略武器専門家と彼を引き合わせるなど、ソ連を撃退するための具体的な方法を指南したただし、莫大な資金や最新兵器の提供は、背後にアメリカの存在があることをソ連に暗示させることになり、冷戦が実戦になると危惧。そのためには、隣国イスラエル・エジプト・サウジアラビア・パキスタンを巧みに利用して、作戦を進行する手段に出た。

ここからはネタばれとなりますので・・・・・。ここから反転してご覧くださいね。

まず、接触を図ったのはイスラエルの武器商人ズヴィ。ソ連の武器を多く持つイスラエル人から供与を受け、ムジャヒディンがソ連の武器を奪って戦っているように見せかけるのが狙い!次にソ連から武器援助を受けたエジプトから爆薬を買うために、エジプトに向かう。チャーリーの人脈から手配したベリーダンサーが国防大臣を誘惑している隙間に、副大臣と話をまとめるチャーリーとガスト。また少数請鋭の部隊をパキスタンで徹底的に訓練し、ゲリラ戦を教え込むことにした。敵対する国同士をも密かに共闘させた極秘作戦は国防歳出小委員会ドク・ロング(ネッド・ビーティ)の予算承認を得るだけとなった。当初は難色を示したロングもジョアンの計らいで軟化。さらにパキスタンでの難民の実情を目のあたりにしたロングはアメリカは善の味方だ!神は邪悪なものを罰する!!と声高にアフガンへの支援を叫ぶのであった。

 ドク・ロング(ネッド・ビーティ)

 

こうして人類史上最大の極秘作戦は開始tされた!500万ドルの支援から始まった予算はついに10億ドルを突破!1987年に入るとソ連の戦闘機、ヘリがみるみるうちに、撃墜されるようになる。1989年、ついにソ連軍は完全撤退。チャーリーの活躍が素晴らしい成果をもたらし、世界を変えたはずだったが・・・・・。

 

 チャーリーの秘書 ボニー(エイミー・アダムス)

「魔法にかけられて」では主役のお姫様でした。

 

 チャーリー・エンジェルの一人(シリ・アップルビー)

 

マイク・ニコルズ(監督)

 

本当のチャーリー・ウィルソンについてはこちら をご覧下さい。

公式サイト他もご覧になれますよ

アメリカのひとりの政治家によって、アフガンのソ連軍侵攻を撤退させた事実があったとは知りませんでした。こんな舞台裏があったのですね。かなり複雑な内容なもので途中状態になってしまいましたが・・・・。アメリカといえば、やはり戦争をやらかすイメージが強いです。これもその種類の一つだけれど、ちょっと良かったかななんて・・・・・。どちらにしても戦争は良くありませんが。

 

 

 

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